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組み合わせのバリエーション(2)

曲作りをする時の
①音域
②役割
③音量
④密度

の4つのパラメータのうちの①音域の組み合わせのバリエーションについて書いたので今日は続き。

(本当は⑤として、テンポを加えたいのだけれど、今は各パートごと何をするかの組み合わせにフォーカスしたいので、テンポがパラメータに加わるのは次回以降になります。)

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②役割
これは機能ということも出来るかもしれないけれど、音楽の要素を大きく
メロディ
リズム
ハーモニー
と3つに分けた場合、
誰がどこで何をするか「役割分担のバリエーション」をみていきます。

渦巻がメロディ
ギザギザがリズム
横縞がハーモニーとしましょう。

引き続きデュオの場合(青がファゴット、赤がアルトサックス)の例です。

1番上は二人ともメロディ
2番目はファゴットがメロディ、アルトサックスがハーモニー
1番下は二人ともハーモニー

という意味です。

二人ともメロディ?二人ともハーモニー??そんなの音楽になるの?

と思う方もいるかもしれませんが、答えはYES。(なぜかはまた次の機会に。)

つまり二重奏で、役割が3種類(メロディ、リズム、ハーモニー)と絞った場合、

3×3で9種類の組み合わせがありますね。

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③音量
音楽用語ではpppからfffまでもっと細かく細分化されていますが、とりあえず分かりやすく大中小の3種類としてみましょう。

左端1番上は2人とも小さい音
右端1番上はファゴットが小さい音、アルトサックスが大きい音

という図です。
こちらも3×3で9種類の組み合わせがあります。

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④密度
音楽の密度ってパッとイメージが湧かないかもしれませんが、同時に起こっている出来事の多さと言いましょうか、、、

例えば、メロディを担当しているとして、
一つの音を優しくフーーーっとまっすぐ伸ばしている状態のメロディはスッキリしていて”低密度”

12音を上下に行ったり来たりしているメロディはゴチャゴチャしていて”高密度”

と言った感じです。
その他にも部分転調がいっぱい起こっているとか、音の強弱の差が激しいとか、アーテュキレーションの変化が激しいとか、そういうことも密度としてカウントできると思います。

これも低密度、中密度、高密度の3種類とした場合

3×3で9種類の組み合わせがあります。

1番上は2人ともスッキリとシンプルなことを吹く。

上から3番目はファゴットはスッキリしたこと、アルトサックスは高密度なことを吹く。

1番下は二人とも高密度なことを吹く。

という図です。

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前回の
音域の組み合わせは5x4で20通りとしていました。

合わせてみてみると

①音域5x4=20通り
②役割3x3=9通り
③音量3x3=9通り
④密度3x3=9通り

次のステップとしてこのバリエーションの中から、いくつかを選択して音楽を構成していきますが、

今まで思い付かなかった組み合わせや使ったことのなかった組み合わせに出会えることでワンパターンになりがちだという悩みの助けになるでしょうし、

オプションが無限すぎていつまでも書けないという悩みの場合はパラメータを明確にすることで組み合わせのバリエーションを絞り込むことができます。

絞り込んでしまいすぎることに心配する必要はありません。

なにせ、それぞれのパラメータは

①音域20通り
②役割9通り
③音量9通り
④密度9通り

ですが、
最終的には①〜④の全てが組み合わされているため、そのバリエーションは

20x9x9x9=14580通り

一曲の中で使い切るのはもちろんほぼ不可能でしょうし、
一生かけても試せるか試せないかという程のバリエーションがあることになりますね。

とりあえず、”これだけバリエーションがあることを把握した”ということで、次回は”どう選択して、どう構成していくか”に移っていきます。

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本日のエドモンド
朝早起きだったせいか、よく寝ています。熟睡すると、やっぱり舌が出てしまう。そんな7月17日金曜日でした。


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