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【編集後記】近藤緑インタビュー

みなさんこんにちは。

IN&OUT編集部の阿部です。

今回は、先週公開となった近藤緑さんインタビューの編集後記をお届けします。

昔、絵本作家の荒井良二さんに「〝子どもに向けて絵本を描いている〟という意識はありますか?」と質問をしたことがあります。

荒井さんは「〝子ども〟という大きな枠に向けて描くことはできない。子どもっていっても、それぞれ感性や好みが違うから。意識できるとすれば特定の〝誰か〟だろうね」と答えてくれました。

近藤さんが話していた「〝雑誌のための料理〟と〝人のための料理〟は違う」というのも、まさにそういうことなんだろうと思います。

特に料理は、食べてくれる人の顔が具体的に浮かんだ方が気持ちがこもりますよね。

食べる側からしても、誰が食べても一定の満足感を得られるものよりも、自分の好みや体調を意識してくれた一手間が感じられると、とても嬉しいものです。

手紙だってそうじゃないですか。

整っているけど当たり障りのないテンプレートみたいな言葉よりも、文章的に正しくなくても気持ちが伝わってくる言葉の方がずっと心に響きます。

たくさんの人が絶賛する言葉や料理も素晴らしいと思いますが、〝特定の誰か〟に向けられたものは、受け取る側だけでなく、送り手側にとっても特別な感情が伴うものです。

今回の編集後記では、意志と行動の関係や、移住の際に考えたいやりたいことをその街で探すこと〟〝その街でやりたいことを探すこと〟の違い、そして移住を考えるひとつの大きなきっかけとなる〝親の老後〟などについて書いてみようと思います。

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