ESTPがINFJにドアスラムさせてしまった話

自分はINFJとよく関わってきた人生だと思う。

内訳は、

  • 友達→2人

  • 仕事→10人以上

  • 恋愛→5人

って具合。


この内、去年マッチングアプリで出会った4歳下の女の子に軽めのドアスラムをさせてしまった。晴れて、もといどしゃ降って被ドアスラム童貞を卒業した。

思い当たる節は結構あるから、自戒を込めてちゃんと考えたい。

2ヶ月くらいの思い出を振り返るからきっと長くなる。

定期的に振り返るためにとりあえず事実を書き残そうと思う。


ああ、この記事は自分用です。

ただ、ESTPとINFJの恋愛相性について知りたい方は、最後まで読めば1サンプルとして大分理解が深まるとは思う。何かに役立てたかったら長いけど頑張ってください。

あと、途中筆者がアホすぎて頭に来る人もいると思うので、そこも自己責任でお願いします。




聡明な美人

相手の女の子(Kちゃん)にはこちらからアプリでいいねをしてやりとりをするようになった。

Kちゃんは、あのちゃんと岡田紗佳の良い部分だけをハイブリットしたようなお顔で、大変ドストライクだったので筆者は非常に浮かれてた。

Kちゃんは、今年社会人になる有名美術大学に通う4年生で、専攻は版画らしい。筆者は昔から芸術方面に豊かな女性にめっぽう弱いのでそこも大変麗しく思ってた。

チャットで軽く挨拶を済ませ、すぐに電話を提案した。

快くOKしてくれて、すぐに話は弾んだ。

4歳下とは思えないくらい聡明な人だった。演算が速い。

話してて楽しくなって「これは?」「あれは?」ととにかくKちゃんの話に食いついた。聞いてて楽しかった。

初手の感触は悪くなかったので、楽しいままで居てもらうために30分くらいで切り上げた。LINEも交換した。




恋愛でいい思い出が無いらしい

1週間くらいして、またこっちから電話の打診をした。

OKだった。

今度は少しツッコんだ話をした。

聞けば、恋愛に良い思い出がないらしい。

ENFJとかENTPの沼男イケメンに振り回されまくってた。

そういう男に一度振り回されてみたかったらしい。

ただ、体の関係が縁の切れ目であることを嘆いていた。

関係は一ヶ月半以上続いた試しが無いという。

筆者はどう考えてもESTPだが、この記号が遊び人のイメージが強すぎて警戒されるだろうと思って、少しコミュ出力を抑える前提でプロフィールではISTPということにしていた。ただの記号だしこれくらい嘘にはならないだろう。

まあ実際、話せばおふざけばかり言い出すし、ペラペラとよく喋るから一瞬でそんなの意味を成していなかったと思う。

面白いのが、少なくとも表面上、向こうはそれほどこの点を問題視してはいなかった。

沼男で痛い目に遭ってるというのにISTP(ESTP)を選ぶというのは情報不足なのか「嫌よ嫌よも好きの内」なのかはさっぱり分からなかったけど楽しいそうにしてるし一旦よしとした。

Kちゃんは猫みたいな人が好きらしい。

筆者はまあ確かに猫科ではあると思うが、猫カフェに居るような可愛いやつじゃなくて、ゴミ捨て場とかにいる雑種の気性が荒い猫とか、黒豹とかそっちの部類だと思ってるので、写真でもそれくらい分かるしこんなんでいいのかよって思ったけどさして重要じゃなさそうだったから一旦流した。


もう少し聞いてみると、小学生の頃に「お前ブサイク」みたいなことを同級生の男子に言われて以来、大学に入るまで男と関わらなくなってしまい、課題を感じてマッチングアプリに乗り出したらしい。こんなに美人なのに。

その方法がマッチングアプリってのはちょっとやり方間違えてる気がするけど、ちゃんと自分に課題意識を持って行動を起こしてる点には素直に感心した。

正直、今の時代、女性が文句言えば国も動かせると思うので、そんな謙虚な姿勢など持たずにマッチングアプリで胡座を掻いている女性は大勢居る。

大学生という若さのバフがある中でその謙虚さを持てるのはとても素敵なことだと思う。とても心打たれた。

こんな素敵な女の子にブサイクとか言ったそのガキンチョには「おどれどこに目ついとんじゃ、その目は節穴か?脳はカニ味噌か?のう?」と、とりあえず俺が代わりにぶん殴ってやりたいと思った。握力65のボクサーが殴れば少しは反省するだろ。いくら可愛い女の子に素直になれないからといってそのガキは一線を踏み越えてる。


まあそれはさておき。

「ちゃんと好きになれる人と恋愛したい」

という気持ちで望んでるらしい。




のんびりしすぎた

この話を聞いて、自分は少しいつもとは身の振り方を変えることにした。

普段の自分はどうか。

自分は好みの女の子が見つかったらとにかく爆速で押しまくる。

それで盛大に三振することもあるけど、それは自分のレベル上げが足りなかっただけだから、修行してまた振り向いてもらえるような男になればいい。そんなマインドで生きている。目の前の綺麗な女の子に声もかけず指を咥えてるだけなんて御免なので特攻あるのみ。細かい事は戦傷を負ってから考えればいい。綺麗なものには綺麗と言いたい。

だけど、今回それは止めようと思った。

この子の男になる為に大事なのは、いつもの特攻でその気にさせることじゃない。

「私、この人のこと本当に好きかもしれない」

と心で惚れてもらうことだ。

方針を変えてゆっくり関係を作っていくことに切り替える決意をし、ここで一旦電話を切った。気づけば6時間以上話してた。昔から自分は人と電話すると長電話になる。というかチャットより電話を愛してる故にこうなってる気がする。


まあそれはさておき。

1週間くらい日をおいて連絡しようと思ったら、向こうから電話の申し出があった。

また楽しく6時間以上話した。

このやり取りが4回くらい繰り返された。

この頃には既に知り合って1ヶ月くらい経過していた。

いつもの自分なら、途中で「流石にそろそろデートだよな」と思うのだけど、先述の理由もあるし、それとは別にちょっと課題が見つかったことで二の足を踏んでた。

どこかでも話したが、スケジュール感というか計画性の部分でかなり価値観の相違が分かってきた。PとJの違いというやつ。

聞けば門限やらスケジュールのスパンが時間単位で動きたいみたいなことを言うので、それをやっていくのはこちらとしてはかなりキツかった。

加えて、KちゃんにはNGな遊びも多く、食の好みまで正反対と来る。

デートプランを提案しようにも策がなかった。

途中、

「てめえいい加減デート誘えやごらぁ」

とは言われないまでも、そんな殺気を電話からしっかり感じたので非常に申し訳なかったが、本当に策が無くてかなり考え込んだ。

筆者は根がイノシシなので、行動できないのはかなりストレスになるのだが、動けずじまいでこんな自分がいることに驚いたのを覚えている。




ようやく初デート

Kちゃんは痺れを切らして自らデートに誘ってくれた。

行くことになったのは、創作中華料理店だった。

男として、4歳上の人間として大変情けないことをしたと思ってる。


デートの日。

改札で待ち合わせたが、一瞬で見つけられるほど麗しかった。

軽く挨拶を済ませた。

電話しすぎてはじめまして感は無かった。

Kちゃんは電話とは打って変わってとても恥ずかしそうにしており、全然目を合わせてくれなかった。可愛いのでこちらとしてはなんの問題もない。むしろこんなにシャイなのにデートを誘ってくれて感謝の気持ちでいっぱいだった。「おいE型、何をやってるんだ」と改めて心の中で反省した。

お店に行く前に、Kちゃんが少しぎこちなかったので、互いに喫煙者だったことを口実に煙でもふかしながらリラックスしてもらおうと思い、喫煙所に駆け込んだ。

少しリラックスしてきたのでお店に向かった。

都会すぎてナビがろくに機能せず、予約した店を特定するのに最寄りまで来てから20分くらいかかった。Kちゃんの方が先に見つけてくれた。「おい、Se主機能、何をやってるんだ」とまた心の中で反省した。

これまたカッコ付かず申し訳なかった。


店に入ると、たくさん注文した。

Kちゃんが食いしん坊なのを知ってたのでとりあえずたくさん頼んだ。

特徴的な麻婆豆腐カレーで非常に美味しい。

途中、頼みすぎてジーンズがはち切れる勢いでかなりお腹がぷくぷくになってた。

あと、Kちゃんがご飯を食べる姿に見惚れすぎていつもより箸の進みが遅かったのでこれも腹時計の計算が狂った。

余程のことが無い限り、食べ物を残すのは自分の品性的に許せないので、時間をかけて頑張って食べた。精神的にも物理的にもフードファイターみたいになってた。マジ劣等Niオワってんなと思った。

途中、Kちゃんはそれを見て微笑んでくれつつも、内心めっちゃ呆れてたと思う。なんとなく雰囲気で察した。またダサダサムーブをしてしまった。

Kちゃんがお手洗いに行ってる間、完食して急いで会計まで済ませた。

ここだけは普段通りちゃんとやれたと思う。


店を出て、Kちゃんを改札まで見届けて解散しようと思ったがそうはならなかった。

フードファイターの影響であまりにもカービィの気持ちだったので、解散後、電車に乗る前にその辺をテキトーに散歩して帰ろうとしてたが、それを察したのかKちゃんは自分から散歩しようと言ってくれた。

電話の段階で聞き込み調査をしていた内容だと、夜の散歩はNG事項だったはず。手元のメモ帳を確認してもそう書いてあるので、どうやら気を遣ってくれているのだと思った。

一瞬舞い上がった心は沈め、またダサダサムーブをしてることを心の中で反省した。


駅から3kmくらい歩いた。

途中、神に誓ってなんの下心も無かったのだが、あまりに綺麗で可愛いかったので息を吐くように可愛いと言い続けてしまった。街歩く誰よりもKちゃんが可愛かったと本気で思う。

Kちゃんはこっちの阿呆に対してはにかみながらもテキトーに躱してくれてたが、多分心の中で何度か殺されてた気がする。

これは確実に失態だと分かってたがシンプルに口が塞がらなかった。ほんとに馬鹿だと思う。

勿論ちゃらんぽらんなことはそれ以上せず、見惚れながら改札まで送り届けて解散した。

見届けた後は「楽しかったです。帰りのエロ虫に注意。」とメッセージを入れた。どの口が言うとんねんと思わなくもなかったが、綺麗とか可愛いと思ってただけで下心は無かったからギリセーフだと思ってた。それに本当に綺麗な人なのでマジでよくないエロ虫がたかって来そうで心配になった。彼氏でもないのにね。




デート②

1週間後、今度は自分から誘った。

この日を迎えるまでの途中で電話もしたが、初手は警戒されてただけで実はそれほどカチカチしたスケジュールで遊ぶ必要がないことが分かったので誘いやすかった。まあ気を遣ってくれるだけな気もしなくないけど。

映画デートだ。


それまでの間に、Kちゃんがなかなかに読書家なのを知ってたので、本の話になったこともあった。

どんな本を読んでるか聞かれたので、一通り今年の積読リストを写真で送った。

その中にあった「傲慢と善良」に目をつけたKちゃんは知らない間に読破してくれてた。

それを聞いたので、こっちも読むことにした。


なので、復習にもなると思い、映画の「傲慢と善良」を見に行こうと提案した。

快くOKしてくれたが、今思えばこれも良い選択だったのか少し悩みどころでもある。頭のいい人はわざわざ一度知った内容を見たがるのだろうかと考えを巡らせてみてもよかったと思う。

当日を迎える前に自分の読書スピードが追いつかず、読破できなかったが、8割くらいは読み切っていた。

読みきれなかったので映画を見終わった後読み切った。

その後電話で感想回したのは結構楽しかった。


映画自体はそんなにいい出来だとは思わなかったけど、すぐ隣で美女が同じポップコーンをつまんでくれてる事実が最高に幸せだった。

気づけば映画は終わり、ポップコーンがかなり余ったので、その後も二人でリスみたいにポップコーンを頬張った。

劇場を出る頃には自分達しかいなくなっており、リスみたいな顔を見つめ合って大爆笑した。

楽しかった。


映画を見た後は自分の行きつけのカクテルバーに連れてってあげたかったので、開店時間までテキトーに時間を潰すことにした。

途中、Kちゃんが好きなハイキューの展示会イベントがあったので、それ見て回ることにした。

Kちゃんの推しキャラがたくさん並んだ撮影スポットが所々に配置されてて、それを片っ端から巡礼した。

Kちゃんは勿論撮影してるわけだが、推しと一緒に映るのではなく、ただ純粋に推しをカメラに収める姿がなんともINFJ的な清さだなと思った。自分がその立場ならきっと推しとツーショットしまくるだろう。

Kちゃんはオタク趣味の話になるとたくさんの持論を持っていて、普段の口下手から豹変するのがすごく面白い。しっかり毒も吐くのでその時だけは本音を聞けてる気分になる。


バーの開店時間が来たので向かった。

この日を迎える前の事前情報で、Kちゃんがお酒に強くないことは知ってたので、正直連れて行くか迷ったが、このお店のカクテルは高い代わりにほんとに悪酔いしないし、味もクッソ美味い、それにマスターがすごく親切で居心地良いので提案してみたことが発端となる。

興味を持ってくれたのと、「電車で自分が降車するまで人と一緒にいたことがないから憧れがある」と言うので、帰りは家まで送り届けることを前提に行くこととなった。

バーに対してはかなり喜んでくれてたと思う。

Kちゃんはオススメのハーブカクテルを2杯、
自分は季節のハーブカクテルを2杯、バジルスマッシュを1杯、締めにアイリッシュコーヒーを1杯頼んだ。

お酒に強くないこともあってKちゃんはまあまあ酔ってたけど、美味しかったと言ってくれてよかった。


店を出て、酔い醒ましに夜風に当たりながら軽く散歩して、電車でKちゃんの家まで同行した。

都会にこんなオアシスみたいな場所あるのかと感動するほど、まだ未開発エリアというか、のどかでありながらも施設が充実した趣で良い場所に住んでるなと思った。

無事送り届けて解散しようとしたら、帰り際何かを笑われたが、なんだったのかは今だに分からない。

自分の家はKちゃんの家から遠いので、この頃には終電などとっくに逃しているが、まあ細かいことはどうでもいい。

テキトーに少し歩いた先のネカフェで始発を待ち、やり過ごした。




電話①

3日くらいして、Kちゃんから電話の申し出があった。

この頃には気づけば知り合って1ヶ月以上になっていた。

交際打診の頃合いだと思った。

ただ、少し気がかりだった。

「この人俺のことオスとして見てる?」

初心に帰る。

勿論自分はKちゃんを一人の女の子として彼女にしたい。

だが、どうもKちゃんからはその熱量が感じられなかった。

なのでそのまま直球に聞いてみた。


「俺はKちゃんに彼女になってほしいけど、Kちゃんは俺のことオスとして見れる?」

オスとしては見てるけど、好きかは分からないという答えだった。

まあそういうこともあるだろうと思ったので、もう少し様子を見ようと思った。

前向きに考えてみてくれと伝え、電話を切った。




電話②

翌日、Kちゃんから電話の申し出があった。

珍しく30分という時間制限を設けて来たので、フラれるのだろうと悟った。


その通りだった。

「あなたに申し訳ないからもう連絡するの止めます」

頭に来た。

申し訳ないって何だ?

まだ俺と関わりたいのかそうじゃないのかどっちなんだよ。


「それはKちゃんが俺をもうオスとして見れないってことでいい?違うなら俺は全力で止める」

オスとして見れるけど、好きになれるか分からないこと、好きなれるかの興味本位でこちらに近づいてしまったことをすごく反省していた。

「人の気持ちはどうにもならんから、別にすぐ好きになってくれとか思ってない。俺が振り向かせてみせるだけ。だから俺がそれでくじけるとか勝手に決めつけんの止めろ。自分されたら腹立つだろこれ。そういうのを傲慢って言うんだよ。」

理解してくれた。

でも泣かせてしまった。

人からこれくらい怒りを向けられたことがなかったらしい。

悪いことをした気分になったけど、逆に感動されたのでちょっとよく分からなかった。

とりあえず、また連絡を取ることになった。



デート③

翌日、Kちゃんからデートを誘ってくれた。

Kちゃんが行きたい猫カフェへ行くことになった。


初デートの前に「逆にあなたが大事にしてることは何?」って聞かれたので、「お互い様精神を忘れないこと、何事も一方的な関係は好きじゃない」と伝えたことを覚えててくれてたのか、この頃にはなんとなくデートを代わりばんこに誘う暗黙の仕組みが出来上がっていたように思う。本当にいい子だと思った。


筆者は猫カフェ童貞だったが、結構楽しかった。

店には骨の髄まで猫で満たされたい愛猫家がたくさんおり、周囲の目も気にせず猫にちょっかいを掛けてる姿が新鮮だった。

ウザそーにしてる猫の顔を見て、なんか親近感が沸いた。

Kちゃんは真の猫マスターだと思う。

猫が嫌がることは一切せず、本を読みながら遠くから猫を眺めて癒やされてるだけだった。その姿を見てる俺が一番癒やされてたと思う。


自分はというと、猫に同情しかしてなかったので、猫など放置してアイスコーヒー片手にキングダムを読みまくっていた。

途中、別の漫画の最新刊が気になって読みかけの本を手放して一瞬離席したのだが、本を抱えて戻ってきた頃には筆者が積読してた本をKちゃんが棚に収納してた。

読もうと思ってたので一瞬癪に触ったけど、ただ行儀の良い子ってだけなので、素行の悪い自分が悪いなと思った。


気づけば自分の周りに猫達が避難してきて何度も猫を踏みそうになった。きっと「猫踏んじゃった」とかいう歌はこうやって出来たんだと思った。

Kちゃんがそろそろお腹が空いてそうだなと思った瞬間、Kちゃんの方からご飯に行きたいというのでそうすることにした。

周囲の猫を踏まないようにかき分けて店を出た。


オムライス屋に行った。

腹が減ってたので一番デカいやつにした。

Kちゃんは少し悩んだ後、ちゃんとグラム数表記を確認して適切なサイズを注文した。

案の定、初デート同様に自分はカービィになってしまい、完食にかなり時間がかかった。

途中、本当に吐きそうになったが、途中離席は行儀が悪いので、根性でかきこんでソッコーでトイレに直行した。

小便が漏れそうとかテキトーな事言って離席したが、Kちゃんには絶対見透かされてたと思う。

戻ってきたとき、Kちゃんは何も言わなかったけど、確実に呆れてたのは言うまでもない。

マジで劣等Niオワッてるなと思った。

Kちゃんがトイレに行ったので会計を済ませて店を出た。

Kちゃんは適切なタイミングで離席してくれるので、まじで出来た女だと思う。


店を出て、夜風に当たりながらまた散歩した。

途中、閑静な住宅街に大きな公園があったので、ベンチに座っておしゃべりした。

色んな話をしたけど、

「フリーザの頭ってお尻みたいで好きじゃないんだよね」

って話が一番おもろかった。

そんな感想やお尻というワードがこんな育ちの良さそうな美人から聞けることが最高に面白い。

他の話は、正直隣からKちゃんのいい匂いがしすぎて悩殺されてたからあんまり思い出せない。

途中、

「ごめん、いい匂いしすぎて悩殺され中だからちょっと難しい話できないかも」

とかキモいこと言ってしまったのでほんとに馬鹿なことをしたと思う。

内心引かれてたのは分かってたけど、ちょっとこっちがそれどころじゃなかった。ごめんね。

終電が近づいてきたのでまた改札で解散した。




デート④

1週間後、今度は自分からデートに誘った。

平日だったけど、珍しく出張だったので、帰りに待ち合わせてご飯でもどうかと誘った。

OKだったので、初デートのときに行くはずだったKちゃんの一番行きたかったお店が当時定休日で行けなかったのでリベンジすることにした。


待ち合わせると、Kちゃんは中々に露出度の高い服だった。

ちょっと制服風の綺麗めコーデで、初めて見たスカート姿だった。可愛すぎた。

これまでも回を重ねる毎に少しずつセクシーな服装になってる気がしたが、今回は綺麗な脚が拝めたので、正直鼻血が吹き出そうで正気を保ってるのがやっとだった。

思わず、

「ほんと脚綺麗だね」

なんて言ってしまった。

またドン引きポイントを積み立ててしまった。


お店はカジュアルなご飯屋だったのと「予約要らなくて気軽に行ける良いお店です」という口コミがたくさんあったので、予約せずに行ったがこれが失敗だった。

店は空いてたが、たまたま激混みの日を引いてしまい、入店を断られた。

すぐ切り替えて次の店を選ぶことにした。

Kちゃんが店を提案してくれた。ステーキ屋だった。いつもナマケモノみたいにすべての動きが0.75倍速なのに、ご飯を選ぶときの速度は1.5倍速なので、すげーって思う。

完全にP型の敗北を食らったような気分だったので、非常に申し訳なかった。

店に向かう途中、別にKちゃんはそこまで不機嫌じゃなかったが、何かせねばと思い、その日のKちゃんのコーデをとにかく全力で褒め称えた。

やりすぎてこれも多分引かれてたと思う。


店に入る途中、店が二階だったので、Kちゃんが足を滑らせてもチャッチできるようにKちゃんを先に行かせたが、これがまずかった。

割と丈の短いスカートだったのもあって、あと少しでパンツが見えそうだった。

気づいたら欲に負けてそのまま放心しながらのらりくらりと上を眺めて階段を登ってた。

途中、

「何してんの?w」

とツッコまれ、

一切頭が回ってなかった自分は、

「あと一段でパンツが」

とかつい口を滑らせてしまった。

完全にやらかしたのでもう終わりだと思ったが、

「馬鹿じゃないのww 今日のは中に履いてるので見えませんwwww」

とか流してくれて、なんとか首の皮一枚繋がった。


店に入って、お互い食べたいステーキを選んだ。

今回は選ぶ前にちゃんとカービィにならないで済むか考えた。

相変わらずKちゃんは食べるのが早いが、今回は醜態を晒さずに済んだ。

途中色んな話をしたけど、入店前のラッキースケベが頭から離れなくて頭がボーっとしてたから正直あまり思い出せない。ほんとにごめん。


店を出て、お互い古着好きなのもあって、古着屋巡りした。

何件か回った後、ビレヴァンに行って、変な怖い本を一緒に見た。

なんていう作家だったか忘れたけど、いかにもINFJが好きそうな結構有名なホラー系作家のイラスト集だったと思う。

何がそんなにいいのかさっぱり理解できなかったが、確かに神秘的な絵ではあったのですげーとは思った。

その時の生き生きとした顔がこの子の素顔なのかなと思って少し安心した。

自分は店を出る前にたまごっちのポチっちのキーホルダーを買った。


店を出て、また少し散歩をした。

この頃には一つ気掛かりだったことがあった。

Kちゃんは時々ニヒルな含み笑いをする。

自分はこれがあまり得意じゃない。

端的に言うと怖い。

馬鹿にされるのは全然いいのだけど、人をナメるなら真っ向からナメ散らかせよって思うのでなんかいけ好かなかった。

この頃には大分打ち解けてたのでちょっと聞いてみた。

「〇〇の時と、△△の時と、☓☓の時もだけど、その含み笑いってなに?」

これを聞くとKちゃんはいつもはぐらかしてくる。

気に入らないのでもう1回問い詰める。

馬鹿にしてるわけじゃないとか、恥ずかしくてとか言うが、多分違う。

劣等Niの思い込みと言われたらそれまでだけど、なんとなく自分の本能がそれは違うと思った。

でも既にKちゃん機嫌が少し悪くなっちゃってたので、それ以上は止めた。




その後は、適度にKちゃんの機嫌を取りながら持ち直した。

終電まで駅前のベンチでおしゃべりした。

途中、変な酔っぱらいに絡まれそうになったが、テキトーに威圧して虫除けした。

特にやることもなかったので、さっき買ったポチっちで腹話術したりしてひたすらKちゃんを笑わせることに全力を注いだ。

終電が近づいた頃に一度喫煙所でタバコをふかしてたら、雨が降ってきた。

傘を持ってたので相合い傘になった。

相合い傘でタバコ吸ったのは初めてだったので大分ドキドキした。

邪念を拭って、そのまま改札までKちゃんを見届けた。

今日一日で改めて自分はKちゃんをあまり理解できてないことを自覚したので、

帰り際、

「俺もっとKちゃんのこと知りたい」

と言って見送った。

なんでかわからないけど、その時の含み笑いははにかみの方だった気がする。




電話③

3日くらいして、Kちゃんから電話の申し出があった。

この頃には気づけば当初目標の、体の関係ゼロで1ヶ月半以上関係継続は達成されてた。

正直、この段階でもちょっと脈が薄い感じがした。

なので、改めて交際意思を確認した。

「俺はKちゃんに俺の彼女になってもらいたいので、もう1回考えてみてほしい。Kちゃんが恋愛を通して社会勉強頑張ってるのは知ってるし、良いことだと思うけど、俺はあなたの社会の先生になるつもりはない。俺はKちゃんとオスとメスとして関わりたい。」

理解してくれた。

「でもすぐに好きにはなれない」

と言われたので、やっぱり分かってるのか怪しいなと思った。

「除々に好きになるという方法もあるだろ」

「え、それもありなの」

「ダメなんて言ったっけ」

念押しして正解だと思った。


「どうして、何一つ体の関係を迫らないの?」

頭に来た。

こう言ってはなんだが、別にその気になればそうできた機会はこれまで何度もあった。ゴリ押せばなんとかなる部分はあったと思う。

でもそんなの微塵も興味なかった。

端的に言ってそんなのはつまらん、興が冷める。

真面目に恋愛しようとして来てる歳下の大学生相手になんでそんなアホなことをしなきゃならんのだと思う。こっちをナメすぎだ。

「そりゃKちゃん正直今まで心配になるくらいチョロい所あったし、そうしようと思えば多分そんなムズくないと思わなくもないけど、そんなん何が楽しいん、大人ナメるのも大概にしとけ。こちとら真面目にオスやってんだよ」

また泣かせてしまった。

でも、全体的に人を心の底でナメてる所があるのはKちゃんの良くない所だ。

心が痛むが、人生の先輩としてオスとしてこれは譲れないと思った。

「めげずにまたデート誘うね」

そう伝えると、

「分かった、ありがとう」

と返ってきたので電話を切った。


1週間後、連絡を取ろうとしたが音信不通になった。

これ以降Kちゃんとは連絡が取れてない。



最後に

ここまで読んだ人がいたらお疲れ様です。

筆者の醜態にお付き合いいただきなんか色々ごめんなさい。

一通り書いて思ったのは、「ドアスラムっていうかシンプルに脈無しでフラレただけだな」って感じです。

ただ、フリ方ってもうちょっとあったんじゃないかなと悲しくなった。

俺が真っ向勝負望んでる人だってのはとっくに分かってるはずなのに、そのフリ方はなんか心が籠もってないなと思う。欲しいものをあげるのが思いやりじゃないのって。

ただ、こっちも圧が強すぎたんだろうし、これまでアホやらかしてるのは事実なので、まあ格の低い男だと思われてるのはごく自然だし、その程度の対応になるのもしゃーないなって思ってます。

ただ、もし俺を思いやってとかでそうしたんだとしたら、それは全く思いやれてないよっての思う。勝手に思い込んでるだけ。


とまあこんな感じでINFJさんをいつも困らせてしまうのが自分だなと改めて思う。そこは素直にごめんって思う。なんか配慮が足りてないよね。

多分INFJさん達からすると、自分みたいな人間はかなりやりにくいって肌感で分かるしいつも「なんか悪いことしたな」って気持ちになる。

でもこっちはINFJさん結構好きなんだ。

だからなんとかしたいって思うけど、上手くいかない。

振り返ってみて、自分は割と出来ることやったつもりだから、正直これ以上何したらいいかって部分があんまり分かってない。

とりあえず、悩殺されがちなのと計画性みたいな部分はもう少し大人になろうと思った。

そんな感じです。

また何か思い出したらたまに更新しようと思う。


おわり


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