日本時代建設の「通霄神社」、不法占拠問題に決着 観光地化目指す/台湾・苗栗

(苗中央社)日本統治時代に建設された中部・苗栗県通霄鎮の「通霄神社」を観光スポットにする計画が同鎮公所(役所)で始動している。同神社の「社務所」は長年にわたり不法占拠されていたが、問題が最近解決したことで、修復に取り掛かる下地が整った。同鎮は神社を日本らしさあふれる観光スポットにすることで、地域の観光産業の発展につなげたいと期待を寄せている。

文化部(文化省)文化資産局の資料によれば、同神社は1937(昭和12)年建設。本殿は戦後に取り壊され、現在は基礎部分しか残っていないが、灯籠や参道、鳥居、社務所などは今でも形を残している。拝殿は戦後、国のために殉職した英霊を祭る「忠烈祠」として改築され、当初の神明造りから閩南式の建築様式に姿を変えた。社務所は一部が増築されたものの、同神社の建物中でかつての姿を最もとどめている。2002年に県の歴史建築に登録された。

本殿の基礎部分や拝殿、参道、鳥居などはすでに修繕が行われ、神社下方の休憩所も修復が完了。だが社務所については、占有していた退役軍人らによって、修復に関わる建築士が中に入ることができず、修復計画が延期されていた。同鎮公所が不法占拠者に対して訴訟を起こしたことで先日、占拠者から建物明け渡しの同意が得られ、長年の問題が決着した。

同鎮の張可欣鎮長は14日、中央社の取材に、県文化観光局を通じて修復費用を勝ち取り、著しい破損が生じている建物の修繕を進める他、神社全体の雰囲気を整え、日本風な観光地にしていきたい考えを示した。現時点ではちょうちんや絵馬など日本の神社を代表する要素を取り入れる構想が持ち上がっているという。

日本時代建設の「通霄神社」、不法占拠問題に決着 観光地化目指す/台湾・苗栗 - フォーカス台湾 (focustaiwan.tw)


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