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身体と意識の底知れぬ謎|稲見昌彦×北原茂実対談シリーズ 第2話

今回のゲストである脳外科医/医療法人社団KNI 理事長の北原茂実氏は、日本の医療改革をリードする第一人者です。国民皆保険など旧来の制度に縛られてきた日本の医療は、実は輸出産業として大きく成長する可能性を秘めた存在であることを自ら率先して示しています。超高齢化社会で人々が安心・安全かつ快適に過ごすための環境を、地元の八王子を中心に整備してきたことでも知られます。旧知の仲である稲見教授との対談は、人間存在の奥深さに目を向け、技術のありように再考を迫る異例の展開になりました。溢れる発想で自由に飛び回った当日の議論を、根底にある論理で再構成して読み解きます。(構成:今井拓司=ライター)

身体に戻ってやり直す

第1回に続き、リハビリや脳機能の話題を通して、人間の身体を強化する手段の議論が続きます。北原氏が説くのは、身体性の基本に立ち返ることの大切さです。

 北原 重度の脳障害になった患者を元に戻すときには、身体的にはボバースって方法を使います。運動の発生起源をたどっていくみたいなやり方です。つまり運動を覚えていく過程を、一からやらせるみたいな形にして教えるんです。
 最近になって言語療法でも、だんだん同じようなことがいわれるようになってきました。言語を概念として教えようとしても駄目で、身体の動きと一緒に教えていくと、意外に回復することが分かってきてるんです。人間ってやっぱり動物なんで、体を動かすって、ものすごく重要なんですね。
 だから3Dゴーグルで何かを見てる感じになって、あるいはそこで操作ができても、実際の身体感覚に結び付かないと本当の意味の意識にならないって思うし、脳の劣化を招いている感じがするんですね。だから治療をするんだったら、そういうことまで含めて考えて、3Dゴーグル、プラス、何をしていくかですね。そこがすごく重要になってくると思います。

稲見 確かに3Dの映画は、いくら見ても自分がそこの世界に関わってる感じはしませんよね。「傍観者」って感じはするんですけれども。
 VRとかゲームでも、自分で実際にその中のものを動かしたり触れたり会話をしたりすると、いきなり引き込まれるところがありますよね。やはりリアリティを生む上では、インタラクションが大切ということかもしれません。

北原 実は脳の機能ってインプットよりアウトプットが絶対に重要なんですよ。アウトプットを重視するようにできてるんですね。
 だから、例えば本を読んでいくら覚えようとしても駄目だよって。本を読むんじゃなくて、問題解くのをやらなきゃいけない。その方が当然、試験はうまくいくし。言語を覚えるときも、聞いててもしょうがなくて、いかにしてそれを表出するかってことがずっと重要なんです。

稲見 ただ、アウトプットは非常にコストが高い気がするんですけれども、行動として。人間も含めて情報システム一般でそうだと思うんですけれども。
 インプットのしやすさと比べて、アウトプットってエネルギーが要りますし。だって、本を読むのは3時間かもしれませんが、書くのは3日も、3カ月以上もかかりますよね。
 人間のI/Oで考えると、インプット超過な気がすごいしてるんです。それがないとアウトプットすべきものができてこないのかな、構造ができてこないのかな、という印象もあります。結局、人間もある程度はディープラーニング的な部分があるのかなって感じもします。
 逆に言うと、アウトプットの部分をうまく支援していくのも一つの方向性なのかなっていう気もしました。

北原 特にリハビリテーションに関して、間違いなしにそこだと思うんですよね。

アウトプットとしての行動

北原 新型コロナの話に戻ると、今回(第7波で)亡くなった人の多くは80歳代の人で、コロナで亡くなったかどうか実は分かんないんです。第7波では重症例がほぼいなくて、みんな軽傷から中等症で亡くなる。
 どうしてかっていうと、軽症・中等症の人は年寄りだから危ないっていってICUに入れる。そうすると、ICUで寝たきりになるんです。寝たきりになると何が起こるかっていうと、例えば誤嚥性肺炎を起こす。
 つまり本来のコロナじゃないところで亡くなってる可能性って非常に高いんですよね。極端な話をすると、動かしてた方が良かったんじゃないかって感じがしないでもない。
 実際動物って、動かなくなると脳が萎縮します。これ、人間もそうなんです。病院に入れて寝たきりになったりすると脳の萎縮が進むんです。動物って元々そう設計されてるんですよ。動いて餌を取らなきゃいけないから動いてるわけであって、骨折したら脳が崩壊していくんです。逆に言うと、脳が崩壊していって楽に死ねる。
 人間も同じようなメカニズムを持ってます。動かなくなると脳が変性してくる。そういうことをちゃんと突き止めて、議論していかなきゃいけないと思うんです。

稲見 我々は動物だからというところは、私も非常に意識するところです。ただ、だとすると例えば足とかが悪くなった状態でも、動き回り続けるような体験というのは、どうすれば実現できるんでしょうか。
 つまり、元通りに動き回るようになるのがリハビリテーションだと思うんですけれども、そういうふうに戻れない場合は、体がある程度弱ってしまう。それでも頭とかモチベーションだけは持ち続けるようにできないかという。そのための仕組みって、うまくつくれないかなと思ったんですけれども。

北原 そうですね。それができれば一番いいけど、なかなか難しいかもしれないです。やっぱり、生物の意識だとか体とかは、元々そういうふうにプログラムされてると思うんですよね。だから宿命というか、人間は光合成ができないんで餌を取らなきゃいけないし、餌を取れなくなったら素直に死ぬんだっていう。

稲見 これも思考実験ですけれども、今後ブレイン・マシン・インタフェースとかそういうものが進んだときに、それこそバーチャルリアリティの世界かもしれませんけれども、自分の体が動いてるかのように行動して、その中で何か食べたり、誰かと新しい体験をしたりできるようになるかもしれない。でも実際の物理的な身体は動いていない。
 やっぱり物理的身体が動くことそのものが大切だったりするんですかね。

北原 それは大切だと思いますね。それがないと脳そのものが壊れると思うんです。 

稲見 やはりそうなんですね。脳だけ生かせようと思うのではなくて、やはり身体も大切なんですね。

意識の役割の究明を

身体を動かすことを重んじる一方で、北原氏が注目するのは意識の役割です。自分の意志次第で脳卒中からの回復度が変わるなど、意識のありようが身体の能力を大きく左右するといいます。ここでいう意識とは、通常この言葉が喚起するより広い範囲を射程に入れ、科学が今だ捕捉できない未知の領域をも含みます。

北原 最近ジル・ボルト・テイラーさんっていう有名な脳解剖学者がすごく面白い本を出しました。TEDで有名になった人で、『WHOLE BRAIN』って本を出したんです。これを読んで、まさに自分の感じてたことだって思ったんですね。
 彼女は脳卒中になって左脳の機能を失うんです。意識がほぼなくなって、それから完全な失語になります。ところが、8年たってほとんど元の状態に戻るんです。非常に稀なケースだと考えられます。
 最近もう一つ面白い本があって、立命館アジア太平洋大学の出口治明さんが書いてるんですけど、彼も実は去年の1月に脳卒中になって、右半身のまひと、言葉が出ない状態になるんですね。ところが彼も今復職してるんです。まだ歩くのが不自由で車椅子使ってるんですけど、元に戻ってきてる。
 彼らの言ってることとか証言とかを見てると、やっぱりすごく面白くて、意識っていうのは何だろうってすごく感じさせられるんですね。
 意識は非常に重要な追究のテーマであって、意識とは何かが分からないと、本当の意味で医療ができないと思うんです。完全に利き手が駄目になって、歩けなくなって、意識がなくなって、しゃべれなかった人が、意識や脳の働きによって元に戻るんだとするならば、医療って何をやってるのかって話になっちゃう。これが自在化に関しても、非常に大きな影響を及ぼすと思うんですね。
 例えば、どこから意識があって、どこから意識がないのかって、すごく面白いですよね。もう本当に数限りなく例があって。夢遊病っていう状態があるんですけど、意識が全くないのに、夜中に起き出して車に乗ってエンジンをかけて、ぶつかって気が付くみたいなことがあるんですね。でもその間は、ちゃんと外に出てるわけだし、車のエンジンかけてるわけですから、意識がない状態でも外界に対して反応してるんです。じゃあ意識って一体何だろうって話になりますよね。
 そのときは大脳皮質が働いてないわけだから、大脳辺縁系あたりから下が動いてて、特に脳幹中脳間脳あたりが動いてるんです。それって恐らく爬虫類の状態なのかなって思うし、どこからどこまでが意識なのかっていう問題をすごく感じます。

稲見 でも、きっとそれを周りから見てる人は、意識を持って動いてるように見えるんですよね、きっと。

北原 そうなんですよ。
 一方で最近、動物の世界でよく分かってきたことは、動物って昔は意識がないとか物を考えてないとかいわれたんですけど、今ではとんでもないって話になってて。例えばカラス語の翻訳ってできるんですよ。最近では他の鳥も言葉をしゃべってるってことが結構分かってきたりとか。
 生物を見ていくと、すごくおかしな現象って色々あって、昔オーストラリアで大量のシカが発生してアカシアを食べちゃったんです。一時、アカシアが全滅するんじゃないかっていわれたんですよ。
 ところが、あるところまで来たらシカが死に始めた。よく調べてみると、アカシアが実はシアンを作ってる。アカシアがシアンを作ることによってシカが中毒死してたんですね。
 じゃあ何でアカシアは自分の身を守るためにシアンを作ったのか。一つの木においてそれが起こったとしても、何でオーストリア全土でそれが一斉に起こんなきゃいけないのか。それを考えたときに、意思の伝達みたいなものをしてるのは何なのかって、やっぱり考えなきゃいけないですよね。

脳がなくても意識はあるか

意識的な行動が見られるのは、脳のある動物だけに限りません。単細胞生物やウイルス、人工物も、意識があるかのような振る舞いをすることがあります。そこに本当に意識があるのかどうかは、相手に意識の存在を感じる心の働きだけで説明し切れないのではないかと、北原氏は訴えます。

北原 さらに、単細胞生物でも意識のあるような行動をするものもいるんです。モジホコリってやつですけど、こいつは迷路学習能力があるんですね。でも単細胞生物なんで、神経があるわけでも何でもない。単細胞なのに何で学習能力を持ったり、学習したことを伝えたりできるのかって説明できない。
 ほかにも私は、コロナウイルスにはあたかも意識があるように感じるんです。集合として意識を持って、例えば攻撃されたウイルスが変異するとか、あるいはどこを攻撃するとか、意図的に行動してる感じを受けるんです。
 ウイルスに意識がないんだったら何でああいう集団行動ができるのか、何でうまく免疫をくぐり抜けてくるのかって、ちょっと疑問に思いますよね。そうすると、意識と無意識の間の境界ってのはすごく曖昧になってくると思います。

稲見 私、最近植物学者と共同研究してるんですよ。全然違う分野だから、何かあるかもしれないと思って。
 そこで、植物ではないんですけど、例えばキノコの話とかも面白くて。トリュフにしてもマツタケにしても、人間はものすごい価値を感じて採るわけじゃないですか。でもよくよく考えると、全く栄養にも何にもなってないわけですよ。
 それって何かというと、きっと我々はキノコにハックされてるんじゃないかと。決して幻覚を見るキノコだけではなくって、人が香りとかに釣られて採集することが、キノコたちの生存戦略になってるのではないかと。
 植物も、動物とかをそうやって操るものが多いかもしれなくて、向こう側を主語として考えると、人間側の行動も面白いなと感じたりします。 

北原 そうやって考えていくと、どんどん下まで下がってきて、人間以外のものでも、意識と言っていいかどうか分かんないけど、意識があると考えられるような行動をすることが、どんどん分かってきてます。それをずっと辿っていくと、「本当にこの机に意識がないの」ってところまでいっちゃうって話ですけどね。
 よく私、「宗教法人 北原国際病院」とかいわれてるんですけど、多くのものに本当は意識があるんじゃないかと思っていて。じゃあコンピュータはどうか、機械はどうかって話なんですけど、多くの人はコンピュータに意識はないだろうって思ってる。
 でも、例えばロボットができて自分の身体ってものを持って、自分の身体を守んなきゃいけないって話になったら、コンピュータが意識を持つんじゃないかとか、いろんな議論があります。一方で、じゃあ本当に人間に意識があるのかってことも問題になってくる。

稲見 それは、他者に意思や意識を感じるかどうかで、その他者には決して脳というシステムが必要とは限らないということかもしれませんね。あるいは仏像を見て、あれはまさに木そのものだけれども、やっぱり意思を感じたりとか。
 我々が何に対して意識を感じるかは、月並みな話ですけれども、我々自身の感じ方や、経験によって変わるんでしょうね。多分、疑似的な行為主体感とかがあるんじゃないかなって気はしますけどね。

思考が実現する感覚

北原氏の自由な発想は、脳という臓器の役割にも及びます。そこに現れる、主観から世界を捉える視点は、意識の謎に迫る手掛かりの一つかもしれません。

 

北原 最近、脳って一体何をしてる臓器かって漠然と考えているんです。
 元々脳って何かって考えたときに、脳だけで物を考えてるのはあり得ないと思っています。腸が第2の脳であるとかいろんなことがいわれています。
 人間の体って、何十兆もの細胞があって、その全てが協力して情報交換してるから一つのものとして動いてるんであって、決して脳だけが独立して物を考えてるわけじゃないって思うんですね。
 非常に宗教的になっちゃうんですけど、脳ってのはどっちかっていうと、思考を現実化するための臓器だって考えることがあります。先人が言ってきたことで、すごく正しいって思うのは、松下幸之助さんとか稲盛さんとか中村天風とかが、みんな明確なビジョンを描けと言っている。明確な夢を描いたらそれは必ず形になると。
 私が最近すごく不思議なのが、「こうあれ」と思うことが実際に起こることが多くなってきたんです。例えば今年の初めに「海外に出るんだ」って言ってたんですけど、これまでの間にタイやベトナム、フィリピン、カザフとかキルギスとかからどんどん話が入ってくる。
 我々が努力して探してるわけでもないし、営業活動してるわけでも何でもないんですけど、一斉に入ってくるんですね。しかも、それが全部つながっていく。いろんなところにいろんな人がいて、お互いに知り合いだったりとか。
 そうすると、自分の感覚としては、自分の意識が物事を動かしてるように感じるんですね。経営者って、みんなそういう発想の中で生きてる人だとは思うんですけど。

稲見 私はもう少しニヒルに考えていて、脳って、起きたことの辻褄を合わせるために、後から物語を作ってくれる物語生成エンジンかなと思ってました。

北原 それはジル・テイラーさんも言っていて、脳卒中になって左脳が壊れたときに、しゃべれない、動けないにもかかわらず、右脳はものすごい幸せを感じてたって言うんですね。ニルヴァーナっていうか、自分の体が溶けてしまって宇宙とつながるような感覚があったと。
 要するに、今までいろんなことを言い訳してたのは左脳だったんだってことに気が付いたって言うんですね。それはその通りかもしれないって思います。

稲見 多分、あの人が気に食わないから「転べ」と思って転んだらば、何か意識が通じたとかそう思ってしまう。多分昔の呪いとかも、きっとそういうことだと思うんですけど。それは偶然かもしれないけれども、当事者にとっては本当かもしれない。

北原 偶然じゃないかもしれないですよ。

稲見 そうですね。そういう気持ちが周りにも伝わって、そうなるのかもしれませんしね。

先人の知恵を継承

稲見 最近、無我と忘我について考えることがありまして、忘我が何かに集中してる状態だとすると、無我はまさに世の中とつながってる、場合によってはゾーンとかそういうところかもしれないと思っていたんです。先ほどの、右脳で世界とつながった感じというのは、忘我に近い状態をつくれるんですかね。
 私は、サーフィンはできないんですけど、ボディーボードで波に乗ってるときに、しばらく揺られてると、だんだんうまくタイミングとか、つながってる感じが出るんですよ。自分が溶けて自然の中に一体化してるみたいな感じに確かになり得るんだっていうのは、面白かったですね。何で今まで意識して自分の体を動かしてたんだろうって感じになると申しましょうか。

 北原 瞑想のときに感じるのもそういう感覚ですね。瞑想って4000年ぐらい前からあって、釈迦のあたりで体系化されるんですけど、今やみんなやってるじゃないですか。私もそうなんですけど、瞑想の中でそういう体験ってありますよね。体の境界が分からなくなって、宇宙の中に拡大する感じとか。
 あれは、経験的にそうなることが分かってるんでしょうね。過去の理屈が分からなかった時代に先人が考えたことって、やっぱり非常に的を射てる気がします。

稲見 確かに、主観的世界をどうつくっていくかを考えたときに、まさにそういう理屈で考えた方が、自分で自分自身に納得しやすくもなれば、行動変容にも移りやすくなるのかもしれませんね。

自在化身体セミナー スピーカー情報

ゲスト:北原茂実|《きたはらしげみ》
脳外科医、医療法人社団KNI 理事長

1953 年神奈川県生まれ。医療法人社団KNI(Kitahara Neurosurgical Institute)理事長。東京大学医学部を卒業後、1995年東京都八王子市に北原脳神経外科病院(現・北原国際病院)を開設。救急・手術から在宅・リハビリテーションまで一貫した医療を提供すべく、現在は医療法人社団KNIとして八王子市内に4施設、宮城県東松島市に1施設を経営している。「知恵と癒しで医療を変える、世界を変える」を理念に掲げ、より多くの人の“幸せ"のため、海外へ総合生活産業としての医療輸出や、超高齢化社会でも市民が安心・安全・快適・快適に人生を過ごすためのサービス「北原トータルライフサポート倶楽部」を創始。NECグループをはじめ様々な企業、大学などとICTやロボット技術を使い医療の効率化と質の向上を目指す「デジタルホスピタル」の開発にも取り組んでいる。著書に『「病院」がトヨタを超える日』、『あなたの仕事は「誰を」幸せにするか?』などがある。

ホスト: 稲見 昌彦|《いなみまさひこ》
東京大学先端科学技術研究センター
身体情報学分野 教授

(Photo:Daisuke Uriu)

東京大学先端科学技術研究センター 身体情報学分野教授。博士(工学)。JST ERATO稲見自在化身体プロジェクト 研究総括。自在化技術、人間拡張工学、エンタテインメント工学に興味を持つ。米TIME誌Coolest Invention of the Year、文部科学大臣表彰若手科学者賞などを受賞。超人スポーツ協会代表理事、日本バーチャルリアリティ学会理事、日本学術会議連携会員等を兼務。著書に『スーパーヒューマン誕生!人間はSFを超える』(NHK出版新書)、『自在化身体論』(NTS出版)他。

「自在化身体セミナー」は、2021年2月に刊行された『自在化身体論』のコンセプトやビジョンに基づき、さらに社会的・学際的な議論を重ねることを目的に開催しています。
『自在化身体論~超感覚・超身体・変身・分身・合体が織りなす人類の未来~』 2021年2月19日発刊/(株)エヌ・ティー・エス/256頁

【概要】

人機一体/自在化身体が造る人類の未来!
ロボットのコンセプト、スペイン風邪終息から100年
…コロナ禍の出口にヒトはテクノロジーと融合してさらなる進化を果たす!!

【目次】

第1章 変身・分身・合体まで
    自在化身体が作る人類の未来 《稲見昌彦》
第2章 身体の束縛から人を開放したい
    コミュニケーションの変革も 《北崎充晃》
第3章 拡張身体の内部表現を通して脳に潜む謎を暴きたい 《宮脇陽一》
第4章 自在化身体は第4世代ロボット 
    神経科学で境界を超える 《ゴウリシャンカー・ガネッシュ》
第5章 今役立つロボットで自在化を促す
    飛び込んでみないと自分はわからない 《岩田浩康》
第6章 バーチャル環境を活用した身体自在化とその限界を探る        《杉本麻樹》
第7章 柔軟な人間と機械との融合 《笠原俊一》
第8章 情報的身体変工としての自在化技術
    美的価値と社会的倫理観の醸成に向けて 《瓜生大輔》