大相撲力士の親として①格付け
大相撲の世界とは
大相撲の世界に息子が入門して5年以上が経過しました。
大相撲を運営するのは「公益財団法人日本相撲協会」これは特殊な団体で、ほかの競技スポーツに類を見ない団体です。
息子が力士となる際には、相撲部屋の親方からのスカウトを受けて入門したわけですが、契約は「日本相撲協会」との契約で入門をしています。ですので相撲部屋の親方は息子にとっては雇用先ではなく、身の世話をしてもらうまさに親代わりの存在になります。
相撲部屋に入門すると、寝食はすべて相撲部屋で行います。すなわち100%合宿生活、共同生活のシステムに入ってしまうわけです。
この時点で、一つの高いハードルが突き付けられます。
特に最近の傾向としては中学や高校で優秀な成績の選手がいても、このハードルによって入門を拒む若者も多く存在します。
絶対のピラミッド組織
図のようなピラミッドによって大相撲の世界は成り立っています。
入門した若者はまずは、新弟子検査を受けたのち、場所中に行われる前相撲で力試しをさせられます。(会社でいうならば適性検査)
前相撲を取り終わると、次の場所からは序の口という位置で相撲を取ります。基本的に序の口から幕下までの力士は1場所7番相撲を取ります。
十両以上のお相撲さんのことは力士とも言いますが基本「関取」といいます。
「力士」という言い方が一般企業で「社員」だとすると、「関取」という呼び方は「役員」または「取締役」のような格付けではないでしょうか、
「関取」になるとお給金がもらえます。(一か月100万円程度といわれています)逆に言うと、幕下以下の力士には給料がありません。
「関取」は場所中、毎日相撲を取りますので15番で勝ち越しをかけます。
大相撲界の力士の数は全員で約600人から700人のあいだです。
そのうち「関取」は70人程度、約一割に過ぎません。
ですので、入門する若者たちは皆まずは「関取」を目指します。
決して「三段目」を目指しているような若者はいないはずです。
一般的に夕方4時ごろから始まる大相撲中継で目にする相撲は「幕の内」というテッペンの位置で相撲を取る人たちの映像です。
場所中は毎日朝8時半から取り組みが始まり、夕方の6時に終わるように設定されています。
序の口はその場所によって人数が変化しますが、たいてい序二段は東西100枚目ずつの計200名、三段目も同じく計200名、幕下が東西60枚目ずつの120名で構成されています。
概ねですが、序の口から三段目までの力士は4勝3敗で一枚の勝ち越しで次の場所には番付が10枚上がる。5勝2敗で三枚の勝ち越しで30枚、6勝1敗ならば50枚という具合に番付を上げたり下げたりします。従って勝ち越しを続けても4勝3敗ではなかなか番付は上がらない。というのも大相撲の醍醐味です。
次回に続けます・・・
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?