田舎者スイッチ
......( ゚д゚)ポカーン....
......( ゚д゚)......
K『(笑)』
ワシ「(笑)」
「ナニ?あいつら(笑)」
『ねぇ!(笑)』
クスクスと笑うしかない二人。
もう、何もかもがあからさまで、逆に清々しい状態。
K『....ねぇ?優しいきちゃんと(駅まで)送ってってくれるがやお?(笑)』
「も、もちろん!今命令されたしな(笑)」
なんだろう。。この。。
お互いがお互いを、ハッキリ意識して一気に距離が近づく瞬間の多幸感。これって、これって、
恋ってやつですかィ!?
その時初めて、いや本当は薄々感じていたはずの自分の感情が、本当に恋してるスイッチに入った瞬間だった。
片想いって、一方的に好きで、でもその好きな感情が、自分の中だけに留めておくことの出来る気持ちのレベルまでの好き、と言うのはそれまでもあった。
けれど、これはお互い好きもしくは、それに準じるぐらいのレベルで、両想いと付き合うの間のまさに、一番アドレナリンが出てる状態。そう!
無敵。。
こうなってしまった門田は、
ええーい!誰に見られても関係あるかい!!
開き直りの境地である。
お好み焼き屋さんから、駅までは10分ほどの距離。アホみたいに急ぐ必要もなく、お互いその時間を大切にするように、普段とは違い心なしかユックリと歩いた。
(さて....何を話せば...)
いざ、二人っきりで話すって、思えば初めてのような気がする。それまでは常に、誰かしら周りにいたもので、一気にそのプレッシャーが重くのしかかりそうになった。。。が、
K『優しいき、もちろん荷物持ってくれるよね(笑)』
僕は自転車通学、彼女はバス通学。つまり、僕は自転車をついて歩いていた。
「も、もちろんやろ(笑)掛けや」
カゴはない自転車であったが、ベルのところに自分の荷物を引っ掛けていた。彼女は同じく重ねるように荷物を引っ掛けた。
K『あ~♪軽くなった♪』
こ、これって....
リア充ってやつですか!?
いま.....!?
イチャイチャしてるんですか僕!?
爆発させられるんですかぁぁぁ!!!!?
さあ、バカはほっといて、駅までの間に当時レンタルビデオ屋さんと本屋さんが一緒になってる、今で言うTSUTAYAさんみたいなお店が2件あった。
その一つに、
K『ねぇねぇ?優しいきもちろん寄ってくれるよね?(笑)』
そう言えば、お好み焼き屋さんで、借りたいCDがある。と言っていたのを思い出す。
CDは借りるものです。
パソコンからダウンロードしたり、
お金払って聞き放題?何それ美味しいの?
「もちろん優しいき、お供するわ(笑)」
そんな会話がだんだんと、自然にできるようになってきたのは他ならない、彼女がペースをリードしてくれていたのだろう。
たわいも無い会話をしながら、あっという間に駅についた。本当に最後である。朝部活に山からおりてきた時は、まさかこんなに1日になろうとは予想もしてなかった。サボらずきてみるものだなぁ~。とか、バイバイのテンションをどんな気持ちで過ごそうか、心のケアばかり考えていた。
○○行きのバスは、目の前で止まっていて、
もうすぐ出発時刻が迫っていた。
が!彼女はバスに乗らない。。
時間を確認し、ベンチへ座ると。自転車と一緒に立っているこっちを見あげてこう言った。
(バス、出発....。)
K『もうちょっとだけ話そうか(笑)』