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語源遊び⑦:知らぬが仏

知らぬが仏、という諺がある。
英語で類似のものを探せば、ignorance is bliss(無知は至福なり)となる。

しかし逆に、幸せだと阿呆になると言われたらどうだろうか。

英語のsillyという言葉の語源を知ったときは衝撃的だった。

Old English gesælig "happy, fortuitous, prosperous" (related to sæl "happiness"), from Proto-Germanic *sæligas (source also of Old Norse sæll "happy," Old Saxon salig, Middle Dutch salich, Old High German salig, German selig "blessed, happy, blissful," Gothic sels "good, kindhearted").
(中略)
The word's considerable sense development moved from "happy" to "blessed" to "pious," to "innocent" (c. 1200), to "harmless," to "pitiable" (late 13c.), "weak" (c. 1300), to "feeble in mind, lacking in reason, foolish" (1570s).
https://www.etymonline.com/word/silly


簡単に言えば「幸せ」という意味の言葉が色々と転じて「愚か」という意味になったわけだが、もう一つ驚くべきことがある。

オランダ語では今でも「心地よい」という意味でgezeligが使われているのだ。

今日のポリグロット的小ネタでした。



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