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地方創生事業 初めての資金調達奮闘記①

地元の丹波篠山市の活性化のためにいいプロダクトが作れた!これで一発仕掛けてやりたい!自分が考えたプロダクトを世の中に投げかけて評価される瞬間が楽しみ!
と息巻いていましたが、資金調達がこれほど難しいものとは思っていませんでした。事業に共感してくれる協力者を見つけてここまで形にするのも苦労しましたが、資金調達の壁はかなりの高さです・・・。身をもって知りました。


銀行からの借り入れしか調達方法を知らなかった

私は地方活性化のために必要な不動産開発手法を一通り学ぶために有料のオンラインスクールに通っていました。しかし、そのスクールの暗黙の前提条件は次のようなものでした。

・サラリーマン与信を利用して銀行からお金を借りる
・それを元手に東京などの大都市で不動産投資を行う
・不動産開発の対象はマンションやテナントビル

暗黙というか、当たり前ですよね。私のように田舎の地方活性化のために不動産開発をしようという人は誰もいませんでした。
不動産開発する場所が田舎ではなく東京などの大都市であるという違いは大きいです。要するに、需要が高くてマンションを作ろうがテナントビルを建てようがすぐに埋まると思われる場所であり、土地の担保価値も高いということです。なので銀行もお金を貸してくれるわけです。その点を私は理解できていなかったのです。

田舎への投資は本当に高リスク?

私がやろうとしているのはローカルベンチャーの立上げで、その最初の事業のために不動産開発をするというものです。不動産開発という点ではスクールで学んだことと同じで役立つことはたくさんあるのですが、それをそのまま田舎に適用することはできないんですね。
なぜなら、田舎でローカルベンチャーの立上げのためにお金を貸すなんて、銀行からしたらリスクでしかないわけです。しかし無知な私でも行動力だけはあります。銀行には14行当たり、徐々にこれは違う資金調達方法も探さないといけないなと気付きました。

銀行はお金を返してくれるかどうかしか見ない

練り上げた事業計画書はある、あとは私が熱いビジョンと一緒に説明して共感してもらえたなら「銀行は市中にお金を回す大切な機関。日本のためにそういうスタートアップにお金を回していかないといけないと思っています。よし、乗った!」となる銀行があるはずだと、私は本気で勘違いしていました。頭がお花畑ですね。現実は全くそんなことはありませんでした。
銀行に行って相談内容を窓口の人に伝えると最高に怪訝そうな顔をされます。今から思うと「何言ってんだこいつ・・・」と思われていたことでしょう。

今不要なお金を集めて今必要な所に貸すのが仕事ではないのか

それでも一応は担当の方に会わせて頂けます。担当によって対応は様々です。熱心に聞いて下さる方もいれば、面白いと言ってくれて行内上層部に掛け合ってくれた方もいました。中には鼻で笑って名刺を受け取ってくれもしなかった人もいました。こんなことを14行やりました。

創業期は銀行からの借り入れは相当に難しい

銀行が悪いわけではないです。資金調達の考え方を私が最初から間違えていただけなのです。資金調達の方法はいくつかありますが、銀行の守備範囲は確実にお金を返してくれるところのみです。毎月安定した給与がもらえるサラリーマンもそうですし、事業が3年ぐらい好調に回っている会社もそうです。そういう人や会社がお金を借りる場所です。事業のビジョンとか全く関係なし。お金を返してもらえるかどうか、その1点のみ見ていると思います。
これは否定的に言っているのではなく、そういう機関だと理解しないといけないと分かりました。銀行は薄い金利で稼いでいるわけで、そんななか一社でも返済不能ともなればその打撃たるや半端ないわけですよね、銀行の立場からしたらそりゃベンチャーなんかには貸せませんわな。

創業時の味方 政策金融公庫

創業期に強い味方になる銀行に政策金融公庫があります。そこなら話を聞いてくれるだろうと思って意気揚々と面談に臨むと、事業計画を見ることすらしてくれませんでした笑。味方ではなかったのか・・・。このときはさすがにかなりなショックを受けましたね。
創業するにしても王道のやり方・規模感以外は足切りされている印象でした。例えば、自分の本業の延長のような形で起業し、自己資金300万、政策金融公庫から300万、信用金庫から300万借り入れで始める、とかですね。
確かに私は身の丈を越えた額を集めようとしているので、足切りになるのは仕方ないですね。

ベンチャーキャピタルに相談

銀行が難しいならVCだと思い、すぐにインターネットで検索して6つぐらいVCに相談しました。
ありがたいことに私の話をきちんと聞いて下さる方ばかりでした。建設的なアドバイスも多数頂きました。時間を割いてくれてありがたい限りです。
ただ結果的には、VCからの資金調達も難しいということが分かりました。

ハイリスク・ハイリターン

VCの投資先は例えばテック系とかで短期間での成長、IPOを目指している会社を対象にしていることがほとんどで、急成長急拡大に不向きな地方創生事業とは相性が悪かったのです。
しかし、会って下さる方は本当にいい方ばかりで、投資はできないけど個人の気持ちとしては応援したい、と言ってくれたり励みになりました。

次は制度融資

金融機関に直接融資をお願いするのをプロパー融資といいますが、それは創業期には難しいということを身をもって知りました。
それとは違うものに制度融資というものがあります。例えば兵庫県には、開業貸し付け制度といった民間金融機関と組んだ融資制度があります。ここは申し込み自体はできるそうなのでチャレンジするしかありません。審査の結果、ゼロ回答の可能性ももちろんあるわけですが笑。

残るはエンジェル投資家

あと残された手はエンジェル投資家さんです。今もまさにこういう方々に私の事業についてプレゼンさせて頂いております。実はこの残された手が最もハードルが高いと思われるのですが笑
XとかでDMを直接送ったり、シード期の支援をしてくれる会社さんからご紹介を頂いたりです。ちなみに、その支援会社さんは向こうからご連絡を頂きました。こんな私の事業を見つけて下さり感謝しかないです。
少なくとも数十人の投資家さんと会わないといけないと思っていますが、なかなか資金調達の道のりは険しいです。

行動するしかない

高い壁

銀行は創業融資には不向きとか、最初はエンジェル投資家さんに話をするとか、ここまで書いてきた内容ってインターネットでもよく書かれている内容なんですね。でもやっぱり、身をもって体験しないと深く理解できないなと思いました。というか、自分でやってみないとそれが本当に無理なのかどうか自分自身を納得させることができないんですね。それが納得できればあとはスパッと切り替えて次に行くだけ。
難しいことをやろうとしているのは理解していますが、これも自分が刀折れ矢尽きたと思えるまでやらないと諦められないんです笑。困ったもんだ。
引き続き活動は続けていますので、続報があれば②としてアップします!

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