【空き家見学チェックリスト公開中】田舎に移住した建築士が “ 空き家選びのチェックポイント ” を解説してみた
「空き家選び」は田舎暮らしを始める上で、最初にして最大の難関です。
空き家は新築と比べて安値で購入できますが、欠陥などのリスクも高まります。
とはいえ、空き家の状態の見極めは建築の知識や経験がないと困難です。
そこで今回は建築の知識や経験がない方でも理想の田舎暮らしを始められるように
「空き家の探し方」から「空き家見学の極意」まで徹底解説します!
「空き家見学で何を見ればいいかわからない…」という方のために
「空き家見学のチェックリスト」も用意しました!
ぜひ最後までご覧ください。
\\この記事からわかること!//
良い物件と出会うための空き家物件の探し方
空き家掲載サイトはどこを使ったらいい?メリットデメリットとともに解説します!
空き家掲載サイトを使うときの5つのポイント!気をつけないとトラブルに遭います。
失敗しないためには○回以上の空き家見学が必要です!
誰でも失敗しない!空き家見学のチェックリスト大公開!
“ 土地選び ” と “ 空き家選び ” のチェックポイントがわかる!
チェック項目を解説!1つ1つ丁寧に説明しているので必ず納得できます!
見学前に調べることはたくさんある!事前調査をしないと見学が無駄足になる?!
実はめっちゃ大事なのに誰も教えていない?!空き家見学での写真の撮り方を元現場監督が教えます
写真を撮るときの3つの鉄則と実施法
寸法を測らなくても写真だけで大きさがわかる裏技!
写真の撮り忘れを防ぐ必殺技!「視界をそのまま記録」する!
見学するときはこれを持っていけ!これがないと確認したくても見れない。つまり無駄足。
床下や天井裏に点検口がなくて見れないときは…?
移住計画のためにザックリとしたリフォーム費用一覧公開します!
見学だけではわからない「田舎の変な決まり事」!特殊な田舎ルールとの付き合い方は?
今回の記事の見どころはなんといっても「空き家見学のチェックリスト」です!
ハッキリ言って、建築の知識や経験がない人が「見学ではこれを確認しよう!」とチェック項目を考えたところで、空き家物件の状態を的確に見極めるのは非常に困難です。
「家」は目に見えている外観や内装を簡単に綺麗にすることができ、それだけでまるで新築物件かのように装うことができます。
賃貸アパートを探していると、築年数が経っているわりにきれいな物件をよく見かけると思います。
ですが、家の寿命や耐久性は壁の中や床下、天井裏といった見えない部分にある柱や梁の状態が大きく影響しています。
とはいえ、他人が所有している空き家の壁や床を剥がして見るわけにもいかないので、他の部分の状態も見極めながら総合的に家の状態を判断しないといけません。
それを建築の知識や経験がない人がいきなりやるのは無理があるし、正直、失敗してしまうのも仕方がないよなぁ。と思ってしまいます。
そこで、この田舎暮らしを始めるための大きなハードルを誰でも乗り越えられるように「空き家見学のチェックリスト」を用意しました。
もちろん、ただチェック項目を羅列するだけでなく、なぜチェックする必要があるのか、どうなっていると問題なのかを1項目ずつ丁寧に解説していきます。
正直、ここまでしっかり解説している空き家チェックリストを他では見たことがありません。
なんとチェック項目数は100以上で、8ページにもおよびます!
ここまで直向きに空き家見学している人はそうそういませんよね。
難しい検査項目はほとんどありませんので、チェックリストに従って空き家の状態を確認するだけでOKです。
このチェックリストを活用すればチェック漏れも防げて、空き家選びに満足することは間違いありません。
個人的には「空き家見学での写真の撮り方」も非常に大きな見どころです。
正直、「空き家の選び方」みたいな記事って探せば見つかるのですが(今回の記事ほどたくさんの項目を丁寧に解説している記事はほとんど見かけませんが笑)、「空き家見学での写真の撮り方」を解説している記事はほとんどありません。
すっごい重要なことなのにどこを見ても解説されていないんですよね。
現場監督をしている頃は、リフォーム現場を下見に行った時や実際に工事をしている状態は必ず写真で記録して残していました。
後から見返したり、確認していなかった場所を見るためには “ 写真 ” で見るしかないんですよね。
建築の分野では “ 写真 ” は非常に重要です。
ただ闇雲に撮ればいい。というわけでもなく、後から見直した時に見たい場所が確認できるように撮らなければ意味がありません。
そのためにも、この機会に「空き家見学での写真の撮り方」についてもお伝えしていきます。
ちゃんとした写真が残せると、親戚や友人に見せたり相談したりする時にも役立ちますし、
リフォームを依頼する業者との打ち合わせもスムーズに進みますので
知っていて損はありません。
\\この記事の筆者はこんな人!//
空き家物件の探し方
「空き家見学のチェックリスト」と「空き家見学での写真の撮り方」が見どころです!
と話した直後ですが、まずは空き家物件を見つけるための方法について紹介します。
探す場所によって掲載されている物件が違ったり、同じ物件でも価格が違ったりすることがあります。
良い物件と出会うためにはとにかくたくさんの空き家を見るのが一番ですので、いろいろな探し方を実践してみましょう。
近年は現地の不動産業者を尋ねる、というより
インターネットで目ぼしい物件を探すのが一般的です。
SUUMOやHOME’Sといった総合不動産サイトや各不動産業者のサイト、各自治体の空き家バンク、「みんなの0円物件」などの空き家マッチングサイトで空き家を探すことができます。
私としてはどのサービスを利用しても構わないと思っています。
ただ、それぞれのサービスで少し違いがあるので簡単に説明していきます。
総合不動産サイト
テレビCMなどで良く見かける「SUUMO」や「HOME’S」は総合不動産サイトと言われています。
全国の不動産会社で紹介されている物件から空き家を探すことができます。
メリットはなんといっても物件掲載数でしょう。
移住希望地が決まっていなくても
全国の物件から検索して、気に入った空き家から移住先を決めることができます。
また、物件への問い合わせや見学依頼も
総合不動産サイトから簡単にできるようになっています。
利用料はかかりませんが、
空き家を契約する際は物件を掲載している不動産業者への仲介手数料が発生します。
総合不動産サイトは
物件を探している人と不動産業者を結びつけるマッチングサービスなので、
物件の取引や購入後の登記などは物件を掲載している各不動産業者がおこないます。
不動産業者
地方にある各不動産業者のサイトを直接訪れて物件を探す方法です。
移住先に土地勘があるなら
知っている不動産業者を検索してみましょう。
その土地の不動産業者がわからなければ、Googleマップなどで「不動産屋」を検索して探してもOKです。
総合不動産サイトにある物件は、この地方の各不動産会社が掲載しています。
そのため、総合不動産サイトには載っていない物件が見つかることもあります。
また、不動産会社に探している物件の要望を伝えておくと
希望に沿った物件が見つかった際に連絡をくれることもあります。
なので、移住希望地が決まっている場合に活用すると便利です。
各自治体の空き家バンク
地方移住の推進をしている自治体では「空き家バンク」を設置しているところがあります。
基本的には売り手(不動産の持ち主)が物件の価格を決めているので、
相場より安く購入できることもあります。
自治体としては営利目的ではないため自治体に対しての利用手数料はかかりませんが、
不動産売買や登記の手数料がかかります。
売主は物件の所有者なので
トラブルを防ぐために掲載されている物件の情報が少ないことが多々あります。
その場合は空き家バンクへ問い合わせをするか、
その物件を取り扱っている不動産会社がいないか調べてみると
詳しい情報が見つかることがあります。
(空き家バンクと不動産サイトの両方に掲載されていることがあります)
空き家バンクは不動産業者と違ってお客様サービスを生業としているわけではないので
連絡が遅かったり、不動産取引に不慣れなことがあります。
ちなみに私たちが空き家を購入したのは
自治体の空家バンクでした。
不満があるとしたら
問い合わせの返信が平日の夕方4時ごろの1通だけで、
なかなか話が進まなかったことくらいでしょうか。
その他の対応は
土日祝日でも空き家見学や売買契約の対応してくれましたし、
売買契約やご近所挨拶の際にも同行してくれたので心強かったです。
地域の町内会に対しても移住について話を通してくれていたので
スムーズに馴染むことができました。
ただし、自治体によっては空き家バンクを利用する際は
地域の自治会への加入や最低居住期間、住民票を移すことなどの条件を課せられていることがあるのでチェックしておきましょう。
空き家マッチングサイト
「みんなの0円物件」や「100均空き家物件」など低価格を売りにしているサイトや
掲示板形式で売主本人が買い手を募集しているサイトなど様々なものがあります。
不動産会社のサイトから購入するのと比べて、格安で入手できることもあります。
ただし、このような空き家マッチングサイトでは
仲介手数料や登記代行費などの費用は販売価格とは別に必要です。
これらの空き家マッチングサイトは
運営会社が不動産業者ではないことも多々あります。
空き家を売りたい人と買いたい人を結び付ける場を提供しているだけで
実際の「所有権の移転」などの行政関係の手続きは利用者に任せている場合もあります。
サイトによってサービス内容や責任の所在が違います。
連絡方法や見学依頼、売買方法、登記など、各サイトの「利用マニュアル」を熟読する必要があります。
運営会社の規模や企業の実態がわかりにくく、
トラブルになる可能性があるので気をつけてください。
会社ではなく、個人でサイトを運営していることもあり
対応が遅かったり、情報が更新されていないこともあります。
空き家掲載サイトの注意点
ここまで紹介した空き家掲載サイトはどれも一長一短ですが、
自分の希望に合う物件を探すためにはどんどん積極的に利用していきましょう。
これらのサイトを利用する上で
気をつけておきたいポイントをまとめておきます。
●ジモティーやフリマサイトでも物件の出品を見かけますが、
不動産取引の知見がない場合はトラブルの原因になりますので
避けるのが無難です。
●空き家の購入やリフォームで自治体の補助金や助成金を利用したいと考えている場合は
事前にそれらの利用条件を調べておいてください。
補助金をもらうためには「自治体の空き家バンクの利用した場合のみ」などの条件がある場合があります。
●同じ物件が複数のサイトに掲載されていることがあります。
価格や掲載内容が違うこともあるので、
気になる物件があったら他のサイトでも探してみてください。
●掲載されている物件価格とは別に
仲介手数料やサイト利用料、登記手数料など、色々な費用がかかります。
それぞれのサイトや会社でかかる費用が変わるので、
それらも加味して検討してみてください。
●複数のサイトで掲載されている場合は
値段だけでなく、
その企業の信頼性やサービス内容も考慮して選ぶと
取引中のトラブルを減らすことができます。
空き家の見学は最低でも
○回以上すると後悔が激減します!
空き家紹介サイトを利用すると
現物を見に行かなくても購入できてしまいます。
ただし、それはよほどの理由がある場合を除き、
やるべきではありません。
掲載写真はあくまでも見栄えが良く見えるように撮っています。
中には写真を加工している場合もあります。
販売者側にとって都合の悪い部分は掲載していないこともありますので、
最低でも1度は現地を訪れておくべきです。
ただ、私は「2回以上」現地の見学に行くことを推奨しています。
1度だけの見学で見落としせずに確認するのはプロでもほぼ不可能です。
1回目の見学ではその物件の掲載されている写真と現物を見比べるので精一杯になります。
思っていたより現物の方が好印象なら気持ちが浮き足立ってしまい、
悪印象の場合は気が滅入って冷静な判断ができなくなってしまいます。
2回目の見学では
1回目で見逃してしまったことを補いながら見学します。
1回目で見逃していたものも、2回目ではよく見えるようになります。
○1回目の見学内容
・物件の絞り込み
・この物件に決めた場合にリフォームしたい場所の候補をあげる
・現地周辺環境の調査
○2回目の見学内容(1回目の見学で最終候補に残った物件)
・1回目の見学後に気になった場所を確認
・リフォーム業者に同行してもらいリフォームの見積もり
・家の状態を業者と一緒に確認してもらう(第三者の意見として参考程度に)
*周辺のショッピングセンターや教育施設、病院、街並みなどを調査するために車やレンタカーを利用しましょう。
この方法を目安に最低でも2回以上の見学をしていきましょう。
チェックシートの活用
ここからは私の築100年以上の古民家に移住した建築士としての知識と経験をもとに作った「空き家見学のチェックシート」にあわせて、空き家見学の際に確認する内容を1つ1つ解説していきます。
このチェックシートはpdfファイルでダウンロードできるようになっていますので、印刷をしてどんどん空き家選びにご活用ください。
書き方がわかりにくい場合は見本も用意しています。
チェックシートとこの記事の解説に従って見学を進めれば、誰でも簡単に空き家の状態を把握することができます。
空き家購入後に
「気がつかなかった欠陥に多額の修繕費用がかかってしまった」
なんてトラブルを回避できます。
ちなみに空き家見学のチェックシートは見学に行く前の「事前調査」から始まります。
この事前調査の段階で候補から外れることもあるので、
見学に行く前からある程度ふるいにかけることができます。
空き家を見学しに行くのもなかなかの費用と時間と労力がかかりますので、事前調査をすることでそれらのコストも節約することができます。
チェックシートの活用方法や確認内容の解説をした後は
「空き家見学での写真の撮り方」を解説していきます。
空き家見学の写真は後から見直したり、
見学の時は何も思わなかったけど後になって気になったことを確認できたり、
リフォーム業者との打ち合わせに使用したり、
さまざまな場面で活躍します。
それだけ大切な写真ですが、
何も考えていないと見学に夢中になって見返したい場所を撮り忘れたり、後から気になった場所を確認したくても写っていなかったり。
せっかく見学に行っても写真の撮り方を知らないと、確認できないまま購入して後悔してしまったり、見学をし直す手間が増えてしまったりします。
空き家のチェック方法とともに写真の撮り方をマスターすれば、
空き家見学を攻略したも同然です。
「空き家見学のチェックシート」と「空き家見学での写真の撮り方」を身につけると、
行く必要のなかった物件を事前にふるいにかけられたり、チェックし忘れて見学をしなおしたりといった余計な手間や費用をなくすことができます。
ぜひ最後までご覧ください!
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