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【狩猟免許】銃猟デビューへの道#10【ガンロッカー・装弾ロッカーの入手と設置】
ハンターを目指す経営戦略コンサルタントのちょーすです。
まさか射撃教習の記事を書く前に10個目の記事を書いているとは、思いもよりませんでした。この調子だと、あまり考えたくないですが、狩猟者登録が完了するまでに書く記事は20を超していそうですね。
今回はガンロッカーと装弾ロッカーの入手から設置についてをまとめていきます。
はじめに
知人から安く譲ってもらうのが一番安上がりで良いのですが、時期的にもあまり期待できず、田舎だと納屋や蔵等で保管状態もあまり良くないこともあり、銃砲店で中古もあまり出回らないそうないので、オークションサイトとフリーマーケットサイトで購入しました。
ネットでは「家族の理解が得られず、猟銃を購入出来なかった」や「1、2年で向いていないと悟り、猟銃を手放した」というような方が出品されていました。
時期的には猟期が終わった4月以降から夏くらいまでが1番流通量が多いそうですが、残念ながら新規の需要量は夏以降から増えていくそうです。
ガンロッカーと装弾ロッカー
この2つは猟銃の所持許可申請に向けては、銃砲刀剣類所持等取締法によりガンロッカーが、火薬類取締法により装弾ロッカーが必要となり、結果的に2つとも必要です。
尚、空気銃の場合は、装薬弾ではないので装弾ロッカーは不要です。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S33/S33HO006.html
(銃砲等の保管)
第十条の四 第四条又は第六条の規定による許可を受けた者は、次条又は第十条の八の規定により保管の委託をする場合その他正当な理由がある場合を除き、許可に係る銃砲を自ら保管しなければならない。
2 前項の規定による銃砲の保管は、内閣府令で定める基準に適合する設備及び方法により行わなければならない。ただし、狩猟のため内閣府令で定める基準に適合する保管設備がない場所に宿泊する場合その他正当な理由がある場合は、この限りでない。
特にガンロッカーは「技術基準適合製品」という商品があるように、基準を満たしたものを設置する必要があります。
ガンロッカー
詳細な条件は以下のようです。
1.扉、側板、天板など、すべてのスチール板の厚さが、1.0mm以上を有していること。
2.施錠方法は、かんぬき構造などで、扉の上下を箱体に固定し、はずせない構造になっていること。
3.ドアの蝶番が簡単に壊されたり、はずされたりできない構造であること。
4.ロッカー内部に鎖などで、錠を固定できる装置があること。
5.ドアの錠は、鎌錠など外からの力によって簡単に解錠できないものであること。
6.錠には、かけ忘れ防止装置を付けること。
7.錠は、鍵違い120種類以上有するものであること。
「詳細な条件は以下のようです。」と記載しているのは、これを明記している法令は実在せず、「警察庁では、銃の保管庫の製造メーカーに対して、総理府令にいう「堅固な金属製ロッカー」 に当たるものとして、金属製ガンロッカーについては、 次の基準で制作するように指導している」というものが上の7項目のようです。
尚、銃砲刀剣類所持等取締法の施行規則では以下のように記載されています。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S33/S33F03101000016.html
(銃砲の保管の設備及び方法の基準)
第八十四条 法第十条の四第二項の内閣府令で定める基準は、次に掲げるとおりとする。ただし、保管に係る銃砲が猟銃及び空気銃以外の銃砲である場合においては、その種類及び許可の用途に応じ適切な設備及び方法をもつてこれに代えることができる。
一 保管の設備は、次に掲げる要件を備えていること。
イ 堅固な金属製ロッカーその他これと同等程度に堅固な構造を有するものであること。
ロ 確実に施錠できる錠を備えていること。
ハ 管理上支障のない場所にあること。
ニ 容易に持ち運びができないこと。
二 保管の方法は、次に掲げる要件に該当すること。
イ 銃砲を前号の保管の設備に確実に施錠して保管すること。
ロ 前号の保管の設備を常に点検し、同号の基準に適合するように維持すること。
ガンロッカーについては、一般的なロッカーを改造するよりは、ガンロッカーとして販売されているものを使用した方が良いでしょう。中古をインターネットで購入する場合、エアガン用のロッカーもガンロッカーとして出品されていますが、基準を満たしていない可能性がありますので、注意が必要です。
ガンロッカーの入手
ガンロッカーは某フリーマーケットサイトでは非常に高く、尚且つ送料が購入者負担だったので、某オークションサイトで出品者負担のものを入手しました。
2丁用のガンロッカーをほぼ新品で25,000円で購入しました。
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いざ届くと思っていたより小さかったのですが、ガンロッカーを製作・販売しているSTEELFACTORY社のものなので、造りはちゃんとしていましたが、高さが低く、結果的に私がその後所持する銃砲は分解すれば入りますが、折った状態で保管することは出来ませんでした。
なので、何本入るかも大切ですが、ロッカーの高さが何センチで、所持しようとする銃砲の全長が何センチなのかくらいは把握して入手を検討することをオススメします。
Amazonで10,000円程度で販売されており、こちらでも要件は満たせそうです。
こちらも高さは125cm(内寸では121.5cm)なので、銃の全長が長い銃は分解して入れれば良さそうです。
ガンロッカーの設置
ガンロッカーは軽いものだったので、2階の寝室にあるウォークインクローゼットに設置しました。
「容易に持ち運びができないこと」を満たすには、ガンロッカーと建物を固定しなければならず、警察としては壁に釘やネジで固定することを推奨しています。しかし、賃貸物件の場合、穴をあけると退去時に修繕費が生じる可能性があるので、ツーバイフォー材の突張りを設置し、設置したツーバイフォー材にネジ止めをすることで認められるようです。
私も壁に穴をあけるのが嫌だったので、ホームセンターで購入してきたツーバイフォー材とアジャスターを使用しました。
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現地確認でもこれで固定されているということで問題なく、むしろこれなら賃貸物件でも良いので良いですねと話をしていました。
あとは射撃教習・所持許可申請を終えて、中身を入れるだけです。
装弾ロッカー
詳細な条件は以下です。
装弾ロッカーは火薬類取締法施工規則第16条に適合するものしか使用できません。
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=325M50000400088#330
第十六条 法第十一条第二項の規定による火薬庫外においてする火薬類の貯蔵の技術上の基準は、第二十一条第一項第一号、第二号、第四号、第六号及び第十号から第十三号までの規定を準用するほか、次の各号に掲げるものとする。
一 火災及び盗難の防止について留意すること。
五 前条第一項の表(8)の規定により火薬類を貯蔵する場合(ロープ発射用ロケット、信号雷管、信号焔管、信号火せん及び煙火を貯蔵する場合を除く。)には、堅固な設備に収納し施錠すること。
おそらく個人で銃猟に使用する装弾を保管するロッカーは表(8)に該当するため、火災及び盗難の防止について留意し、堅固な設備に収納し施錠できれば問題ないです。
先輩猟師に聞くと、装弾ロッカーは装弾ロッカーとして販売されているものでなくとも、普通の金庫で良いとのことでしたので、おそらく上記の通りかと思います。
装弾ロッカーの入手
私は先輩猟師の教えに従い、中古で普通の金庫を探していると某フリーマーケットサイトでちゃんとしたものが安価で見つけたので、それで購入しました。
重量が40キロもあるものでしたが、幸い出品者と私の家が1時間程度の距離だったので、直接受け渡しにしてもらい、更にお安くしてもらい、7,900円で入手しました。
Amazonで10,000円ちょっとで売っているので、自宅まで配達してもらえることを考えたら、こちらの方が良いかも知れません。
装弾ロッカーの設置
当初はガンロッカーの近くのクローゼットに設置しようかと思っていましたが、重量が40キロもあるので、2階に上げるのが大変なので、1階の書斎の足元に設置しました。
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書斎は玄関からすぐの場所ですが、扉もあり、足元の見辛い場所で、ガンロッカーとの距離も離れているのでおそらく問題ないかと思います。
所持許可申請の際に、「2階へ上げなさい」と指導された場合、その警察官の方と一緒に抱えて上げようと思っていましたが、そのようなことはありませんでした。
今回で必要な費用・書類
ガンロッカー:25,000円(ネットオークション)
装弾ロッカー:7,900円(ネットフリーマーケット)
ここまでの手続で必要となった費用(書類取得費・切手等は除く):62,300円
つづく(いよいよ射撃教習へ)