見出し画像

【働き方を考えよう】副業・兼業【働き方改革】

田舎暮らしをする経営戦略コンサルタントのちょーすです。

既に私の働き方は、従来のスタイルとは異なっているので、直接的に影響はないですが、1つの問題提起でもあるので、副業・兼業について、まとめてみました。

複数事業労働者への労災保険給付

複数事業労働者への労災保険給付が2020年9月1日から施行されています。

この複数事業労働者への労災保険給付の改正内容を確認すると、より副業・兼業を認める方向で改正されていることが分かります。

経営者の方でも、特に年末調整の時期に「初めて副業していることを知った」という方もいます。

世間では副業・兼業を促進する雰囲気の中で、経営者としてはあまりして欲しくないという声も聞きます。

歴史的には30年前、「女性を男性と同じように雇うこと」がリスクであったように、そして20年前は、「高齢者を活用する概念」がなかったように、副業・兼業についても、いずれは、副業・兼業をすること、双方の労働時間を管理することが、当たり前の時代となるかもしれません。

しかし、経営者としては、促進する動きはあるけれども、禁止したいという気持ちも分かります。

厚生労働省のガイドラインには、副業・兼業の促進を推進ようにとあり、今後は認めていかざるを得ない状況ではありますが、もし、以下の理由があれば、副業・兼業を禁止すること自体は、法的に問題ではないです

【副業・兼業を禁止できる理由】
① 労務提供上の支障がある場合
② 業務上の秘密が漏洩する場合
③ 競業により自社の利益が害される場合
④ 自社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合

逆にこれらの理由に該当しなければ、禁止する事は難しいと考えておいた方が良いです。

副業・兼業を禁止する場合

以下に副業・兼業に関する留意事項を取りまとめてみましたので、ご参考に頂ければと思います。

①賃金の保障

本来、契約している労働時間以外の時間については、拘束が出来ないため、禁止する場合には、当事業所での賃金のみで生活ができるように、ある程度の賃金レベルの保障が求められます。

②兼業・副業禁止を違反した際の解雇は無効

過去の裁判例を見ますと、禁止したこと自体で裁判となった判例はあまり無いです。

しかし、禁止されている副業をした場合の処分として懲戒処分をしたときに、処分無効となっているケースが多く、「兼業・副業禁止を違反した際の解雇は不当解雇である」と判断される可能性が高いようです。(もちろん、副業・兼業により、多大な損害を与えた場合などは除きます。)

副業・兼業を認める場合

一方で認める場合にも、以下の点に留意しなければいけません。

①安全配慮義務(労働者の健康状態に留意し、何らかの問題があった場合には適切な措置を講じる義務があります。)

②秘密保持義務

③競業避止義務

上記を踏まえて、就業規則等で「長時間労働等によって労務提供上の支障がある場合には、副業・ 兼業を禁止又は制限し、労働契約を見直すことがある」というような取り決めをされた方が良いです。

従業員から考える副業・兼業

ここまでは経営者目線でまとめてみましたが、従業員目線で考えてみます。

基本的には副業・兼業は、就業規則上で禁止と謳われていたとしても、秘密漏洩や競業に当たらなければ、処分を受けることはありません。(処分を受けた場合、申立てをすれば無効となる可能性が高いです。)

副業・兼業を行うメリットとデメリットをまとめてみました。

【メリット】
収入が増える
仕事の幅が広がる
新たなコミュニケーションが生まれる

メリットは収入もありますが、仕事の幅やコミュニケーションの広がりの方が個人的には大きいと感じています。あとは自営業の兼業であれば、上手く出来れば、上手く出来た分だけ収入が増えるのは魅力的ですね。

【デメリット】
忙しくなる
年末調整・確定申告等が煩雑になる

デメリットは可処分時間が減るので、ただ収入を増やしたいだけであれば、転職等で収入を上げる方が良いと思います。

私は、極端に言えば、いつ倒産するか分からない他人が経営している会社に、自分自身や家族の生活をコントロールされたくない思いもあったので、自分自身でも稼げる手段を持とうと思い、まずは経営戦略コンサルタントとなり、また色々な事業に取り組んでいます。

まとめ(ちなみに私の働き方は)

私は現在山口県に在住で、会社に出勤するのは週1〜2日(全く出勤しない週もあったりしますが)で、残りの日はクライアント先へ訪問したり、在宅でテレワークしたりと、ノマドワーカー的に過ごしています。

また、コンサルタントの仕事以外で、実家の家業では役員をしており、今後はハンターとしての収入も発生するため、形式的には兼業です。

コンサルタントという職業柄、PCがあればどこにいてもほぼ全ての仕事が出来るため、職業に救われたということもありますが、働き方としてはバランス良く過ごせているように思っています。

強いて言うなら、休みの日の方が忙しく、土日の2日間では足りていないのが悩みです。