【研修担当必見】来年のリモート研修に備える。インタビューで分かった2つの秘訣
はじめまして、2020年4月に入社しました稲泉大地です。入社時点ではすでにリモートワークがはじまっており、8月に入っても一度も出社しないなんて、入社当初は思いもしませんでした。ウイングアーク1stは本社が六本木にあるので、「六本木でお洒落に、ひと味違う働き方」なんて妄想もしていましたが、今はワンルームでパソコンに向かう毎日です。
しかし、当然ながらリモートワークで環境が変わったのは新人だけではないです。完全リモートで新人研修を行った先輩方も同じです。
新人が配属された現場の研修担当の方はどのように考え、どのように対応していたのでしょうか。今回、私ともう1名の研修を担当してくださったマーケティング本部TOFD部の加藤さん、堀部さんにインタビューしました。
リモートワークをしてみて思ったこと
(稲泉)はじめに、リモートワークで良かったことを教えてください。
(堀部)満員電車に乗らなくてもいいことですね。通勤に1時間かかっていたのが、リモートでカットできたので自分の使える時間が増えました。その時間は料理に充てています。
それに、会議が減りました。営業からマーケティングへの異動で、役割が変わったということもあるのですが。
(加藤)逆で会議増えましたね(笑)1日7時間ミーティングして、トイレにも行けない状況です。
良かったことは、私も通勤がなくなったということですね。
あと、変な人に絡まれることがなくなりました(笑)。夜歩いていると、変な人に絡まれることがしょっちゅうあったのですが。家にいることで安全になりました。女性ならではの視点かもしれないですね。
(稲泉)リモートワークで大変だったり、課題に思うことは何ですか。
(堀部)出社して、直接仕事を一緒に行わない方とのコミュニケーションが減ったのが残念です。
(稲泉)業務以外の雑談レベルの会話は必要ということですね。なぜそう思われますか。
(堀部)技術系の方やバックオフィスの方の話は、知らないことが多いので知識吸収や個性を知るきっかけにもなるので面白いです。
(加藤)会議が増えたことの理由にもなるのですが、今まではオフィスの席で確認、解決していたことが、わざわざWeb会議で行わなければならないことが大変です。人と人の信頼感から、スピーディーに行えていたものが、リモートでは出来なくなってしまいました。廊下ですれ違ったときに、「あの仕事お願いします」という気遣いの会話もなくなってしまいました。わざわざメールやSlackで連絡をしない程度のことでも、大事な会話があるのだと認識しました。対面ならではの大事なコミュニケーションスタイルだと思います。
メンタルケアをより心がけたリモート研修
(稲泉)研修について教えてください。いつから研修設計を始めましたか。
(堀部)今だから言えるのですが、研修が始まる1週間前くらいから始めました。
(稲泉)リモート研修を行う上で、不安な要素はありましたか。
(堀部)メンタルケアが難しかったです。毎日1時間くらい、新入社員と話が出来る場を用意して、どう思っているか把握しようとしました。
(加藤)堀部さんは、ウイングアーク1stへは新卒入社なので、新人研修を受けた立場だと思うのですが、オフラインと何が違いますか?
(堀部)実は、研修自体の内容はほとんど変わっていないです。座学や製品研修も対面かそうじゃないかの違いくらいだと思います。
しかし、研修の合間に行う雑談はなくなったと思います。新人が研修中、どういう状況でどう思っているのかということ知る機会が減りました。もしリモートじゃなかったら、「どう思ってる?」のようにすぐ聞けるのですが、リモートだと細かいフォローがしにくいです。
(加藤)研修のどこで詰まっているのかが見えないですね。稲泉さんがアルバイトで出社していたときは、課題の締め切りがその日でなくても、「どう?順調?」という会話が出来ていましたが、リモートでは出来なくなってしまいましたね。
(稲泉)当時は、順調じゃなかったですね(笑)
(堀部)現状を知るってことは大事ですね。研修の習熟度合いを知ることが難しかったです。
(稲泉)研修を通して培ってほしいことなどありますか。リモート環境ならではの。
(加藤)正直に言うと、リモートならではというのは考えていませんでした。稲泉さんがなぜその質問に至ったか聞いてみたいですね。
(稲泉)コミュニケーションスキルが対面とリモートだと変わるのかなと。例えば、Slackではどういう口調が求められるのか、相談事の大きさなど、投げかけていいレベルは気にしちゃいます。
(加藤)そう言われて気づきましたが、Slackでのコミュニケーションのカジュアルさや、どんな些細なことでも聞いてもいいよということをもっと強く伝えないといけなかったですね。「どういう質問の仕方がいいですか」という質問自体を気軽に投げられるくらい、細かいコミュニケーションをチャット上でできるようになってほしいです。
(堀部)リモートワークだからこそ、社会人1年目で培うであろうコミュニケーションスキルが少し足りないのかなと思います。対面で話すと、失礼な発言をしてしまった場合、相手が嫌な顔をするのが伝わり反省出来るが、リモートでは難しい。Web会議の時、自分の態度が悪いということに気づけることが大事かなと思います。
人への質問の仕方、失礼じゃない書き言葉がわからなかったら、聞いてくれてもかまいませんよ、添削しますので。出社しているときは、メールを添削するということは当たり前に行っていましたね。
(稲泉)これだけはオフラインで行いたいという研修はありますか。
(堀部)メールの文章、人への依頼の仕方、態度は対面じゃないと難しいのかもしれないですね。
研修ではないですが、懇親会は必要だと思います。先輩と仲良くなったきっかけは、飲みに行ったことがきっかけでしたので。先輩とプレイステーションのアカウントでフレンドですからね(笑)。あとは、アイドルファンだったり。趣味などを話せる機会は仲良くなれるきっかけになりますね。
オンラインだと自分のはまっていることとか話せないですよね。
入社する前からが研修
(稲泉)来年研修を組むときに気を付けることは何ですか。
(加藤)来年の研修は大変そうですね。今年配属された2人はインターンシップ経由での採用で、内定者の頃からアルバイトもしてくれていました。それらを通じてある程度は人となりを知っていましたし関係性もできていたので、研修でかなり助けられました。
来年はまず、配属された新人のパーソナリティから知らなければならないので、そのためのフェーズは設けますね。今年配属された冨安さん(同じくインターン&アルバイト経験有)と稲泉さんは、性格や考え方が全く違うと研修前から知っていたので、それぞれ自分の良さを伸ばすといいよと伝えて私自身も2人の個性の違いを楽しむことが出来ました。でも、知らなかったら苦戦していただろうなと思います。いかにして、リモート下でお互いを理解していくかが来年に向けての課題です。
となると、採用の段階から変えていかなければならないのかもしれませんね。まずはインターンに1週間程度参加してもらって、社内の人と顔見知りになった上で入社してくる、とか。今のマーケティング本部はその流れができつつありますが、そういったことが全社で加速してくるのかもしれません。
今年の新入社員にはリモート1期生として、来年の研修について提案していってほしいですね。
(堀部)来年の研修担当は間違いないですね(笑)。大変ですよ、研修担当。
(稲泉)最後に何か一言いただきたいです。
(堀部)先輩たちをもっと頼ってほしいです。何かつまずいたら、気楽に聞いてください。
(加藤)来年の研修は任せた(笑)
(稲泉)お時間いただきありがとうございました。
まとめ
今回インタビューしてみて、いかにして新人の個性を把握するかが非常に重要なことだと分かりました。
リモート研修を成功させるには、
・メンタルケアや研修内容の理解度を把握するコミュニケーションの仕組みをつくる
・個人のパーソナリティを理解するための工夫を丁寧に行う
また課題として、
直接的な経験や雰囲気、肌間隔から得られるノウハウは、オンラインでは伝わりにくい。
営業のロールプレイはやはり、肌感覚でないとつかめません。そのような見えない部分をどう後輩に伝えていき、勝てる組織にしていくのか。
すでに来年入社予定の内定者も決まっていると聞いています。来年の研修は、加藤さんと堀部さんの経験談をしっかり受け継ぎ、また今年リモート研修を受けた経験を活かし、その方たちが気持ちよく研修を受けられるよう、今から考えていきたいです。