ザルツブルク🇦🇹
こんにちは!今回は1週間の旅行の最後に、ザルツブルクへ向かいます。
再びオーストリアです。
今回も出国に手間取ったので笑 そこから書いていきたいと思います。
①スロベニアから
リャブリナからザルツブルクへは、鉄道のチケットをとりました。Villach(フィラッハ)という駅で乗り換えがあります。
しかし、事前にメールが来ており、Villachの駅は工事中なので列車は使えず、臨時バスが出るので それに乗るように と書いてありました。
リャブリナの鉄道駅には、1番線のところにモニターがあり、時刻とターミナルが表示されるようになっています。確かに、Busとの記載がありました。しかし40分遅延しているようです。
1番線の前の臨時バスターミナルにはたくさんのバスが停留していて、この中から自分の乗るべきバスを探し出さなければなりません。
遅延している場合、列車もバスも最低限の時間だけ停留し、発車してしまうので少し心配していました。
オーストリアが近いので、ドイツ語を話している方も多く見かけました。みなさん交通事情には困惑している様子でした。(この時に一緒に聞けばよかった…まだ時間があったので油断していました)
チューリッヒ行きの列車を逃したことを教訓に、バスが来る10分前の時刻に私は駅員さんに尋ねました。(自力でVillach行きのバスを見つけ出すことができませんでした)
「このVillachという駅で乗り換えをして、ザルツブルクへ行きたいのですが…」
すると、駅員さんは 今まさに出発しようとしていたバスを呼び止めます。
「ちょっと待って!この人も乗るらしい!」
私のことです。しかし、バスの行き先にVillachの文字はありません。
「あの、このバスでVillachへ行けますか?」
運転手にも確認すると、行けるとのこと。
なぜか10分前に発車するバスにギリギリ乗せてもらい、私はリャブリナを去ったのでした…
15分ほどバスに揺られていると、終点のようで、全員降りていきました。
着いたのか??と思いましたが、全く名前も知らない土地です。GoogleMap上でも、予定にない土地が表示されています。
しかし終点らしいので降りるしかありません。
降りる時に、運転手さんが呼び止めてくれました。
「あそこに駅が見えるだろう?あの列車に乗るんだ。そうするとVillachに着く」
そ、そうなの?!
呼び止めて教えてくれるなんて、優しいです。
「わかった!ありがとう!」
しかし不安は残ります。Villachの駅は列車が使えないからバスで来いとメールをもらったんじゃなかったかな…
???が頭にいっぱいですが、長い旅の中で私がなんとなく感じ取ったことは「最後は人を信じるしかない」ということです。
日本のようにシステムがしっかりしていない交通機関たちなので、人間の言うことが正しく、リアルタイム情報であることが多いのです(聞く人は選びますが)
駅へ向かった私は、列車の運転手にも確認します。
「この列車はVillachへ行きますか?」
「いくよ!」
「この号車に乗っていいんですね」
「問題ないよ!」
ここでも、Villachの文字を見つけることはできなかったのですが、人の言うことを信じることにしました。
※海外の列車では1等車と2等車が分かれており、2等車切符で1等車に乗ると罰金を払わなければならない時があります。基本は車両に記載がありますが、知らない国なので確認しました。さらに、列車の前半分と後ろ半分が途中で分かれて別の行き先である場合もあります。念には念を入れて確認します。
乗車して数分で列車が動き始めました。
もう予定の列車だかなんだかわからないので、チケットが有効かもわかりません。そして、この列車も50分遅延しているらしいです。
割に新しい列車で、各号車にモニターがついていましたが、到着予定地にやはりVillachの文字はありませんでした。
終点はBeljakらしい。一体どこへ行ってしまうのか。
私はどこで降りればいいのだろうか…
GoogleMapを確認しながら、あまりに露骨にルートを外れ始めたら降りようかな、などと考えていました。
そうして乗車し始めてから30分ほど経ったあたりでしょうか。
ぼんやりとモニターを眺めていた私に、一瞬の衝撃が走ります。
終点は、Beljak。
もしかして…
B は V 、k は ch なんじゃないか…?
jのことを考えるのは一旦やめます。
「すみません」
私は隣の人に尋ねました。
「終点、あれってフィラッハですか?」
「 ? そうだよ? 」
そういうことか…
謎が解けました。この時の感動は忘れられません。
Beljakとは、スロベニア語でVillachのことだったのです。
その後、オーストリア国境を越え、モニターの表示が変わりました。
追い求めていた(もはや幻想を疑っていた)都市、Villach!
こうして、無事にオーストリア入国を果たしました。
どこへ行くかわからない列車の乗り継ぎは、まるでリアル脱出ゲームのよう。言語って大切だなぁとこの時実感しました。
Villachに到着し、切符を片手に多くの人が駅員に乗り換え先を尋ねていました。オレンジ色のジャケットを着た駅員に尋ねると、
「列車は無くなったから、臨時バスが出ているよ!バス停で待っている人は全員ザルツブルクへ行く人たちだから、彼らと一緒に待っていてね!」
「わかりました。何番停留所ですか?」
「何番とかはないよ!」
ないんだ。
みなさんが丁寧に教えてくださったおかげで、私はたくさん救われました。
各地の交通機関職員の方に感謝でいっぱいです。
バス停でしばらく待っていると、バスがやってきました。
鉄道のキャンセル分の人数を運ぶので、一台ではありません。余裕を持って座ることができました。
そうして3時間ほどかけて、私はやっっっと、ザルツブルクへ降り立ったのでした。
②ザルツブルク
ザルツブルクに降り立った時の安心感は、言葉にできません。
街の表示が読めますし、言葉も通じます。それに、ザルツブルクというのは位置関係としてはほとんどドイツとの国境で、何かあればすぐドイツへ帰れるところです。ドイツへ帰ればDBチケットもありますし、自由に動き回れます。もうほとんど帰ってきたと言っても過言ではありません(過言でしょうか?)
とりあえずホテルのチェックインを済ませ、少し休憩です。
翌日の夕方に帰りのチケットをとっていたので、その時間に合わせてザルツブルク市内の24時間チケットを取ろう、と思いました。
チケットは中央駅でも買えますし、ネットでも購入できます。私はネット購入しました。(デジタルチケットの方が、刻印などの煩雑な手続きがないので安心です)
※道中マックへ寄ったのですが、ドリンクにAlmdudlerがありました。オーストリアの炭酸飲料で、独特の風味がクセになります。ドイツでも売っていることがあるようです。
③ハンガー7
突然ですが、私はモータースポーツが好きで見ています。
オーストリアというば、Redbull本社がありますよね。
ザルツブルクからバスで30分ほどのところに、ザルツブルク空港があり、その隣にハンガー7というRedbullの展示施設があります。
ぜひ見たい…
ということで、この日はバスに乗って素敵な乗り物を見に行くことにしました。入場は無料です。
建物がまたおしゃれでした。日が暮れてきて、見ている最中にライトが点灯し雰囲気が変わってよかったです。
④カフェ ザッハー リベンジ!
前の記事で、ウィーンで悲しくもカフェ ザッハーに入れなかった とお話しましたが、実はカフェ ザッハーはザルツブルクにもあります。
朝早く行けば混雑を回避してスムーズに入れるのではないか?と思い(諦めの悪いやつですね)、翌日のチェックアウト前に行ってきました。
結果的には大成功で、ほとんどお客さんはおらず、スムーズに入店注文できました!大満足です!
ザルツブルクではそんなに混まないのでしょうか?ウィーンでの混雑が嘘のようです。
きました、ザッハトルテです!
ドリンクは、Verkehrterというホワイトコーヒー。ミルクにモカを加えたものです。(マリアテレジアもメニューにありました)
念願のザッハトルテに心躍ります。
とっても濃厚で美味しい!!生クリームが甘すぎずマッチして、トルテは甘いだけではなく酸味がしっかり効いています。
これは虜になってしまうなぁ
これで、悔いを残さずドイツへ帰れます!
⑤市街地散策
ザッハーの近くを散策します。
ここから見える景色がとても美しかったです。写真だとお伝えできないのですが、遠くの方まで古い街並みが残っています。
あいにくこの日は閉館していて入れなかったのですが、近くにモーツァルトの家があります。
⑥モーツァルトの生家
チェックアウトを済ませ、今度はモーツァルトの生家へ。
モーツァルトは各国を演奏で回っていたので、ヨーロッパを旅すると関連の施設やモニュメントを見かける機会が多いです。ドイツにもありました。(オランダから生涯出ることのなかったレンブラントの話とは対照的だなぁと思い返しました)
モーツァルトの生家、またしても良施設です。日本語オーディオガイドあります。
(学割可、カード可でした)
オーディオガイドはダウンロードして各自のスマートフォンで聞くシステムでしたので、イヤホンがあると便利です。
生まれた部屋も見学できます。
中でモーツァルトの楽曲を視聴できるコーナーもありますので、雰囲気を味わいつつご覧ください(モーツァルトに苦しめられた記憶が蘇りつつ)
⑦再び 市内散策
モーツァルトの生家の付近に観光スポットが集まっています。
昼食は、オーストリア料理を堪能。牛肉と煮込み野菜、ポテトです。ソースは、すりおろしリンゴに辛子を加えたもの。スパイシーで美味しかったー!
Almdudlerと一緒に!
⑧山へ
さて。
ザルツブルクといえば、映画 サウンドオブミュージックの撮影地として知られています。(ずいぶん昔に見たもので、遠い記憶と擦り合わせながら観光をしていました)自然大好きな私は、近くに時間内に行ける山がないかといつも探しています。
ありました!撮影地としても有名な、ウンタースベルク!
ツークシュピッツェの時と同様、麓の駅からロープウェイで上がることができます。
さらに、この山はなんと中央駅からバスで30分ほどというアクセスの良さ!バスはフリーチケットで乗れます。行かないわけにはいきません!
麓の駅を出たらすぐにロープウェイの駅が見えます。わかりやすいです。入り口でチケットを買います。カード可です。
ロープウェイで登っていく途中、上を見ると山が近く、下を見ると街が見渡せて綺麗です。
山登り、今回は晴天でした!最高の気分です!
実は、ロープウェイを降りたここはまだ山頂ではありません。
今回は実際に足で山を登ります。
距離が長いわけではありませんが、(20分ほどでしょうか?)道が舗装されておらず、岩の中を登るので結構大変です。
それでは、足元に気をつけて登っていきましょう!
Climb every Mountain〜🎶サウンドオブミュージックの歌とともに。
山なので涼しいのですが、歩いているうちに暑くなってきます。
そんなこんなで、山頂まで辿り着きました!トラップ一家の辿った道を私も歩けたよ!
遠くに十字架が見えます。その下に建物があるのですが、そこがロープウェイで到着した付近です。長いこと歩いてきましたね!この写真は、山頂にあるベンチに座って寛ぎながら撮りました。
頑張って登った山頂からの景色は最高です。(20分程度ですが…)
ロープウェイでほとんど登ったのに、山登りをした気持ちにさせてくれるのがいいところです笑
⑨一週間の旅の終わり
下山したら、帰りの列車を待つだけとなりました。
もうすぐにドイツに入りますので、DBでチケットを取りました。
1週間、6ヶ国を巡る旅の終わりです。いろんなことがあったなぁ…
この一週間の旅行が、ドイツ滞在中の最長旅行でした。
楽しみにしていた気持ちと、不安と緊張と、終わってみての安心感。反する感情のようですが、いろんな感情がごちゃ混ぜになる旅でした。
著しく観光地を外れたわけでもないですし、治安の悪いところはなかったのですが、怖かったのはやはり鉄道事情です。
不安がある反面、日本にいた時よりもずっと楽観的な自分もいました。なんとかなるし、いざとなったら飛行機でドイツに帰ってしまおう。もし旅程が遂行できなくても、その時近い違う旅程をその都度作っていけば楽しめるはず。
臨機応変な対応ができるようになったことは成長かなと思います。
また、いろんな人の助けがあり、旅程は無事予定通り遂行することができました。かなりの過密スケジュールであったにも関わらず、取った切符も宿も一度も変更することなく帰ってくることができたことは奇跡だと思います。
本当はもっと下の方の国も巡りたかったです。
ボスニアなどは、陸路でのアクセスの悪さ(一日一便など)から諦めました。語学学校があるので、一週間を超える旅行は厳しかったです。
ぜひいつか、東欧に再訪し、その際にはもっといろんな国を巡るぞ!と思っております。
今回も長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました!
一週間の旅行は終わりましたが、記事はまだまだ続きます。
それでは、おやすみなさい