趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.141 音楽 ReoNa 『シャル・ウィ・ダンス?』
こんにちは、カメラマンの稲垣です。
今日は音楽 ReoNaさんの 『シャル・ウィ・ダンス?』についてです。
「シャル・ウィ・ダンス?」と聞いて周防正行監督のコメディ映画を思い出しましたが、まあみんなで踊るMVなので確かにと思いました。
で、聞き進むと少しダークな雰囲気がありながらそれでもみなさん楽しそうに歌います。
アニメ「シャドーハウス」の主題歌、
未見ですが物語は不思議な洋館「シャドーハウス」に顔のない一族「シャドー」と、それに仕える「生き人形」たちが暮らしている。生き人形の少女は顔のない主人の役に立とうと日々奮闘すると。
顔のない・・・、なんだか不思議な設定だが、映像を見ると明るい部分もあり、両方を持ち合わせる絶妙なバランスの内容でしょうか。
そんなアニメの主題歌。
やはりミステリアスな世界観を表現しているのでしょうか。
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曲調は割と明るいテンポなんです。
ただ歌詞がなんだか不穏なフレーズなんです。
「悲しみは笑いましょう。生きるってマリオネット」
「痛みも、恨みも 悲しみも 混ぜて こねて」
「余計なことは考えないでひとつになりましょう。」
「いいな、いいな、人間って 人間って いいな」
ちょっと怖い。
MVの世界観は洋風貴族の舞踏会で、ダンサーの踊りも素晴らしく良いのですが、なぜかバックダンサーは黒い衣装。
なんでしょう、ところどころにダークなものが潜んでいる。
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歌うReoNaさんは若い綺麗な方ですが、なんだかお人形さんのようで
調べると“絶望系アニソンシンガー”と言われています。
絶望って・・・。
彼女は少女時代に家にも学校にも居場所がなく、心の拠り所はネットの世界だけだったらしいです。
小学校時代のいじめや家庭内の葛藤など自分の経験を歌にしている。
世の中には失恋ソングはあるが、絶望した時に寄り添う歌がないことに疑問を持ち絶望ソングを歌うことを志ざしています。
なるほど、そんな絶望系シンガーだからこその、このアニメを理解して、この歌詞なのですね。
そんな彼女の背景を知ってまたこの曲を聴くと、より深みを増します。
「ランランラン」っの部分もゾクっとします。
けどそんな闇も見えつつ、ReoNaさんの笑顔を見ると希望の光も見える気がします。
ラストに「今だけは、すべてを忘れて踊りましょう。」ReoNa
今日はここまで。
確かに「寄り添う」にもいろんな形があって、それこそ手を引かれたがっている人や背中を押されたがっている人、あるいは誰かに当たり散らしたい人もきっといると思います。その中で私は、字義通りに、ただ隣にいてくれればそれでいい。でも、そういう寄り添い方をしてくれる音楽は少ないと感じていたんです。
/ReoNa