趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.001 映画 ピーター・R・ハント「女王陛下の007」
こんにちは、カメラマンの稲垣です。
今まで『趣味はと聞かれ「映画と読書と音楽です」と言うのが躊躇してしまう。』
で映画と読書と音楽についての遍歴を35回に渡ってお話ししてきました。
大きな枠組みで趣味のお話をして自分がどういう人間か少しわかっていただけたと思います。
今日から新シリーズ、最近見た読んだ聴いた趣味の映画と読書と音楽について一作品づつお話ししておこうかなと思います。
もう躊躇しなくても良いですよね?
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まず第一回はつい最近観た映画。
ピーター・ハント「女王陛下の007」
1969年 シリーズ6作目 監督はピーター・ハント
007シリーズは多分20本ほど観ています。
昔の印象ではこのシリーズはスパイ映画で美女と車の出るプレイボーイな主人公で荒唐無稽の娯楽作品と言う印象。
さほど夢中にはなっていませんでした。
ただ近年ダニエル・クレイグが主演する様になると一気に作品がリアルで渋みを増して魅力的になりました。
その007シリーズでショーンコネリーの後の2代目でジョージ・レーゼンビー主演のたった一作しか出ていない幻の作品。
ボンドのプライベートまで描かれ異色の作品と言われているので興味を持ちました。
ちょうどテレビで放送されていたので。
基本的に映画鑑賞はほぼテレビ放送された作品です。
いや〜今まで見た昔の007シリーズの中ではショーンコネリーの「007/危機一発
」に匹敵するほど良い作品だったと思います。
今まで散々色々な美女たちと遊んできたボンドですが、なんと今作では結婚するんです。
え?ボンドが結婚。はい。
これは異色ですよね。
ただラストは衝撃な結末がありますが。
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物語はボンドの永遠のライバルのスペクターがなかなか捕まらなく難航している。
ある日ギャングのボスの娘を自殺未遂から救ったボンドは
そのギャングからスペクターの秘密基地がアルプスの山頂にあると聞き出す。
教授に化けて基地に潜入するがバレてしまい必死に逃げ出すところ、
ギャングのボスの娘に会い機転を利かせて脱出に成功する。
しかしその娘も捕えられ、ボンドは世界を破滅するのを恐れた情報部の命令を無視して
武装したギャングたちとヘリで娘を救出に行く。
めでたしめでたしとその娘と結婚するが・・・。
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話の筋はしっかりとしていてなかなか面白い。
潜入した基地でのボンドのイギリスの伝統的な衣装、スカート姿が笑えるし
アルプスの山頂の秘密基地からロープウェイや車やスキーやボブスレーでの脱出アクションは今見ても手に汗を握るほど面白い。
秘密兵器を使わず戦うのが、リアリティがありますね。
ラスト基地へ救出に行く時はギャングたちを引き連れてヘリで強襲するなんて、
1人のスーパーマンじゃなくて、凄い秘密兵器でもなく、
人間のボンド。
今人気のダニエル・クレイグシリーズと同じことをこの異色作でやっていたとは。
けどジョージ・レーゼンビー主演の作品は1作で、
このようなリアルで一人の人間のスパイシリーズはやらなかったと言うことは
近年まで時代が求めていなかったんでしょうね。
今日はここまで。
「急ぐ必要はない。僕らにはいくらでも時間があるんだから。」
/「女王陛下の007」よりボンドの台詞