伝説のコピーライターゲイリーハルバートのボーロンレター5通目
The Born Letter-Chapter 5
1984年 6月17日
日曜日 AM 10:02
親愛なるボンドへ
私の最愛の末息子は元気かな?今、ここで、腰をおろして、電話が来るのをまっているんだが・・・そろそろ書き始めることにする。さあ、進めるぞ。
今日は、どうやってお金を稼ぐかという部分にはいっていきたいとおもう。
お金を稼ぐ最大(No.1)の秘訣は何かと質問されれば、ふつうは、私は、こう答えるだろう。『何でもいいからら、自分自身を一番ワクワクすることに、身を投じることだ。』 と・・・
これは、かなり的を得ている言葉だとおもう。私自身の見解だが、お金というものは、特に大きな金額になると、ほとんどは、燃えるような情熱の副産物であるといってもいいんだ。
仮に、密かに心の中で、建築家になりたいという思いを募らせている青年がいたとする、例えば、ただ単に、金が儲かるということを聞いただけで、彼は不動産売買の仕事に就くべきではないとおもうんだ。
『お金は、情熱が存在するところに存在する。』 このことは、しっかりと、君の心にとどめておいてくれ。また、もう1つ・・・君が将来、だれかを雇う必要にせまられたときは、『必ずしも、能力できめるのではなく、もっとも情熱をもっている人を探すようにすること。』も覚えていてくれ。
金儲けというものは、何よりも、心の持ち方(態度)がもっとも重要だといっても過言でない。だから、君は、自分自身の優れた管理能力に感謝しなくちゃいけないんだ。君は、すでに、有能な雇用者(企業家)が求めている資質・心の持ち方を備えているんだ。
従って、このことは、本当によく覚えていて欲しいし、いつか、君も人を雇う立場になるときくるからだ。ボンド、よく聞いてくれ、たいてい、私が、お金儲けについて、話し合う場合、心の持ち方(態度)について、多くの時間を当てるようにしている。それほど、重要だという事なんだ。でも、君は、すでに、すばらしい考え方を見につけている。だから、心の持ち方についての、より深い話は、また、おいおい、君と語り合いたいとおもう。
それと、君には、ダイレクトマーケティングに関する天性の才能と情熱が備わっているようだ。これから、寄り道をせずに、この分野に話をすすめていいこうとおもう。
さあ、しっかりと耳をかたむけてくれ。まず一番最初に理解して欲しいことがある。
それは、『君は、【様々な市場の生徒】になる必要がある。』ということだ。製品でもなく、
販売のテクニックでもなく、コピーライティングのスキルでもないし、ましてや、広告枠の購入方法などそんな、小手先のテクニックでもない。
もちろん、今述べてきたことも、すべて、重要な要素であることは、間違いないし、学ばなければならないことであることも確かだ、
しかし、
一番はじめに、しかも、もっとも重要なことは、『人々が、何を買いたがっているのか。』を知ることなんだ。
そして、それは、非常に簡単なことなんだ。『人々が何を買いたがっているのか。』を知る方法は、『彼が買っているのは何か。』を単に観察しつづけることただそれだけだ。
結構、単純なことなんだよ。けれども気をつけなければならないこともある。つまり、
私たちか、知らなければいけないことは、『人々が実際に購入したもの、買ったもの。』であって、『人々が[買う、または、買いたい]と言っているもの』ではないということだ。
ここで、実際にあったことを話してみる。かなり古い話になるが、あるビールメーカーが、自社製品の中で、どの製品がもっとも顧客にこのまれているかの調査をしたんだ。結果はというと・・ 驚いたことに、
彼らの調査した顧客の80%以上が、平均価格のレギュラービールではなく、高単価のプレミアムビールを好むと回答したんだ。
なぜ、そんなに驚いたとおもう? 答えは、簡単だ・・・・メーカーの売上高では、もっとも売れているのがレギュラービールで、プレミアムビールではないということなんだ。
いったい、ここでどんなことが起こっているのか・・・少し、考えてくれ。
1つには、ようくみられることなんだが、アンケート調査の回答してくれた顧客のほとんどは、無意識に『正しい答え』をしようとしたんだよ。つまり、自分たちが『飲むべきもの』と感じているビールを回答したということなんだ。
こういったことはよく起こる現象なんだ。しかし・・・
このような誤ったマーケティング調査の結果をうのみにして、ビール製造業参入を決定するかわいそうなやつらもいるということなんだ。
もう1つの例をあげてみる。どのような過程をとおして、人々が『正しい・理想的な』回答をしていくのかということなんだが、
ナショナルインクアイアー紙の購読者数を知ってるかな。たぶん、そう多くはないとおもうだろ? 私が話しかけるほとんどみんなと言っていいほどナショナルインクアイアーを予約購読しているんだ。(このボーローンの中だって・・・)
ナショナルインクアイアーは、世界一の販売部数を誇る新聞紙なんだ。・・・今のところはね。
でも・・・誰も、この新聞を読まないんだ。少なくとも、この地球上ではよまれないね。・・・きっと火星人が読んでいるに違いない。
じゃあ、人々は、いったい何を読むんだ? もし、調査できたとしたとしたら、世界中で一番読まれているのは『バイブル(聖書)』だという結果になると、私は確信している。
実際のところは、少し違うとおもうんだよ。実際に『バイブル(聖書)』を読んでいる人々は、(パーセントに換算すると)本当に微々たる数になる。つまり、多くは、『バイブル』をもっているだけか、家の装飾品の一部にしてしまっているんだね。
もちろん、聖書に誓いを建てたりするために、持ち歩いている人もいるとおもうだ。でも、現実は、ほとんどの人が『聖書』を読まないということなんだよ。
それでは、『読まないからといって、誰か責めたてる人でもいるんだろうか?』・・・
『バイブル』自体は、現在もこれからも、繰り返し販売されつづけるだろうし、読むのが難しいことに加えて、死ぬほど退屈な読み物なんだから・・・・
でも、人々は、『正しい答え』を導きださなければいけないという自分自身の考えの中で、罪悪感を感じてしまう。
(だから、しばしば、自分自身を説得して、)座右の書は、『バイブル』などと言ってしまうんだ。
こんな病的なマーケティングの統計結果を『数少ない一部の人々は、どう考えるのか。』を、知りたくなるはずだ。
こう考えるんだ・・・・
『1週間にナショナルインクアイアーを読む人の数の方が、聖書誕生以来の過去2,000年間で、聖書を読んだ人の数よりもはるかに大きい。』と・・・
本当に申し訳ない。しかし、これが現実なんだ。
君が、本当のマーケッターを志すなら、真実を知る必要があるんだ。現実をね。人々がこうなって欲しいという理想やおもいではなく、君は、『現実という世界の生徒』にならなくちゃいけないんだ。
では、どのように、人々が実際に購入するものを見つけ出すことができるのか?
もう少し、具体的にいおう。どうすれば、ダイレクトリスポンスという方法で、人々が実際に買うもの、買っているものを見つけ出すことができるのか?・・・・
“SRDS Direct Mail List Book ”(SRDSダイレクト・メール・リスト・ブック)“
まず、消費者リストのページを開く。そして、単に読み始めればいいんだ。
きっと、これまで経験したことのない壮大な大冒険になるだろう。
特に、リストの数とリスト内の顧客の詳細な記述に注目する必要がある。
それでは、何か例がないか、一緒に見てみよう。なかなかおもしろそうなものを見つけたみたいだ。投資のセクションの561を見てくれ。
ダイヤモンド&ルビーの購入者
顧客リスト詳細:投資カウンセラー・仲介業者・ディーラーまたは、個人
過去にダイヤモンドやルビーを購入したもの
平均購入単価:$5,000.- ( 約\50万)
販売量: 3,979
驚きだ。少しの間、この数字について考えてみよう。この情報によると、
平均単価:5,000ドル(50万円)でダイヤモンドやルビーを購入した顧客数が4,000人といことになる。すると・・・5,000ドル×4,000購入者=…20ミリオン・ドル!
( 20億円!)
考えてみてくれ。この購入者は、ほかに何か買う可能性はないだろうか。同じようなもは、どうだろう?(たいてい、この推測は正しいんだが、)たぶん、(確率的に)新しいダイヤモンドのオファーのリピート顧客になってくれるだろう・・・
さて?
もう1つの例:
ダイヤモンド購入者&問い合わせしてきた人
顧客リスト詳細:ダイヤモンドの購入者およびダイヤモンドの購入
について問い合わせしてきた人
:60% 購入者
平均購入単価:$5,000.- ( 約\50万)
(常に、購入単価に注意すること
~高ければ高いほどよい)
販売量: 52,000
さあ、これについても、少し、算数をやってみよう。
52,000 × 60%(購入者)= 31,200(実際の購入者)・・・そして・・・
31,200 × $5,000 ( 約50万円) いくらになるかというと・・・
156ミリオン・ドル
(156億円)
興味深い!! こんな数字をみせられると、体内の強欲線が開くような感覚におそわれるだろう?
続きは、次回だ・・・
愛しているよそしてグッドラック
父より
追伸:信じられないかもしれないが、今の今まで、こんなリストの存在なんて知らなかったんだ。本当に偶然、今、見つけたんだ。何か意味があるかもしれないな。
はじめに
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日本語バージョン5通目 12月25日 投稿
日本語バージョン6通目 1月1日 投稿予定
毎週日曜日 掲載予定
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