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GIRL’S BE AMBITIOUS

こんにちは。INAC東京の久保田です。もっと皆さまにINAC東京のことを知ってもらうべく、昨日からこのnoteを開設しました。昨日投稿した最初の記事はnoteを始めた理由だけで終わってしまいましたが、今回からは本来の目的である「日々の様子・コーチたちの想い」を知ってもらうための記事をバシバシあげていきますので、宜しければご笑覧ください。

諸々な事情があり、INAC東京は先の2月を機にスタッフがほぼ一新されました。もちろん私もその中の一人なわけですが、2月(正確には1月下旬)から彼女たちに関わらせてもらって早2ヶ月あまり。中高生問わず、普段のトレーニングや練習試合を通じて、彼女たちの持つ魅力や可能性にただただ魅了されてきた毎日でした。初めて高校生の練習試合に帯同した時、1本目を終えて最初に思わず口から出たのは「もう⋯ノビシロしかないじゃんか!」だった。可能性に溢れてる。よく見たらひとりひとり、とっても味がある。この可能性やひとりひとりの味、つまり魅力をこれからいくらでも引き出していけるじゃんかと、ワクワクしながら見守ったのがその初日。

その想いは、日に日に強くなります。これは大人の責任が大きい、とますます強く思うようになりました。こんなにあるそれぞれの魅力を閉じ込めさせ、厳しさという名の表面上の指導だけで大人の良いように消費させてしまったのならば(日本中のあるあるです)それはもう、完全に指導者の力不足。

彼女たちとの最初の練習の日(2回目だったかもしれないけど)「サッカーは喜ぶためにやるものだし、笑いながらやったほうが力も出る。俺は絶対にみんなを怒らないし、大きい声もあげない」と、中学生にも高校生にも約束しました。だからこの約束は死んでも守ります。厳しくしなくても、大きい声出さなくても、走らせなくても。サッカーは必ず巧くなれるし、必ず成長できます。

サッカーは喜ぶためにやるもの。笑いながらやったほうが力も出る。大事なことなので2回言いました。たぶんこれからも言い続けますが、これはこれからの彼女たちとの日々で、必ず証明できると思ってます。

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そんな前向きなマインドの中でサッカーの持つ楽しさや奥深さを知り、コツを見つけ、毎回毎回のトレーニングで少しでも1ミリでも、昨日の自分を超えてゆけるように。そんな、一見の厳しさとはかけ離れた指導方法にガラリと変わったのが、この2月以降でした。

3月、高校生たちとひとりひとり面談させてもらいました。サッカーのことはもちろん、それ以外にも将来の夢や進路のこと、家でどんなお手伝いしてるとか、好きな歌手とかも。BTSがやっぱり多かったけれど、意外と邦楽好きな子が多いのにはちょっと驚いたな⋯

『◯◯◯っていうグループが好きなんですよ!知ってますか?』
『お、おぅ!名前は聞いたことあるけどなぁ』
ごめん、実は全く知らなかった⋯w(たぶんバレてる)

ガチの乃木オタとあいみょん好きも発見できて、固い結束を交わせました笑

そんなこんなで皆たくさん自分のことを話してくれたのですが、多かったのが
「2月から雰囲気が明るくなって、みんな楽しくサッカーをやれている」
「サッカーの新たな一面を知れている気がする」
「サッカーの練習をしているな、という実感がある」

というものでした。こう意見が多かったのは、われわれとしても嬉しい限りですね。しかしその半面⋯
「前よりも厳しくないから、これで本当に強くなれるのか、少し不安になる」
という意見も、同じくらい多かったんです。

彼女たちがこういう不安を持つのは最もだし、仕方ないと思います。前の体制とは本当にやり方が違うので、これまでとのギャップに彼女たちが戸惑うのも、無理はありません。

そういう不安を打ち明けてくれた何人かの子には、そこでこんな話をしました。

「大人のトップダウンで厳しくやらされるのは、確かに一見は厳しいように見えるけれど、見方を変えれば、大人は《やらせればいい》選手は《言われたようにやればいい》のだからとても楽。大人も選手も」

「でも今はそうではなくて、力を緩めたり、サボったりしても大きい声で怒るコーチは一人もいない。緩めようと思えばいくらでも緩められる。その半面、それぞれの練習で《どうするか》を選手がすべて判断できる余地が残されていて、自分でいくらでも工夫をして、いくらでも自分のレベルを上げていくこともできる。つまり⋯」

「本当に厳しい環境、はどっちだろうね」と。

確かに⋯と、深く頷いてくれた子が多かったです。やっぱり、面と向かってしっかり話すことは大事ですね。

本当に、彼女たちは大人です。自身のことをしっかりと客観視できているし、仲間のこともちゃんと把握できている。そして大人に対しても、ちゃんと冷静に見ているなという印象でした。この面談を通して、コーチという立場でありながら、変な言い方ですがひとりひとりの「ファン」になってしまった感覚。こんな感覚は、長いコーチ人生でも初めて。それくらいひとりひとりの魅力に惚れ、少しでもそんな彼女たちの力になりたい、という想いがますます強くなっているところです。

サッカーは人と人の間でやるものであり、その中で自分の居場所や振る舞いが決まります。サッカーで大人になる、とはそういうことです。
しかしそれは決して大人に強制(矯正)されるものではなく、選手それぞれがピッチの中で、時にはピッチ外で見つけていくもの。もちろんただ「自分で見つけろ、自分で考えろ」では大人の役割放棄なので、僕ら指導者が「どうすれば見つけられるか」を一緒に考え、時には導いてあげなければいけません。

僕らは「コーチでござる」と偉ぶるつもりはこれっぽっちもない。そんなの致命的にダサいです。彼女たちが目標を叶えるため、サッカーをより楽しむため、知っていくため、サッカーで強くなりサッカーで成長していけるために、できる限りの手助けをする「仲間」だという想いが強いので、挨拶もかしこまった「こんにちは」じゃなくてグータッチするだけでいいよといつも言ってるのですが、これはまだまだ浸透していません(泣)

中高生問わず、皆、しなやかに動ける選手になってもらいたいと思ってます。無理のない姿勢で、自然な立ち姿で、目に見えている今、よりも少し先を見ている状態でそこに向かい「すっ」と美しく動き出していけるような、そんなしなやかさ。
頭と心は、体と密接に繋がっています。つまり頭や心がしなやかじゃないと、体もしなやかには動けない。なので僕らはまず、彼女たちの頭や心がいつでもしなやかで柔軟で自由でいられるよう、配慮を重ねながら接していかなければならないと思っています。

自分で決断して動くの当たり前
自分でやり方を変えて全然いい
ミスは失敗じゃない
仲間のミスには寛容に

そんな空気が当たり前のように流れる練習環境をつくること。まずこれが、われわれ大人の役割だとも考えています。練習だけでなく、試合でもそうですね。

3月、河川敷での練習の際に何人かに「なりたい自分」を文字にして書いてくれない?とお願いしました。もはやお馴染み、ホームページのトップ画像にもなっている画像です。センターを飾っている某キャプテンは嫌がっているようですがw

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なりたい自分になる。そのためにサッカーを使ってくれればいいし、僕らコーチ陣をいかようにも使ってくれればいいと思ってます。彼女たちが「なりたい自分」になっていくために、高い目標を叶えるために、僕らはそれを全力でサポートする。そんな自然でフラットな関係性を、これから少しずつ構築していければいいなと思っているところです。みんな、GIRL’S BE AMBITIOUS やで!

わぉ!気づいたら3000字超えてた!1000字くらいで終わらせるつもりだったのに⋯ 長々と失礼しました。
文章長くなるのは昔からの悪い癖。
ついでに話も長い(これも最近ついにバレてきてる)

こんな私ですが、これからも懲りずにnote書いていきますので皆さまよろしくお願いします。

次回は・・・
先日実施した春合宿について、余裕に10000字を超える熱量で書いてみたいと思いますのでお楽しみに!

INAC東京ホームページ
https://sgrum.com/web/inactamagawa/



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