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pray to と pray for の違い
皆さんは、「pray to~」と「pray for~」の違いって分かりますか?
先日、英会話のレッスンで先生と会話している時に、
両者をごちゃまぜにして自分が使用していることに気づきました。
両者の違いをネイティブの先生に聞いてみて、非常に納得できたので、
皆さんにも共有したいと思います。
1. prayの意味
基本的な話になりますが、
そもそも、prayという単語は動詞で、他動詞も自動詞もとれます。
どちらとも「祈る」という意味になり、例文としてはこんな感じです。
<他動詞>
She prayed a silent prayer before the exam.
彼女は試験の前に静かに祈りを捧げた。
<自動詞>
He prayed to God for strength.
彼は神に力を与えてくれるよう祈った。
We prayed for peace and happiness.
私たちは平和と幸せを祈った。
2. pray to~とpray for~の使い分け方
では、pray to~とpray for~はどう使い分ければいいのか?
別にpray for GODとかpray to peace、というフレーズがあって良いような気もしますが、ネイティブ的にはだいぶ「ん?」となる表現らしいんですよね。
なぜそうなるのかというと、両者には下記のような微妙なニュアンスの違いがあるからです。
①pray to~
対象に祈るときに使います。神や仏、聖人など、
「誰に対して祈るのか」を示します。
使い方: 誰に向かって祈るのかを強調する。
意味: 「~に祈る」「~を拝む」
例文:
"She prays to the shrine with her whole heart."
「彼女は心を込めて神社に祈っている。」
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一方で、
②pray for~
祈りの内容や目的を伝えるときに使います。
たとえば、人の健康や成功など、具体的に「何を祈りで求めているのか」を表現します。
使い方: 祈りの目的や願い事に焦点を当てる。
意味: 「~のために祈る」「~を願う」
例文:
"She prays for her friend's happiness."
「彼女は友達の幸せを願って祈っている。」
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以上を踏まえると、確かにpray for GODとかpray to peace、のような
フレーズには何となく違和感があるのが分かりますよね。
3. まとめ
・pray to は「誰に向かって祈るのか」を強調する。
(例: pray to God, pray to a saint)
・pray for は「何を祈っているのか」を強調する。
(例: pray for peace, pray for good health)
このように、「pray to は祈りの対象」、一方で
「pray for は祈りの目的や願い事」に使われます。
不定期でこのような「何となく紛らわしい」「でも見過ごされがち」な
英語表現を今後も紹介できればと思います。