Google MapよりBingが複雑なタスクをシンプルに解決出来る件(高齢者が調べ物をするなら、Bingを推す理由)
⓪スタバがいっぱい
☝️公式サイトによると新宿に33軒あります。さすが大都会。
①はじめに
我が家の70代のデジタルデバイド問題の背景
半世紀前にリベラルアーツの訓練は受けて50年社会人経験があり認知機能は衰えていないから、リテラシーはあります。でも、いくつかの理由で、デジタルデバイドは抱えています。操作と概念が分からなくて、私の通訳や翻訳が必要です。やっと「UIを読むこと」を意識し始めてくれました。
彼女にとってはUIの解読です。異文化。
課題:高齢者が外出する際の移動範囲の制限
うちの親(70代)は自然や動物が好きです。おばあさんということもあり、幼い子や保護者さんとの接点も有ります。なんなら犬や猫も会いに来ます(※餌をあげるのではなく、公園などで顔見知りになります)。細かなことはペイウォールの中でしか書けないけれど(このnoteを読んで下さるあなたを信用しないのではなく、不特定多数に彼女の弱点や困難や課題を公開できないから)、「移動範囲が6年前と比較して狭い」ことが課題です。コロナ禍があって、図書館通いを自粛したデメリット大きかったです。
ペイウォールを使わない試み
今回は、ペイウォールを使わずに記事を書きます。100円と表示されてすべて読めるのは投げ銭を期待しているのではなく(💲お金は大好きです!💰 石油王がいらしたら遠慮なくサポートの上限の10万円をご検討下さい。責任を持って、うちの鈴木薫さんを箱根の温泉にでも連れて行き、収支をレポートします)、この記事をメンバーシップ特典に含めると読めなくなることへの対処です。仕組みの問題だから、気になさらないでください。
②技術の導入
Bingの利用経緯とその効用
Bingでの距離と乗換案内の調査
Google Mapの経路検索を親に教えた後で、念のためにBingに「あまり徒歩移動で無理できない高齢者です。最寄駅はA駅。B駅の花丸公園と、C駅の三つ星公園を比較して、無理がない方を教えて」と質問したら、さくさく検索して、「駅は離れるけど、駅からの移動距離が1/4だから三つ星公園がいいです」と教えてくれました。
——また、うちの親がBingを使う理由が増えました。
☝️現状はこうだけど、高齢者のデジタルデバイドを解消する観点では、現状、Bingは圧倒的に強いです。有料版のChatGPTも使いますが、検索エンジンの拡張と安定性の高さ(高齢者がビクビクしなくて済む)、自然言語処理が出来るから話せば通じるため、Googleより楽なんです。
Bingで勝ちたいMicrosoftは、「GPT-4が無料」「DALL•E2とGPU代も無料で画像生成が出来ること」に加えて、「デジタルデバイドを抱える高齢層とその家族に、Bingをデフォルトにしてくれれば役に立つとアピールする」といいと思う。70代の分からなさを観察する立場からすると、Bingの総合力は高いです。
BingとGoogle Mapの比較
Bingは複雑なタスク、例えば2つの目的地までの移動時間や歩く距離を比較することが出来ます。Google Mapは指定した2点の距離や経路を教えてくれます。視覚的に分かりやすいのはGoogle Mapだけど、知りたいことをピンポイントで教えてくれるのはBingで、その事実確認が出来るのはGoogle Mapです。
具体例 : 利用できる定期の区間を指定して、朝7時に利用出来るスタバを検索
今回はBingの安定感を確認するための引き立て役になってしまったBardですが、得意なことは期待を超える働きをします。デジタルデバイドのある高齢者が検索エンジンの候補として利用するなら、Bingが無難だと思います。考え方にフィードバックが欲しいならChatGPT Plusを推します。
変わること変わらないこと
半世紀経って変わったこともあるけど、変わらないこともありますよね。デジタルデバイドの解消は、「居ないもの」や透明人間になってしまう高齢者が、現代のネット社会にアクセスして利益を受けるだけでなく、例えば半世紀前の渋谷駅はこんな感じで、行きつけの書店はこうで、茶店のナポリタンはうどんに近かったよ、みたいな個人の歴史的な証言を社会と共有することを可能にもします。これも、社会参加だと思うんです。
かつ、高齢者の知恵は70年ものの熟成なので、ネット社会でも(だからこそ)、役に立つと思います。これは、社会貢献にもなりますよね。60代はボランティアも出来たけど、今はネットを使えば無理なく出来ると観察しています。
☝️noteもあるし(笑顔)
③現状と課題
支援策とその効果 : デジタルリテラシーの向上とその影響
UIが読めなかったけど意識を始めました。現金で買い物をしていた人が、PayPayかクレジットカードにシフトしました。バーコード決済は、レジ待ちで行列出来ていても素早いから、気を使わなくて済むのが快適だそうです。ネットスーパーに至っては、アプリで決済が済んでおり、荷物を受け取るだけになっています。
セキュリティの知識も、自分に利害があるので覚えますし、「らじるらじる・radiko・Spotify」を使えるように設定すると、70代もSpotifyを選びます。クラシックも歌謡曲も選べますから。AndroidTVはYouTubeやTEDを押し除けて、Netflixが君臨しています。
他の記事でも書きましたが、Netflixはテレビだし、Spotifyはラジオなんです。サービスは異なるけど、ユーザー側からすれば、TVやラジオの概念が分かれば利用できます。(YouTubeやらじるらじるで、ストリーミング再生に慣れたことも大きいですね)
期待される変化と社会への貢献
先述しましたが半世紀前の渋谷駅のことなどを、個人として発言することも意味があると思うのです。通勤通学で多くの方が利用する渋谷駅は半世紀でどう変化したのか。そもそも、大人になって半世紀を経験することは、どんなことなのか。デジタルデバイドがあると発信出来ないけれど、操作と概念だけの問題で、例えば「誹謗中傷するな」とか「個人情報を書くな」と教える必要は無いし、ヘイトスピーチは絶対しないので。
④この記事の結び
未来への期待 : 何のためのDX?
DXを進める理由は、彼女の意志を尊重したいからです。彼女は「できれば介護0で、亡くなるまで一人暮らしを維持すること」を願っています。幸い、認知機能は問題ないし、たぶん地元の名士というかスーパードクターが主治医になってくれており、彼女の全体を把握してくれています。葬儀とお墓は僕の牧師と相談済みです。
人が安心して枯れて土に帰る過程のQOLを如何に高めて保つかを目的として、DXを含めた支援をしています。
これは、私の親個人の幸福だけを目的としておらず、高齢化社会で70代のデジタルデバイドをどう解決すると、支援する側もどう楽になるのか、ケーススタディ出来るように共有しています。例えば、Bingの使い方を少し覚えたり、Yahoo!アプリの雨雲レーダーの見方を教えれば、本人が自分で出来ることが増えます。いくつであろうと、高齢になるからこそ、人を頼らずに出来ることがあるのは喜びです。
私の役割と期待する影響
上記を進めるために安全を確保し、失敗してもダメージが少ないようにすること。また、親がデジタルデバイドがあるために知らなくて不利益を受けることが無いようにすること。そして、特別扱いしてくれではなく、「他の方と同じように扱って下さい」と必要があれば指摘すること。そんなことを意識しています。
⑤付録
今後実施予定の取り組み
Wikipediaで項目に独自研究や編集合戦などアラートが出ていたら、英語かスペイン語に切り替えて、URLをGoogle翻訳に入力してページごと訳す方法や、日本語以外の情報源を持つことを勧めています。日本の報道では扱いが小さくても、現地の報道だと詳細が語られることもありますよね。
具体的には、Bingにフランス語で話しかければフランス語圏から情報を持ってきます。プロンプトは機械翻訳で通じます。これをためしてくれれば、Netflixで気に入ったドラマを海外のコミュニティはどう話題にしているか知ることが出来ますよね。
あるいは、iPadやAndroidの初期設定やセキュリティに関する全てを教える予定は無いですが、銀行振り込みやネットスーパーの注文を自分で行えるように、役割を委譲したいです。必ず間違えるから、例えばAmazonでキャンセルをお願いする方法や、カスタマーサービスに問い合わせることも覚えて欲しいです。
ネットや情報機器を使うことが目的では無いので、彼女の人生に不要なことは教えません。その分、運動したり、KindleやNetflixを楽しんで欲しい。
本稿でしなかったこと
タクシー配車アプリGOによる予約の件等。まだ、電車でいいという本人の希望から。
本稿執筆時点では、まだプレゼントしていないもの
固有名詞分からなくて、おばあちゃんカートで検索したら出てきました。これが欲しいわけではなくて、軽くて段差も平気で、座れるやつがいいし、本人が望むデザインが大事なのですが、「猫柄」に吸い寄せられました。
まだ不要だし、置き場所に困ると本人が申しています。ネットスーパーで届けて下さるから、自転車で無理なく買い物できるんです。ここから言えることは、5kgのお米や牛乳や防災用のお水などを運ぶのは、頑張らないと出来ないくらいの体力だということ。衰えてはいても、まだ自立は十分可能。
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最後まで読んで下さって感謝します!