僕は無職で夢男④~専業主夫デビュー~
僕は専業主婦ならぬ、専業主夫だったわけだ。
妻が外で働いてくれていて、僕は家の中のことを担当している。
そもそも東京生まれであり、妻と出会ったときはキャンピングバスで旅をしている最中だったため、定職にはついていなかった。
妻は島根で個人サロンをで営んでいる。
ならば僕が島根へ移住して暮らすことがスマートな考えだろう。
FXトレードで生計を立てることが目的だったが、焦れば焦るほどお金は無くなっていくものだ。
投資とは、ゆとりがある状況でやることをオススメする。
しかし僕が身に付けた手法には自信がある。
いつか、FXの世界でも僕の名は登場することになるだろう…。(言わせておいてくれ。。)
島根に来てから一度はアルバイトをしてみた。
訪問介護のドライバーである。
3人1チームでお家に伺い、お年寄りの入浴補助をする仕事だ。
僕の担当は、運転と機材の搬入、お年寄りを抱えて浴槽に移すなどが仕事となる。
僕以外に看護師さんと介護士さんがつくという具合だ。
ここでも僕は初めての体験をさせてもらった。
年を取るということの意味。介護をする家族の状況など、多くを学ばせていただいた。
おじいちゃんのチンチンを洗うのも僕の仕事だったのだから…。
冬の島根は雪国と化す。
人を乗せての運転だったため、冬の前にこの仕事を辞めることにした。
東京育ちの僕には、雪道の運転は未知の世界である。
そしてそこから1年半ほど、仕事をしていないというわけだ。
我ながら、なかなかぶっ飛んでいる。
しかしここからだ。
僕が仕事を辞めてからすぐに、世の中の状況か変わっていく。
そう、コロナが顔を出し始めたんだ。
最初はクルーズ船で、なんたらかんたら…くらいのものだった。
気が付けばこの状態である。
最初の緊急事態宣言のとき、僕は小説を書き始めた。
世の中が大きく変わり始める気がしていたんだ。
だとするならば、自分が持つ武器も増やさなくてはいけない。
インターネットを使って、リモートできる武器を…。
FXトレードは10年以上の経験があり、それはそれで今後も磨いていくつもりだ。
いつかこの経験が役に立つと信じている。
ではその他に僕が持っているものはなんだ?
大学も出てはいない。一つの会社に長くいる芯もない。いつもやりたいことを見つけては、すぐに方向転換してしまう僕…。
待てよ…。
そんな自分のことを武器にできるんじゃないか?
すぐに方向転換するのは、考え方によっては長所にならないものか?
行動に起こすことって、自分が思っている以上に勇気がいるのではないかな?
こんな思いで、東京で経営に関わっていた仕事時代から、キャンピングバス生活になるまで、そしてその先で出会った妻へのプロポーズなどを自叙伝にまとめたのである。
人生のレールを脱線してみた僕の半生記~Life is a journey~
処女作であるこの作品は、多くの方から好評であった。
※本で創刊できる時には、またご報告させていただきます。
こうして処女作をブログ上で発信した僕は、今後の展開を妻に相談した。
物書き・表現者として活動してみたい旨を示したのだ。
妻は言ってくれた。
『和弥くんに向いてると思うわ。思い切りやってみたら。』
こうして僕の物書き人生がスタートし、夫婦では専業主夫として掃除・洗濯・料理を担当していくのである。
昼間はトレーニングをし、文章を書く。
洗濯は毎日行うが、掃除は目につくようになったらする典型的なO型。
料理は苦手ではないが、僕は肉・魚を食べないヴィーガン。。
野菜とキノコと豆腐料理がほとんどであることは、すまない…妻よ。
僕にとって専業主夫は最高であった。
向いていたのかもしれない。
少なからず夫婦仲が良いときにはそう思えた。
しかし夫婦喧嘩が始まると、専業主夫の肩身は狭くなっていくこととなる…。
つづく。
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