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ポケットモンスターSPECIALは“子供向けのポケモンをグロくしちゃいました”みたいな底の浅い漫画じゃねー!!

キミはもうポケットモンスターSPECIALを読んだ?
全巻読んだという君も!
まだまだの君も!

ポケモンの漫画グロすぎww
(ゾンビのコダックやアーボックが真っ二つにされるシーンの画像)

↑これを見たことあるはず!
これまじで嫌い!!ポケットモンスターSPECIALはほんとに面白い漫画なんだぞ!!って記事です


ポケットモンスターSPECIALは本編を再構成し魅力を引き出した漫画です!

XY編を例に出して話していきますね!


あらすじ
エックスはポケモンバトルのジュニア大会を相棒のガル&コガル(ガルーラ)と共に圧倒的実力で制した元チャンプだったのだが、衆目に晒されることが嫌になり引きこもり状態になってしまっていた。
しかし、彼が住むアサメタウンに“角のあるポケモン”と“翼を持つポケモン”に“赤スーツの集団”が現れ街に甚大な被害が及ぶ、応戦するエックス、そしてガルは謎の進化を遂げる。
多くの謎を抱えたまま崩壊してしまった街を跡に5人の少年少女は旅立つ─


はい、私達の知ってるXYの話と全然違いますね!
無責任な大人達によって未来を奪われてしまったエックスなのですが、彼の与えた希望はもう一人の主人公であるワイ、トロバ、サナ、ティエルノが夢を追いかける原動力になっている。
与えることで彼女達を強くしたエックスそして今はワイちゃんから力を受け取っている。
弱者達から席を奪い理想の世界を作り上げようとしたフラダリと対になる存在と言えるのではないだろうか。

エックスのお陰で今のワイがいる
ワイのお陰で今のエックスがいるのだ
ポケットモンスターSPECIAL60巻
#582

XYは“力なき者が、勝手な思惑によって未来を奪おうとする絶対強者に抵抗する物語”であると作者は述べています。
この5人がフレア団との戦いに身を投じることになったのはほんの偶然、
計算の内にも入っていない弱者達が彼らの野望を阻止することとなるのです。
ポケットモンスターSPECIALならでは形でXYを語っている、これが私の言う再構成です。
原作要素とオリジナル要素(主に主人公)がぶつかってドラマをなしていく、原作の問うクエスチョンにアンサーしていく対話型の漫画なんですよ!特にクライマックスは全てのピースが繋がる怒涛の展開をするのですごく面白いんだよ!

切り捨てられる存在によって狂った計画
“奪われるだけの存在”など存在しないのだ
ポケットモンスターSPECIAL60巻
#581

反則ギリギリのメディアミックス作品

この麦わら帽子を被った子がイエローと言ってピカチュウバージョンをモデルにした2章の主役であり、ワタル達四天王と戦っていくのですが、帽子の上の羽が見えるだろうか?
これ虹色の羽と銀色の羽です!
は??
原作をやったことがある人はわかると思いますが、ホウオウとルギアを呼び出すためのポケットモンスター金銀に登場する重要アイテムなのですが、ピカチュウバージョンが出た時、つまりはイエローが登場した時には影も形もないアイテムなのですが!これが金銀編でこれが虹色の羽、銀色の羽でしたと明かされるのです。イエローのデザインに偶然羽がついていたからできたこの奇跡のようなこじつけ、面の皮が厚すぎるだろこの漫画。

ダイヤモンドパール編では男主人公をダイヤ、ライバルをパールという名前にするのですが、じゃあ女主人公の名前は当然プラチナ…と言いたいところですが、ダイヤモンドパール編が始まった当初はポケットモンスタープラチナなんてタイトルはない。
この女主人公は名前を名乗らない“お嬢様”として登場し、ポケットモンスタープラチナのタイトルが判明した後自分の名前を名乗るのだ。無法が過ぎる!
こういった後付け伏線の他にも
“ポケットモンスターアドバンスジェネレーション 七夜の願い星”にメタ・グラードンというジラーチに捧げられた願いから生まれた偽物が登場したら、ポケットモンスターSPECIALではメタ・カイオーガを出してみたり、ポケモンカードに偽オーキド博士というカードがあるので登場させたりしてくる全てのメディアを巻き込んだ漫画でもあるのだ。

こんなとこまで拾わなくていいだろ…

各章に引き継がれる伝統!

ポケットモンスターSPECIALには独特なルールが存在していて
その最たる例が主人公達は図鑑所有者とも呼ばれポケモン図鑑が重要なアイテムとなっていることだ。
図鑑に記された特徴は生態を把握するためだけでなくバトルにも大きく関わってくる要素でもあるからである。

図鑑に記されている
特技を使ってくるサマヨール
#241

特にブラック・ホワイト編では探偵のような鋭さを発揮するブラックが主人公であり戦うポケモンを分析し
知識で戦うトレーナーなのですが対するNはポケモン図鑑のためにポケモンをボールに閉じ込めるブラックを強く非難する。この二人の対立がこの章の大きなテーマになっていてポケモンとポケモン図鑑がその中心にいる。こうして紡いできた物語が独自の文脈を持ち、発展していくのがポケットモンスターSPECIALの面白さなのだ!

図鑑を敵視するNに
真っ向から反論するブラック
#467 

繋がる物語

全てのポケモンと技が登場させることや伝説のポケモンの1種1匹しか登場しないといったルールがあり、主人公達の手持ちだけでなく伝説のポケモン達も度々再登場を果たすのだが、過去にぶち込んだオリジナル要素もそのままに再登場するのが面白いところなのである!

人間に化けれるラティアス
映画水の都の護神を踏まえた描写である
後にΩルビーαサファイア編でも
この姿で再登場する
三日月頭の少年が主人公のエメラルド
癖毛の男はポケモンスナップがモデル
#311

そしてなんと言ってもミュウツーの再登場が一番印象的なのではないでしょうか!メガシンカしメガミュウツーX、Yとなり戦ったシーンは激アツです!絆を結ぶ相手は勿論カツラさん!!
なんで!?と思うかも知れないけれどこの漫画ではそうなんですよ!何しろミュウツーを作ったのはカツラであり最後のピースとなったのはカツラ自身のDNA血を分けた兄弟とも言える相手なのです!

2人を結びつける永遠の絆
#34

原作と食い違うオリジナル要素をどう組み込むのか

ポケットモンスター赤・緑のリメイク作品がファイアレッド・リーフグリーンなのですがレッドがフシギバナを選び、グリーンがリザードンを選んでいるポケットモンスターSPECIALではレッド1人に託し脱出させるためにグリーンが仕組んだ作戦によって炎のレッド(ファイアレッド)、草のグリーン(リーフグリーン)を成立させるのである!

タイトル回収が熱い!

他にも様々な問題は沢山生まれていて
男主人公・ライバル・女主人公と最初にもらえる3匹草・炎・水をローテーションさせていくという独自ルールがあるのですが赤緑男主人公レッドがフシギバナを選ぶなら、金銀男主人公はバクフーンをといった感じ主人公が四人いるBW・BW2はどうするのか!?ソフトの名前が主人公の名前になっているのにブラック2なんて名前ありえないだろ?とか様々な問題の答え合わせも見どころの一つ

中でもトップクラスに凄かったのがΩルビー、αサファイアのマグマ団、アクア団イメチェン問題である。
というのもマグマ団を山賊っぽい感じ、アクア団をインテリヤクザっぽい感じで演出してきたポケットモンスターSPECIALとは真逆のイメージを打ち出してきた原作に対してどう回答したのか!
読んで確かめるしかないぜ!

妖しいお姉さん風だったカガリ
原作Ωルビーでは電波少女として
登場しているけど…
#220

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