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私にとっての絵は芸術療法としての絵なのだと思う
以前から漠然と思っていたことですが、ここのところ色々な文献を読んで、私にとって絵は芸術療法なのだという思いを強くしました。私自身に精神障害があるものですから、絵を描いたりコラージュしたりするとその行為が精神状態に働きかけて、カタルシス効果を得られたりするのです。
また現在のようにアナログで描くようになってもう10年以上経ちますが、長期的に見て病状は多少悪化する時はあるものの、希死念慮のような著しい悪化は少なくなりました。
私は好きなことを仕事にしようと、一時はプロになろうとばかり考えて、そういう時は心身ともにしんどくなりました。プロだったら絵を多くの人に見せなければならないし、出来ばえも良くなければいけません。しかし私にとってはどうしても出来上がりよりもプロセスの方が大事でした。また、自分がストレス発散できればそれでいいとも思うようになりました。これは芸術療法に近いものです。
最近は詩を書いたり、音楽を作ったりもしています。私は絵が一番好きですが、時間がもっとあれば詩や音楽も作りたいです。しかも、どれもプロセスが楽しく精神に良いもの。
これで売れればいいですが、現在のところそういう風にはなっていません。
ですから、私は今は個展をたくさんやっていますが、このように考え方が変わったので徐々に以前のように個展は年に1回か2回にするつもりです。いや、やらなくなるかもしれません。
長い間精神を病んでいる私にとっては、売れなくても絵や詩や音楽を楽しめる、そうして
心穏やかに生活できる方法を今考えています。
何かいい方法はないでしょうか。
★矢田明子個展「響き合う色と形」
会期:2022年8月30日(火) - 9月4日(日)
10-18時(最終日は16時まで)
会場:アートスペース上三条(奈良市上三条町4)