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77歳でガン宣告を受けた父を喜ばせるために、嫌いな妹を誘って家族で熱海に行ってきた。

穏やかな日々はある日突然、音を立てて崩れ落ちる。

家族の心を揺るがしたのは、父のガン宣告だった。

そして、わたしが長年抱えてきた”わだかまり”は、新たな局面を迎えることになる。

この旅行はわたしにとって、ある意味、人生の転機となる出来事だった。

このnoteには自分のありのままの想いをすべて書き尽くしたいので、有料にて公開とさせていただきます。

喜寿のお祝い旅行計画

「もう一度、花火を見に行きたいな」

多くを望まない父からの珍しいリクエストだった。

ここ数年、親孝行と称して年1回両親と旅行をしている。

今年は父の喜寿のお祝いを兼ねて、半年前から旅行の計画を立てはじめた。

”半年後も元気でいてくれるであろう”

何も疑いもせず、そう思っていた。

父のガン発覚

父は2年前から、健康診断のたびに再検査。

母は動物性タンパク質や脂質が多かったかしら、と食生活を心配した。
父は、「そろそろお迎えが来るのか」と、落ち込んでいたが、毎回再検査の結果は問題なしだった。


……しかし、今年は違った。

ガンと診断されてしまった。

「お父さん、ガンになったのよ」
母からの電話はあっけらかんとしていた。
父はガン細胞があるとは思えないくらいとても元気だったから。

ガンとはいえ、早期に発見できたので母は安心していたらしい。

治療がはじまると、父は新型コロナウイルスに感染してしまった。
症状は軽かったが、その後が大変だった。

ガンの治療でなのか、コロナの後遺症なのか、元気がなくなった。
ご飯が食べられず、身体がだるい。
愛犬の朝夕の散歩にも行けず、ソファに座りTVを見ているだけで体力が消耗する。

母からの電話で
「お父さんが”旅行に行けないかもしれない”と言ってる」
と聞き、気持ちが沈んだ。

父が楽しみにしていた花火を見るために企画した旅行だけど、断念すべきなのか。
ガン治療中の父をつれての旅行は無謀だったのかもしれない。

連日連夜、考えすぎて頭痛がするほどだった。

でも、旅行を断念したくない気持ちもあった。

わたしには、もう1つ理由があったから……。

妹との確執

わたしは妹が好きじゃない。

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