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あまとみ〜信越トレイルを歩く前に知りたかったこと(初心者が知りたかったこと)(九月後半〜十月前半)
2023年9月27日〜10月3日にかけての6泊7日で、あまとみトレイルと信越トレイルをつないで公称値196kmを歩いた。ネットの情報をもとに準備をしたが、行動中に準備不足で不便を感じることがしばしばあった。
不便で見通しが悪い状況は、それなりに余裕があれば刺激的で旅の醍醐味になるとは思うけれど、一部のマゾヒストをのぞいて自ら希求するほどのものでは決してない。
そこで、また行くかもしれないし、誰かの参考になるかもしれないので、数ヶ月先になった今さらになって、おぼろげな記憶によるあいまいな記述を含ませる愚行を静やかに恥じらいながら、特に、出発前に知りたかったり、あらかじめ知っていてよかった情報を羅列する。
なお、私は中年男性であり、平凡なペースで歩行すると思う。徒歩スピードは、GPSアプリの1.0で行程を組んでおけば、教科書的なしっかりした休憩を含めると大体その時間通りになる。
徒歩・登山系の活動歴は約半年。2週間に一度10キロ前後、低山を歩くことが多い。あまとみ〜信越トレイルを歩くまでのテント泊は合計4泊だった(春夏の標高1000mの関西低山1泊2日を2度、晩夏の標高2800mの初心者向け北アルプスを2泊3日を1度)。
ライトなエンジョイ勢であり、そのスキルでフィルタリングされた情報になる。
※以下の文章は2023年10月の体験に基づいており、その後の設備充実については触れていない。私が理解している範囲では当時と2025年1月現在とは大きく2点違ってきている。
◆
①信越トレイル、野々海高原テントサイトで避難小屋が建てられ、使用許可が降りているかは不明だが通電しているようだ。
②信越トレイル、かたくりの宿と苗場山の間に「小赤沢楽養館テントサイト」ができている。
◆
②のおかげで、どの方向の歩き方であっても、苗場山を経由する行動計画立案の自由度があがった。
(2025年1月追記)
各トレイルを一言でいうと
この文章を読むのは各トレイルを歩くつもりでヒントを求めている方が多いと思うが、文章が長くて読みづらい部分があることから、先にそれぞれに一言コメントをする。
・あまとみ、信越トレイル全体に対して
トイレが全体的にやや少ない印象で、特に信越トレイルでは人によっては水が足りなくなりそうになる箇所(セクション5〜6)があると感じた。
定休日があるテントサイトもあるので、事前に調べておくとトラブルが少なくなる。
・あまとみトレイル
天候次第だけど、テント泊で熟睡と行かなくてもそれなりに眠れた経験がある人なら、誰でも歩けて楽しめる気がする。斑尾山の最後の昇りは少しだけしんどいかも。
本気出したら、飲食店と商店がそれなりにあるので、行動食以外、食料とクッカー無携行で歩き切れそう。
さらに、お金出したら、テント無携行で宿をつないで歩き切れそう。(ただし、セオリー通りに、緊急用としてツェルト類持参推奨)
・信越トレイル
セクション3〜6は同じような道が続いて退屈に感じたので、私がもう一度歩くなら、飽きたら即スルーハイクを放棄し、思い切って山を降りて、人里を歩んで毎日温泉いけるコースを作ってそれをいくかも。そっちのが旅行っぽいし。
また苗場山ゴールのほうが、最大標高と絶景があり、分かりやすい締め方ができると思うのでおすすめ。なお苗場山登頂後、徒歩で駅まで下山するには、私だと約7〜8時間かかるし、全体的に鬱蒼とした森が途切れず、熊リスクが高そうだから注意が必要。
民宿不使用で苗場山ゴールを目指すなら、かたくりの里が最終宿泊地となる。出発時刻が日の出前後とするなら、ウォーキングによる苗場山登頂は正午過ぎが標準的。そこから、その日のうちに越後湯沢駅まで徒歩で下山するとなると、街に出る直前まで深い森の中の道路を歩き、通る車両が非常に少ないし、いても道路上に徒歩ハイカーがいると予断を抱いていなさそうなルートで午後九時に街場へ到着下山完了なども普通にあると思う。なのでタクシー要検討(2023年10月の料金で祓川〜湯沢駅まで8000円未満だった)。
もしハイキングを検討している人から質問されたなら、開口一番にこのように言うだろう。
行程
運良く大きなトラブルもなく以下の計画通りにいけた。
あまとみトレイルでのノースバウンド、信越トレイルでのイーストバウンド。地図で言う西から東へ歩くコースだ。
1日目:長野駅 〜 戸隠キャンプ場
2日目:〜 chant!さん邸宅の庭
3日目:〜 赤池テントサイト
4日目:〜 (小沢峠経由)戸狩温泉星降るキャンプ場(とん平)
5日目:〜 野々海高原テントサイト
6日目:〜 かたくりの宿テントサイト
7日目:〜 (苗場山経由)祓川登山口に17時到着(完全に下山後、越後湯沢駅近くの民宿に宿泊)
詳しくは以下のヤマレコとヤマップの通りだ。
気温
これが一番知りたかったので、一番初めに説明する。行程中の最低温度は7℃、最高は24℃だった。季節の割に、例年より温暖といわれていたのときのデータだ。今後同じ時期に行くなら、下限温度5℃をにらんだ装備でいくだろう。
ルート情報は、多くの方が触れておりすでに行き渡っているので、この時期に体験した温度情報以外はオマケみたいなものだ。ここで読み捨ててくださってもいいと思う。出発前の私は、それくらい参考になる温度情報が見つからなくて飢えていた。
温度について詳しく説明する。
出発前、一番知りたかったのは現地の気温だった。ところがSNSでは同じルートを直近で歩いた人は見つかっても、気温まで書くサービス精神旺盛な人は見つからず仕舞い。
私が唯一見つけられた気温情報は、あるき人たかちさんのブログ『「あ、いいな」に出逢う歩き旅』だった。付近の地域における日々の天気と気象庁の過去データに標高1000m分を差し引いたものをにらみながら、暦で私が歩く約10日後に歩いていらっしゃる前年2022年度のたかちさんのこの日の記事が、もっとも気温的に厳しい条件だったので、こちらをベンチマークにしていた。それに加えて、信越トレイル非公式NOTEさんのこちらの記事も参考になり、下限5℃想定の装備を用意した。上限は20℃として、暑そうなのでノースリーブのベースレイヤーを着た。
私はINKBIRDというメーカーの温湿度計のIBS-TH2をもちいて30分刻みで気温をとっていた。以下は拾った気温の抜粋だ。行動中も就寝中の気温も全て外気温だ。
$$
\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|c|c|c|c|c|} \hline
日付 & DAY & 6時 & 9時 & 12時 & 15時 & 18時 & 24時&MAX& MIN & 時間帯 \\ &&&&&&&&(時刻)&(時刻)&30時=朝6時\\ \hline
9/27 & 1 & 20 & 22.5 & 23.5 & 21 & 19 &17.5 & 24.5& 17.5 & 6時〜30時 \\ &&&&&&&&(11時)&(25時半)\\ \hline
9/28 & 2 & 17.5 & 17 & 19 & 18.5 & 19 &18& 20 & 17.5 & 6時〜30時 \\ &&&&&&&&(20時)&(6時)\\ \hline
9/29 & 3 & 18 & 19.5 & 22.5 & 17.5 & 20 &13.5& 23.5 & 12 & 6時〜30時 \\ &&&&&&&&(13時)&(23時)\\ \hline
9/30 & 4 & 17.5 & 21 & 21.5 & 20 & 17 &16.5& 24 & 16 & 6時〜30時 \\ &&&&&&&&(13時半)&(24時半) \\ \hline
10/1 & 5 & 18 & 15.5 & 17 & 15.5 & 14.5 &12& 18 & 10 & 6時〜30時 \\ &&&&&&&&(6時)&(30時) \\ \hline
10/2 & 6 & 10 & 15 & 18.5 & 16.5 & 14.5 &9& 19 & 7 & 6時〜30時 \\ &&&&&&&&(11時)&(26時) \\ \hline
10/3 & 7 & 11.5 & 13.5 & 11 & 12.5 & 11.5 & - & 15 & 10.5 & 6時〜18時 \\ &&&&&&&&(12時半)&(17時半)\\ \hline
\end{array}
$$
というわけで、温暖な日が多くて参考にならない。また10月上旬に行くなら20〜5℃想定にすると思う。
道中出会った信越トレイルの整備担当者がおっしゃるには、私が歩いた期間は例年よりもかなり暖かいとのこと。標高がそれほど高くないこともあり、暖かいどころか連日むしろ暑かっため、関西居住者の私の感覚からして、中部地方の一足早い晩秋の寒さにおののいていたものの拍子抜けしたものだ。
出発前から、例年より暑そうなのは予想できたが、気温が例年並みになる懸念を払拭できなかった。感覚的には9月上〜中旬くらいの温度だったため、用意していた保温着は一度も出番がなかった。
例外的な高気温だったが、6〜7日目はある程度の参考にはなるはずだ。体感的には、5日目の昼以降から季節相応に秋らしい冷たい空気を感じていた。
予備シューズの要否、路面状況
次に気になっていたのは、予備シューズの要否。結局、予備靴は持ち歩かなかったが、それで正解だった。
信越トレイルでは特に雨天だと路面状況が悪いという情報が散見されたため、完全に靴が泥に埋まってしまった場合のために、サンダルなどの予備シューズを携行するか最後まで悩んでいた。
持ち歩かなかったのは、ドロドロになって履き替えてもまたドロドロになるはずなので、それよりぴったりくる靴下を探す方が、最下限の環境の底上げができると思え、また今後の活動にも活かせられて、かつ軽量と判断したからだ。
泥は、あまとみで少し、信越のセクション3〜6はそれなりと、たしかにドロドロの路面はあったが、非防水トレラン短靴の中へ泥が不可避的に入ってしまうような、泥濘地帯と呼ぶにふさわしい問題箇所はなかった。
ネット上の信越トレイル情報の発信が盛んだったように見える数年前とくらべて、現在(2023)はトレイルの整備がより行き届いており歩きやすくなって泥濘地帯が減っているのではないかと想像する。もともと問題箇所だったらしき場所では多数の木の枝が泥の中に埋めこまれており、それなりに歩行しやすくなっていた。
なお、上記感想はどちらかというと悪いほうの路面状況下での感想だ。10点満点中5点前後といったくらい。というのは、今回は丸一日晴れた日はなく、2〜3時間晴れたらラッキーという曇天・降雨傾向だったことから。
晴れたのは初日と6日目だけで、あとは雨か曇だった。
2日目の大半は樹林帯でもレインジャケット類が必要な強雨。3日目の午前中は1時間ほど強雨、2時間ほど小雨。
4、5日目も晴れたのは合計1時間あるかないかの曇天で、時折小雨。山中はガス地獄。特に5日目は夜から深夜にかけては暴風雨。
最終日の7日目は朝は曇り昼前に数時間晴れただけで、昼過ぎにはいつも通りどんより曇り。また目的地の苗場山では早朝から大雨が降っていたらしく、苗場山を歩いた晴れた昼間でも路面は終始濡れたり湿っていて下りに時間がかかった。こんな感じの天気による路面状況での感想だ。
充電事情
充電できるポイントが一部不明瞭なままトレイルへでかけて、結果問題はなかったが、見通しが悪かった。
また、実際現地に行ってみると充電できると聞いていたが、コンセントが通電していないこともあった(野々海高原テントサイト)。
私が充電したのは下記の4箇所。曜日によっては充電設備が使えない・宿泊施設自体が休業しているところもあるので、気になる人は確認するべきだと思う。
実際充電した場所
1日目・戸隠キャンプ場(17時までの制限つき)
2日目・chant!さん邸宅
4日目・戸狩温泉星降るキャンプ場(宿泊日は土曜日)
6日目・かたくりの宿テントサイト(火・水曜日定休)
充電可能な場所一覧
事前に調べていたり、現地でわかった充電可能な場所を一覧にする。
(ノートの表機能で書いたら、かえって見づらくなったかもです)
なお、無断で充電すると窃盗罪を問われかねない場所もリストに加えている。そういう場所で絶対に充電してならない(本当に)。計画に組み込むのは慎むべきだ。緊急避難の視点で、人命に関わる場合など許容される場合もあると思う。コンセントの存在は知っているといいかもしれないと思い一覧に加えた。
また、このリスト以外にも飲食店も充電場所の候補に挙がる。食事のついでにお願いすれば充電させてもらえるかもしれない。
なお、特にあまとみトレイル上で私は宿泊はしていないが、検討するべきテントサイトについても、何も調べていないので触れない(笹ヶ峰キャンプ場、野尻湖周辺の複数のキャンプ場など)。
$$
\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|c|} \hline
場所 & 施設名 & 充電の可否 & 充電可能時間 & 場所等 & 施設からの回答 & 現地を見たときの補足等 \\ \hline
あまとみ&戸隠キャンプ場 & ◯ & 8:30〜17:00まで & 売店前 & ◯ & USB-Aの差込み口を \\ MAP03&&&&&&提供しており電力が弱い印象 \\ \hline
あまとみ&戸隠キャンプ場 & ? & ? & 施設トイレ内換気扇 & 未調査& 無断利用した場合、窃盗 \\ MAP03&&使用非推奨 &使用非推奨 &脇のコンセント差込口& &の罪を問われる可能性 \\ \hline
あまとみ&苗名の湯& ? & 営業時? & 施設脱衣所の & 未調査& 無断利用した場合、窃盗 \\ MAP08&& 使用時に聞くべき & &コンセント差込口& &の罪を問われる可能性 \\ \hline
あまとみ&chant!さん& ◯ & 常時 & 施設内 & ◯& 施設混雑時は電源タップ \\ MAP08&& (当時) & && &があれば便利そう \\ \hline
あまとみ&ローソン信州& ? & ? & ? & 未調査& イートインスペースなし \\ MAP09&信濃町野尻店& & && & \\ \hline
あまとみ&ローソン横の& ? & ? & 個室トイレ内 & 未調査& 無断利用した場合、窃盗 \\ MAP09&公衆トイレ&使用非推奨 &使用非推奨 &コンセント差込口 & &の罪を問われる可能性 \\ \hline
\end{array}
$$
$$
\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|c|} \hline
場所 & 施設名 & 充電の可否 & 充電可能時間 & 場所等 & 信越トレイル & 現地を見たときの補足等
\\ &&&&&クラブの回答& \\ \hline
信越&赤池& ? & ? & トイレ換気扇脇 & ✕ & 無断利用した場合、窃盗 \\
Sec01&テントサイト&使用非推奨 &使用非推奨 &コンセント差込口 & 利用不可と回答 &の罪を問われる可能性 \\ \hline
信越&桂池& ✕ & ✕ & ✕ & ✕ & 確認したがコンセント \\
Sec03&テントサイト& & & & 利用不可と回答 & は見つからなかった \\ \hline
信越&戸狩温泉星降る& ◯(日による) & 土日のみ24H可能 & 管理棟の & 現地係員に & 公式予約サイトにはAC使用 \\
Sec04&キャンプ場&WiFiあり & 記憶が曖昧… & 充電スペース & 要問合せと回答 & 不可となっているので要確認 \\ \hline
信越&光ヶ原高原& ✕と思われる & - & - & ✕ & 立ち寄っておらず不明 \\
Sec05&キャンプ場& & & & 利用不可と回答 & \\ \hline
信越&なべくら高原& ? & - & - & 現地係員に & 立ち寄っておらず不明 \\
Sec05&森の家& & & & 要問合せと回答 & \\ \hline
信越&野々海高原& ✕と思われる & - & - & ◯ 公式は & コンセントを2箇所発見したが \\
Sec06&テントサイト& & & & 充電可と回答 & 通電しておらず充電できなかった \\ \hline
信越&越後妻有大厳寺& ? & - & - & 現地係員に & 立ち寄っておらず不明 \\
Sec06&高原キャンプ場& & & & 要問合せと回答 & \\ \hline
信越&森宮野原駅& ◯ & 未調査 & 森宮野原駅内 & 駅員or絆係員 & 現地で利用していないので詳細は \\
Sec07& &Wifiある可能性 & & & に要問合せと回答 & 不明、日中なら可能か? \\ \hline
信越&森宮野原駅付近& ✕ & - & - & ✕ 実際店舗へ& 電源貸出はしていないと \\
Sec07& ファミリーマート & & & & 電話で問合せた & と回答 イートインスペース有 \\ \hline
信越&かたくりの宿& ◯ & 常時 & 施設建物内 & 現地係員に & 施設混雑時は電源タップが \\
Sec08& テントサイト &Wifiあり & & & 要問合せと回答 & があれば便利そう \\ \hline
\end{array}
$$
行く前に知っていれば/調べていて良かったもの
キャンプ場の営業日
定休日があったり、管理人が不在の曜日がある宿泊施設がある。何も調べず適当にいっていたら詰んでた可能性がある。
・戸狩温泉星降るキャンプ場
基本的に常時営業しているが、土日以外の平日は、従業員がいないか滞在時間が短いかで、さらに使える設備に制限が出た(はずだ)(記憶が曖昧)。詳しくは、後述の充電設備と、テントサイトの予約の項目で説明する。
・かたくりの宿
火・水曜日は定休日だ。稀に月曜日にも休むと聞いた。
電話で問い合わせると、(質問した当時は)事前に申し込みをして、使用料を支払えば、定休日でもテントサイトを貸し出してくれるとの回答があった(その場合トイレとコンセントは使えない)。
使用制限がある充電設備
曜日や時間帯で充電などの設備が使えない施設があった。すでに述べている情報と重複するが、こちらでもまとめる。
・戸隠キャンプ場
売店の営業時間中しか充電設備を開放していない。コンセントではなくUSBタップからの電力供給となり、電圧が弱かった印象だ。充電終了時間は17時となる。関係ないがゴミの受け入れも17時までだったはずだ。
・戸狩温泉星降るキャンプ場
土日のみ充電施設を自由に利用できるが、平日は利用できないと回答された記憶がある。この記事の執筆時(2024年2月)、公式予約サイトではAC使用不可と書いているので要確認。
当時(2023年10月)、私はここで充電しているが、管理者の許可を得ている。
・かたくりの宿
述べたように、定休日の火・水曜日は充電できない。
テントサイトの予約とその例外
あらゆるテントサイトで少なくとも前日まで事前予約をする必要があるが、問い合わせた上で例外的な対応をしてくれることがあった。自分が当時(2023年10月)うかがった範囲で知っていることを述べる。あくまで当時の対応で、現在は不明だ。
・戸隠キャンプ場
公式サイトで事前の宿泊予約を行ったので、例外的な対応の有無については知らない。
私はカード払いが嫌いなため、キャンプ場受付で、宿泊予約の確認時に、現金での支払いを申し込んだら対応してくれた記憶がうっすらとある。
・chant!さん邸宅
公式ラインで事前の宿泊予約を行ったので、例外的な対応の有無ついては知らない。トレイル序盤で宿泊する確度が高いうえ、慈善でやっているので、なるべく早く予約をした。
・信越トレイル運営のテント場(赤池、桂池、光ヶ原、野々海高原)
公式サイトで事前の宿泊予約が必要。自分の場合は、連日悪天候で、予定通りのテントサイトに行けるかおぼつかなかったため相談すると事後の支払いを許容してくれた。整備協力金も同じ対応をしてくれた。
・戸狩温泉星降るキャンプ場
予約サイトのなっぷで事前の宿泊予約が必要。対応してくれる曜日や時間の記憶が曖昧だが、確か、土日の16時までは管理者が受付対応をしてくれた。その場合は、現金での支払いが可能だった。
私の場合は、キャンプ場に16時までに到着する予定だが、天候によって停滞するかもしれない旨を事前に伝えたうえで了承を得て、実際に16時までに到着して、キャンプ場のオンライン予約をせずに受付対応をしてくれた。
・かたくりの宿
事前に電話をして宿泊予約を行ったので、例外的な対応の有無については知らない。
エスケープルートとタクシー配車
エスケープルートをある程度調べていたため、いざというときでも何とか乗り切れるという安心感が増した。
あまとみトレイルは人里を結構な頻度で通るので、トラブル時は前進か後退するのがてっとり早そうに見え何も調べなかった。信越トレイルのセクション1〜6は山道ばかりなので事前に調べていた。そのため、いつでも最短経路でリタイアできるという精神的な余裕から、悪天候日ばかりなりに不安にならずに済んだ。セクション7以降は、人里と野山の繰り返しになるので、何も調べなかった。
何も調べていない箇所があるのは不適切だと思うが、余程のときは持参した地図を見ればいいと思っていたので、調べるのがとても面倒くさかった。
怪我をした場合はセットでタクシーを利用するつもりだった。
こちらについても、あまとみトレイルは人里が多いことから調べていなかったが、信越トレイルは調べるつもりだった。ところが信越トレイルガイドブックにタクシー会社の一覧が記載されていて、調べる手間が省けた。
ただし、ガイドブックのタクシー会社一覧は所在地の地域名しか書かれていないので、あらかじめ、どのルートから降りたら、何市の会社に電話をするべきか、ある程度は調べていた。
実際に歩いた経験からしても、タクシー会社の連絡先を知っているだけで頼もしく思えることがあった。
信越トレイルを歩き終えたあと。苗場山を下山し祓川登山口へ。そこから最大で約4時間の湯沢に向かうロード歩きをしていたときのことだ。外からの光が届かない日没後の闇が深くて、ロードに出たというのに安心感が無く、いつ熊が出てもおかしくないヤバい雰囲気にピリピリしながら歩いていた。そのときは、電波をひろうたびに、熊が出てきそうで怖いので今からでもタクシーを呼ぶべきか、ストイック志向で歩ききるべきか何度も迷っていた。
結果的には、苗場山の道中で少し仲良くなっていた登山客が私の後続で下山したのちタクシーを走らせており、その方が私に追いついたときに、ご厚意でタクシーに同乗させてもらったのでタクシーを呼ばずに済んだ(なお、和田小屋・祓川登山口から越後湯沢駅まで約7000円だった)。
もしあのまま一人で歩いていたら、タクシーを呼んでいたかもしれないし、呼ばなかったとしても、いつでも呼べるという安心感は大きかった。
というか、祓川登山口から越後湯沢駅(あるいは道の駅みつまた)のロードは日暮れになると、いかにも熊が出てきそうでかなり怖かった。次同じ時間帯に下山するなら、素直に前もってタクシーを呼ぶか、苗場山の山小屋泊をして早朝に下山し、日中にロード歩きをすると思う。
バスの時刻表
こちらもエスケープの一環だが、乗るかも知れないバスの路線の存在と時刻表は調べておいた。
苗場山下山後に乗るかも知れない、道の駅みつまたと越後湯沢駅をつなぐバス。途中撤退時やトレイル終了後の帰阪時に乗るかも知れない、斑尾高原と飯山駅のバス。森宮野原駅と越後湯沢駅をつなぐバス。
飲食店の営業時間
グーグルマップのみから、行く候補になる飲食店の定休日と営業時間は調べておいた。調べていて良かったというほどではないが、気が楽だった。グーグルマップの表示通りに開店していない店もあった。
天気予報
調べていたわけでは全くない極小ネタだが、信越トレイルに入る前、斑尾山手前の荒瀬原で、森宮野原駅に向かう信越トレイル上(セクション1〜6)ではどの街の天気予報がもっとも参考になるか、通りすがりの人に聞いた。
その人は場所によると留保しながらも、信越トレイルの北西に位置する上越市が比較的参考になると言っていた。ハイキング中、周囲の天気予報は毎日、曇りか雨だったので、上越市の天気予報と、セクション1〜6間の関連性の精度は確かめられていない。
風呂
どうせ入らないと思っていたので調べていなかったが、2箇所見つけられた。その気で探すともっとあると思う。
・あまとみトレイル上の杉野沢(MAP8)にある苗名の湯(2日目)
・信越トレイルセクション8にあるかたくりの宿の施設内温泉(6日目)
風呂に入りハイパーリッチ&ゴージャスな気分になれた。風呂ではないが、戸隠キャンプ場では有料シャワーが完備されている。
洗濯ができる場所
雨ですべり何度か尻もちをついて、洗濯ができればしたかった(結局しなかったけど)。そのため軽い気持ちで洗濯場を探していたが見つけたのは1つだけ。
・戸狩星降るキャンプ場の多分土日しか開いていない施設内
こちらにあった。ただ、このキャンプ場の信越トレイル利用者用の割引価格だと各施設の使用許可は得られないはずだし、すでに管理者が帰宅したあとで確認できないので使用しなかった。宿泊する場合は聞いてみるのもいいかもしれない。
あまとみトレイルの杉野沢(MAP8)周辺は、ガイドブック上コインランドリーがありそうな表記をしているが、日没前から日没後の雨がふる暗がり歩いたり、そもそも真剣に探していないので見つけられなかった。
下山後の越後湯沢駅でコインランドリーの検索をかけたが、結構遠くにあって行くのが面倒くさくて、洗濯は諦めた。
水問題
野々海高原テントサイトは近くの湿原から水を汲み取っているみたいで、蛇口の水は黄ばんでおり、飲むのに抵抗があった。所持水量がギリギリ足りなかったので仕方なく最低限口にしたが、事前にわかっていたら、少々しんどくても多めに水を運んでいた。
ただ、この周辺は、水を汲める場所がすくないので、全く飲まないというのは少々難易度が高い。また、水の黄ばみが一時的なものなのか、常時なのかは不明。
なお、信越トレイルのセクション5〜6で人によっては水が足りなくなるかもしれないので、地図をよくみて計画を立てるのがおすすめ。
当日の時間付き行程(GPSアプリのスクショ)
GPSアプリ(ヤマレコとYAMAP)でコース(登山計画)を設定すると、コースタイムの乗率にあわせて、1日目は〇〇出発△△時〜〇〇経由△△時〜宿泊予定地〇〇着△△時、といった一覧が出る。
この一覧をスクショにとって、時々、確認していた。当日の登山計画(目標)の進捗やペース配分の目安になるので自分には役立った。
アプリを立ち上げると数タップ必要なので、手っ取り早くみられて節電もできそうなので、スクショにしていた。
適切な水分消費量
これまでの経験で、気温と天候と運動強度を総合して、だいたいどれくらい水分を消費するか傾向をつかんでいたので、過剰に水を持ち運ばずに済んだ。
常に温度と距離と標高差はメモして、統計をとっていてよかった。
適切な食事量
摂取カロリーを消費カロリーが大幅に上回ったと思われ、5日目あたりから、ちょっと歩くだけで疲れるようになった。多めに食料を持参したはずだけど、カロリー計算の見立てが甘かった。
森宮野原駅に下山して、道の駅でしっかり食事をすると翌日何事もなかったように体がシャキシャキ動いたので、カロリー不足だったのだと思う。
2泊3日以上のハイキングをしたことがなかったので、把握しようもないが、知っていたらより安全に行動ができた。
得た教訓はスタイリッシュでスリムなウルトラライトハイキングYouTuberのフード系パッキング動画は、私には少なすぎるということだった。
夜通し長距離歩いた経験
兵庫県には六甲全山縦走という、約43キロ、累積3000mという(私には)ハード目の定番コースがある。あまとみ信越トレイルを歩ききれるかを判断するために、事前にこのルートを、最寄り駅に終電で降りてそこから歩いた。
ただし、荷物はトレイルの連泊想定ではなく、日帰り用装備で、自販機での途中補給もOKというユルい条件による。行動時間が15時間で標準と言われるなか私は18時間もかかったがなんとか歩き切れた。
夜を明かし翌日の日没まで歩き切った経験はそれまでなかったので、ささやかな自信につながり、おかげでトレイル本番では、いざとなったら夜明けまで歩き通せるという精神的な余裕を持てた。
持って行って良かった道具
状況に歯車が噛み合ったと思う道具を挙げる。浄水器とか当然すぎるものは挙げません。
ニベア(に限らず何かの軟膏)
これが本当に役に立った。
私は帰宅部出身で、いかにもな、年相応かそれなりにゆるいぽっちゃりした体付きであり、そういう人間が夏のような環境にひたすら歩くと、体の各所に股ずれ現象がおきる。(そういう体型の人でもなんとかなるトレイルなので助かりました)
非常に痛く、悪化するとギブアップしてしまいかねない代物だ。ニベアはそれらを緩和して数日後には無かったことにしてくれた。
なお、事前に1日の想定距離(標高にもよるけど30〜60km)を何度か歩いていると、自分自身の故障の傾向がわかることがある。私の場合は、左足の指のマメと、左膝の痛み、股ずれ現象が出やすいとわかった。故障の傾向や、故障後の経過を経験していると、ニベアなどの応急品を用意したり、故障時のシャープな撤退or継続の判断ができると思う。
トレッキングポール2本
信越トレイルのセクション3〜6では倒木のような生え方をしている木が数えきれないほどあって、跨いだりくぐり抜けるときに、トレッキングポールが2本あったほうが断然進みやすい。試しに1本で進んでみたが、全然しんどさが違う。あと、泥が多い場所での安定感も違うので2本持っていて損はないように感じた。
基本的に1本だけ持つタイプだったが、ワンポールテントで寝泊まりするため、念のため2本持っていって思わぬ副産物があった。
ポータブルスピーカー
だったらそもそも山を歩くなという話だが、山を歩いている大半はひまで、環境音も状況によって退屈だと感じているので、AnkerのSoundcoremini3(実測225g、防水、15時間運用可能)をショルダーのボトルホルダーに入れて、結構な頻度で音楽を聞いていた。すれ違った各トレイルのハイカーは7日間で2人だけ(人気の苗場山の登山者は含まず)という人の少ない環境だったから好き勝手にできた。
ある日は大雨にやられたのちすぐに曇ったが、その合間のわずか5分だけ、雲が消え、青空になり、霧もはれ、木の葉の間をとおり抜けた太陽光が、突然何百本の筋になって森にそそがれたときのこと。スピーカーから鳴ったBobbyPaunetto/TAZは太陽を反射する雨露でキラキラとする森の景色とあいまって神がかっており、誰もいない野山で軽快なラテンサウンドに足踏みをし小躍りをした。それなりの重量だが、景色や気分と同調したときの気持ちよさったらない。あと、熊鈴のブーストになる。周囲の音は聞こえづらくなるが。
なお、Ankerのものより1/2ほどコンパクトなEWAのポータブルスピーカーも登山用兼日常用として持っているけど実測178g,専用ケースは39gとなり重量的に大きな差がなく、持ち時間(5時間)と音圧で劣る。背負うザックと行程で使い分けている。EWAは10リットルなどの小さいカバンでいくデイハイクのときよく持ち出す。
スピーカーは贅沢品だが、個人的な必携品だ。
インナーファクトの5本指靴下(ラミーソックス)
同等クラスのメーカー品を試したことないので、大差ないかもしれないが、インナーファクトの靴下がすごくよかった。もともとマメが出来ない良い靴下と思っていたが、今回の山歩きで品質の高さに確信を持った。
2日目の2、3時間連続した大雨のとき、靴の中がじゃぶじゃぶする中々の浸水を長時間続いても、肉刺や靴ずれのトラブルを防ぎ何事もなく済んだ。
別メーカーの五本指靴下を予備で1つ持っていたが、この時の大雨にあった2日目の成果が良すぎたため、履き替えず生乾きのまま3日目も着用。トレランシューズなら歩いていると徐々に乾いていくし、足まわりのトラブルが起きないので、汚い話、結局ノートラブルで最終の7日目まで同じ靴下を履き通した。(最終日はそれなりに臭いましたが)(帰りは未使用だった予備の靴下を履いたので特に臭わなかったはずです)
悪天候で何度かリタイアを考えたが、幸い足にトラブルが起きなかったので持ちこたえた面がある。この靴下は影の立役者だと思っている。なお、別メーカーの五本指靴下だと、一日の歩行距離が50km近くになると、親指外側に靴ずれのトラブルが起きる。五本指靴下は生地の枚数が多く足先の横幅が広がるからだろう。だけど、インナーファクトだったら自分には何も起きない。
ウールの下着・ベースレイヤー
上半身は山と道DFメッシュメリノ、スリーブレス。下半身はモンベルのメリノウール下着。
洗濯せずに帰宅する決断ができたのは、これらのお陰で、匂わずすんだからだ。上半身は無臭だと認識していた。下半身はうっすら臭いが漂ったが、その上でロングパンツを履くので問題ないと認識していた。
メリノ製だとなんでもニオイ対策になっていいはずだ。
プラグが折りたたみできる充電器
連泊しているとパッキングも雑になるので、プラグが出っ放しの充電器だとザック内部の圧で、スタッフサックや衣類など突き破る恐れがでていたと思う。折りたたみ式充電器を持ち歩いていて安心感があった。
無印良品のパウチ食品
カロリーは少ないけど、この無印良品のねり梅と、炒めにんにくの合わせ味噌というやつが、行動食に良くて折に触れてちびちび舐めていた。食事の味変や、野菜直売所でのドレッシングとしてもハマった。
空き袋は、いまは燃料用アルコールの容器にしていて一石二鳥(ただし、個人的にやっているだけで安全の保証はできません、にんにく味噌のパウチは洗浄してもにおいがきついので捨てました)。
BCAA粉末
不確かだが、おそらく効果があったの挙げる。
行動中ここぞというときに飲むといいと聞いて日数分用意したが、結局使い所がなくて就寝前に服用していた。
あまとみ〜信越の公称距離は196kmで、手持ちのGPSアプリだとルートロス加算とアプリのエラー?で250km超歩いたことになっており、だいたい1日平均28km〜36km歩いている。
アップダウンはそこまで大きくないので、激しい運動とは言えないと思うけど、ハイキングしている一週間、特に激しい筋肉痛があった覚えはないので、夜飲んだBCAA粉末が効いている可能性が否定できない。
邪魔だった道具
持っていく必要がなかったと反省した道具を挙げる
長柄の日傘
200km強とはいえロングトレイルといえば、ザックに傘が差し込まれている画が浮かぶ。そんなイメージから、長柄のトレッキング用の日傘を携行した。あまとみ信越ともに、ロード歩きでは日傘としても雨傘としても大いに役立った。人それぞれなので、必須とまでは言わないが、傘自体はあったほうが確実にいい。
だが、信越トレイルセクション3〜6間は倒木のような木が多すぎて、雨が降っていてもまず傘をさす気になれないので、傘は使わない、使えない。それに長柄の傘となると、サイドボケットに収納してもザックの定形からはみ出るため、木をくぐるときに非常に邪魔で何度もひっかかった。邪魔だけならまだしも危険を感じるときもあった。
あまとみトレイルだけなら、どんな傘でも問題ない。でも信越トレイルを行くなら晴雨対応の折りたたみ傘がベターだと個人的には思う。
ガイドブック
ガイドブックの必要なページをスマホで撮っておけばいいだけなのに、それが面倒くさくて持ち歩いたが、無駄な荷物が増えてしまった印象だ。また雨に濡れてしまい、ページがくっついてしまい、それを乾かすのが面倒で、道中捨てようかと思ったほどだ。ガイドブックの地図上に書き込みしていた食事予定地の近くで一度見たきりで、GPSアプリ中心だったのもあり、それからは一度も見ていなかった。
ガイドブック自体は両方とも地図があり計画立案に非常に役立つし、トレイル利用料も兼ねて課金するのがおすすめだ。
電池がへたったスマホ
私のiPhoneはバッテリーが結構へたっている。省電力モード、機内モードをONにしてGPSアプリを使っているだけで1時間に10%近く消費するようになっている。日によっては12時間以上行動するので、行動中に充電する必要に迫られていた。さらにBluetoothを経由して音楽再生するともっと消費する。
バッテリー消費が早いことは前からわかっていて、モバイルバッテリーを5000+10000=15000Ah分(電力ロス入れて3回満充電分)もっていたので問題にはならなかったけど、毎日電池の減りが早いことと向き合うのはストレスだった。
テムレス
予想以上に気温が高かったので、保温着は一度も使わなかったがお守りとしては携行するべきだったと割り切れる。だが、軽いグローブやバフ類はまだしも、テムレス(裏地なし)までは過剰過ぎた。
しっくり来なかった道具
道具そのものは役立っているが、より良い道具があると感じたもの
Asics Trabuco MAX2
自分の足の形状や着地したとき感覚、割と信用できそうなグリップ力、ボロくなりにい頑丈さ、価格と性能のバランスの良さ、徐々に熟れてきたデザイン、どの角度から見ても、アシックスのトレランシューズ以外履く気にはなれない。なので、結局履き続けると思うのだけど、雨に振られ続けていると水はけの悪さが気になった。
一定量まで水が減ると、靴周囲が防水に近しい素材に覆われていて容れ物状になって水がはけないと言えばいいのか、水が溜まる印象がする。靴を洗っていても、水が溜まるように感じる。足の振り子運動で水分が出ていくのと、相性がいい靴下のお陰でトラブルにならなかったが、不満点といえば不満点(一方この水が溜まりやすい仕様のため、靴の周囲に触れた沢水や泥が簡単に靴に入り込んでこないという利点もある)。
でも、まあ、自分の調べた限り、足型との相性、価格、ソールやアッパーの耐久性、ギリ許せるデザイン性など、他に欲しい靴がないので、今後も履き続けるだろう。
山と道 DF Mesh Merino Sleeveless
ベースレイヤーとして着用していたDFメッシュメリノスリーブレスとウエストポーチのベルトが7日のあいだ直接触れ続けていた。結果、目に見えてわかるダメージができた(毛玉取り器を慎重に当てると外観は回復するかもというレベルのダメージ?)。ザックで圧迫される背面部のベルトと重なっていた部分のダメージが目立つ。
(このベースレイヤーに直接ウエストポーチを巻いて、行動中はシャツなりシェルなりを着て、ザックを背負っていました)
表面のウール層がダメージを受けているので水分拡散力と防臭性が多少失われていると見られつつも、まだ使用可能だ。いやしかし、ベルトが擦れただけなのに、かなりモロい。
他の化学繊維とメリノウールの混紡生地は試したことがないので、このメッシュメリノ素材の快適性や速乾性を適切に評価できない。
現時点では、使用感は決して悪くなく、生地が汗で張り付くことも大汗をかかないうちはまずなかったし、温暖な環境なりに汗冷え感は少なかったと言えて最低要求限度を超えて機能的ではあると言えそうだ。だけど人には安易におすすめできない品物だ。耐久性が低いことを理解していたが、目の当たりにすると、それなりの値段のものが7日の着用で目に見えるダメージがあるのは欠点に感じる。
でも、まあ、もったいなし、機能上の違和感は感じないので、ボロボロになるまで、こちらも着続けるだろう。
食事関係で不満なもの
不満なものが結構多かった
・無印良品の不揃いバウム、レトルト食品
おいしいし、カロリーが高いものが多くて助かるけど、すこし重い。
・乾燥マッシュポテト
スープの元などと一緒にしてお湯で戻して何度か食べたが、食べたあと、すくいきれないデンプンが硬化して食事用カップの清掃が面倒くさい。お湯の量の調整や、食後の水分使用など改善の余地はある。
・早ゆでマカロニ
マカロニが好きで、早ゆで系パスタはマカロニ一択だけど、空洞を伴う食べ物なので、数日分運ぶにはかさばる。素直に細長いパスタにするべきなのかもしれない
・キューピータルタルソース
2泊以上するときは、あのくびれた容器に入っているものを持ち歩くが、今回3〜4日目から、環境の温度が高かったのもあり、脂分が容器内で分離していて気分が萎えた。
・プラ容器入りはちみつ
登山に持っていくと1/2の確率で漏れてベトベトになる。割高でも小分け袋入りのものにするべきなのかも。
食事計画、食料補給、使用燃料量
こちらは各人が好き勝手にすればいい領域の話で有用性はだいぶ落ちるのだけど、叩き台にはなるので余談として食事計画のことを展開する。
食事計画
とにかく補給がしやすいトレイルという印象だったので、あらかじめ用意した食料を持ち歩く計画性のある長旅感と、臨機応変な食料補給をバランスよく楽しむつもりで以下の食事計画を立てていた。
$$
\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|c|c|} \hline
日付 & DAY & 宿泊地 & 補給可否 & 朝食 &昼食 & 夕食& 予備食\\ \hline
9/27 水& 1 & 戸隠 & ○(※1)& 現地調達 & 飲食店 (※A)& 持参食&-\\ \hline
9/28 木& 2 & chant!さん&△(※2)&現地調達 & 飲食店(※B) & 飲食店(※C)&-\\&&&&&or 持参食&or 持参食\\ \hline
9/29 金&3&赤池&○(※3)&現地調達&現地調達&持参食&状況次第で補給\\ \hline
9/30 土&4&とん平&✕(※4)&現地調達&持参食&持参食&- \\ \hline
10/1 日&5&野々海&✕&持参食&持参食&持参食&- \\ \hline
10/2 月&6&かたくり&○(※5)&持参食&飲食店(※D)&現地調達&状況次第で補給\\&&&&&or 現地調達&\\ \hline
10/3 火&7&越後湯沢駅& △(※6)&現地調達&山小屋&飲食店(※E)&-\\&&周辺の民宿&&&or 持参食&or 持参食\\ \hline
\end{array}
$$
表の用語は以下。
◆補給可否 = 確実に補給する日(コンビニを通過する日)は○、補給予定はないが商店前を通過する日は△、補給できる商店がおそらくない場合は✕としている
◆予備食 = 食事量が足りない場合と非常時の食料(元々棒ラーメン2食分を持参したが、もし途中で消費したら現地調達をする)
◆現地調達 = 現地のコンビニなどで仕入れたもの、仕入れ直後は好きなものをたらふく食べ、行動食になる菓子類と、惣菜パンなど翌朝くらいまでなら間違いなく日持ちしそうなものを補給する想定していた
◆持参食 = 出発時から持ち運んでいる食料、特に現地で見つからないかもしれないもの、アルファ化米、早ゆでパスタ、フリーズドライ、レトルト等、大半の昼食は行動食だけで済ませた
表から見て、持参食を食べるのは、下山後を抜いて最大で11食となる。なので、出発前は11食分と行動食をかばんに詰めていて、実際は8食分を消費した。
食料補給地
上の食料計画表の米印の説明を兼ねて、自分が計画したり利用した調達地を説明する。
DAY1
【※1】長野駅周辺のコンビニ・スーパー・アウトドアショップ
私の場合は朝5時半ころに長野駅前に到着する深夜バスを降りてスタートするので、長野駅周辺のコンビニでパン類を調達するつもりだった。
現地で初めて知ったが、ルート上に24時間営業のスーパー(確かイオン)が1店舗あり、そちらはトイレも綺麗で品揃えが豊富(でもさすがに尾西などは売ってないと思う)。昼頃になると駅近くにトレイルに詳しいアウトドアショップが営業するそうなので色々揃いそうだが、時間的に自分とは無関係なので調べていない。
【※A】蕎麦店・野菜直売所
一の鳥居をすぎたら大久保の茶屋という店などがあり、そちらで本場の蕎麦類を中心にいただける。このお店からしばらく歩くと昼過ぎに閉店する野菜直売所がありミニトマトなどを得た。調査不足で直売所の存在を知らなかったため嬉しい誤算だった。
また、このあたりから戸隠神社奥社参道に至るまでに数件蕎麦系の店がある。適当に行ってもどこかのお店は必ず営業していると思うが、私は一応調べていた。自分が調べた蕎麦店は木曜日定休だった。田舎の蕎麦は、蕎麦はうまいが出汁はマズいという昔ながらの定説は、少なくとも現在におけるデマだと感じながら、私の経験の範囲内でレベルの高い蕎麦を美味しくいただいた。
DAY2
【※2】個人商店
苗名滝をすぎた杉野沢地区(MAP8)に個人商店が数件ある。△にしたのは、自分の予定だと17時以降に通過する場所だったので、店舗名の調査をしたうえ電凸して営業時間を細かく調べることに面倒くささと気後れがあって、計画から除外しており、アテにしていなかったため。
17時すぎの通過時に2、3軒、商店が営業しているように見えたが補給したいものはないのでスルーした。外観からは数店舗菓子類やカップ麺は販売していそうに見えた。
【※B】笹ヶ峰周辺の休憩所・レストラン
笹ヶ峰乙見湖休憩舎あたりにきのこ汁を提供してくれる定休日不明の仮設テントがある。その先の笹ヶ峰牧場の奥地にグリーンハウスというレストランがある。グーグルマップ上の情報では営業時間中にこのレストランを通過したが、準備中の看板が出ていた。こちらで食べる予定を変更して持参食を食べた。本当に営業していないと困る計画を立てる場合は事前に調べるべきだ。
【※C】いもり池周辺の飲食店
火・水定休の栄華という有名らしき中華料理店を筆頭にいくつかの飲食店が点在している。
DAY3
【※3】野尻湖周辺のコンビニ・レストラン
午前中に野尻湖の入り口、あまとみトレイル正規ルートから少しそれたところのコンビニに立ち寄る計画を立てていた。このコンビニにはイートインスペースはなく、野外の駐車場でカップラーメン等を食べた。ちなみに、私が見てきた限り、ここから先ずっと、信越トレイルの赤池テントサイトまで公共トイレがない。斑尾山登山口の手前に寺のような建物があり、敷地内に仮設トイレらしきものを見たが、一般に開放されているかは調べていない。敷地に入ると不法侵入になるおそれがある。
野尻湖はリゾート地なので、あまとみトレイル非公式のキャンプ場や飲食店があるが、午前中に通過する予定で利用するつもりがなく調べていないので詳細はわからない。
DAY4
【※4】キャンプ場
宿泊地の、戸狩温泉星降るキャンプ場(とん平テントサイト)に管理者がいる場合(確か16時に居なくなるはず)は酒類とアイスクリームを直接販売してくれた記憶だ。人がいなくても自販機で酒や飲料を購入できる。…はずだが、今となっては記憶が不確かだ。
DAY6
【※5】森宮野原駅周辺のコンビニ
昼頃に通過する予定の森宮野原駅前の「がんばろう」というスーパーは休業中(23/10月現在)。周辺にデイリーヤマザキと、ファミリーマート、道の駅がある。ファミリーマートはイートインスペースがある。
【※D】道の駅
道の駅はレストランが併設されており、地域性から期待される蕎麦のほか、とんかつなど揚げ物も食べられる。
DAY7
【※6】苗場山の山小屋
コース最終日で、登頂後の下山を控えており、利用するつもりがなかったので△。カップ麺や飲料を提供してくれる。
【※E】越後湯沢駅周辺の飲食店
下山後は適当に考えており事前に何も調べなかったが、コンビニと多数の居酒屋がある。
燃料
OD缶用ガスバーナー(BRS3000T)を利用して110缶で余裕があった。
気温はだいたい10度以上。水量は一回あたり160〜300ml、2〜3分かけて11回沸騰させて、さらに弱火で3分ほど連続沸騰させたのはうち5回(レトルト湯煎、ラーメン・パスタ茹で)。そちらでガスの総使用量は合計75gだった。あと6回以上は通常量の水を沸騰させられたはずだ。
アルコールストーブは道中に燃料補給できるドラッグストアがなさそうなことから選択肢から外した。長野駅周辺以外でドラッグストアは見当たらなかったので、ガスバーナーにしてよかった。
なお、コンビニでCB缶を買えるので、口金変換アダプターを保険で持ち歩いた。ガスが35gも余ったくらいなので、予想通り不要だったけど、今後も国内の街場を繋いで長距離歩くときは、持ち運ぶかの検討はするだろう。
印象に残る道
さらに有用性の乏しい情報だが、初心者レベルで印象深かったり、しんどいと思った箇所は知っておくと怪我の防止になるかもしれないし、ならないかもしれないし、どうでもいいかもしれない。
繰り返すが、あまとみトレイルでのノースバウンド、信越トレイルでのイーストバウンド。地図で言う西から東へ歩くコースでの感想だ。
その前に道のまとめ
冗長な説明が続くので、道について有用性が高そうな情報だけ、先に簡潔にまとめる
・東から西へ歩くコースで、最後に苗場山にしたほうが景色や秘境的なピークが最後に来るから、旅としてはおすすめ。(帰りに楽なのは長野駅ゴールだけど)
・苗場山山頂から下山して越後湯沢駅にいくには相当時間がかかる。私の足で山頂から駅まで7〜8時間(約1日)は見る。祓川登山口から越後湯沢駅近くまでの道はロードなだけで、山の中と熊リスクが変わらない印象だ。私だったら明るいうちに駅まで歩いてしまいたい。
・逆に苗場山をスタート地点にしても、アプローチに半日以上はかかると見た方がいい(それぞれバスやタクシーを使えば話は別だけど)
しんどかった道
では、つらつら羅列する
・西野発電所前のトロッコ出発点分岐の下り坂(MAP6)
滑り止めの樹脂製の踏み板が埋め込まれているが、結構な斜度の坂を下り、雨だったのもあってしんどかった。
・苗名の滝(MAP7)への下り道
足がつかれていて、豪雨のあとで滑りやすい膝より高い段差の岩道を降りていくのでしんどかった。多分、雨がなくても、それなりにしんどいと思う。
・杉野沢から妙高高原ビジターセンターへの道(MAP8)
雨天夜間の歩行で、杉野沢という集落に出て、なんとなく安心した後なのに、また人里離れた森の遊歩道を歩くが多々あり、萎えた。思い込みでしんどく感じた道。
・信越トレイルセクション3〜6全体
同じような風景と、小刻みなアップダウンが淡々と続くので、私は途中で単調に感じて飽きてきた。ほぼガスと雨だったので、眺望の良いところでも何も見えなかったので、単調さを後押ししたかもしれない。
自然の景色で腹いっぱいになれたということなのだから、贅沢だ。トレイルは常に美しかった。
・斑尾山から万坂峠をつなぐタングラムスキーサーカスの下り道(セクション1)
滑りやすい箇所もそれなりにあり、斜度もあり、しんどい下りだった
・仏ヶ峰登山口からのゲレンデ登坂(セクション4)
斜度がすごいので、しんどい上りだった
・牧の純水へのロード歩き(セクション5)
水が足りなくなった人だけが歩くコース外の道になる。想像以上に長くてしんどいというか面倒だった。片道15分ほど歩いて途中で諦め、適当な湧き水を汲んだ。
・苗場山山頂から越後湯沢駅まで(セクション10以降)
14時過ぎに下山開始し、祓川登山口には17時についた。祓川登山口からは余裕のロード歩き4時間だと思っていたが、路面はアスファルトだが歩いた印象としては、山の中と同等かそれ以上で、熊に出逢うんじゃないかと、信越トレイル各所を歩いているときよりも突出して恐怖感が強かった(たまたま登山客のタクシーに同乗できて助かった)。あの道を日没後に歩ける人の胆力が羨ましい。
次同じコースをいくときは、下山用にもう一日日程を追加すると思う。
いい道
こちらはこれといった注意喚起がかけらも無いので、本当に無意味な情報だと思うが羅列する。
・戸隠奥社参道から大ダルミあたりまで(MAP4〜5)
区間は長いが人里から山道へのゆるやかに変化する淡いグラデーションが印象的だった
・ドイツトウヒの森からトロッコ出発点分岐まで(MAP6)
かつてヨーロッパの針葉樹が植樹された地域らしく、ここだけ植生が織りなす景観が異質で美しかった。すぐ終わるので、余計に印象に残っている。
・荒瀬原(MAP10)
日本酒趣味で追いかけている酒の酒米の原産地なので、そこを通過する感慨があった。
・袴岳周辺(セクション1)
他と整備の質(質というより方向性)が美的に違うような気がする。
・中子周辺の農道(セクション8)
多くの人が思う絵に描いたような農村だと感じたため。
・苗場山(昇り)
素晴らしい登山道だった。3合目、6合目、8合目で急激に雰囲気が切り替わり、わくわくして飽きない。
さいごに
もしも誰かのお役に立てたようならば幸いなんですが、記憶が曖昧なまま書いているので、必要なところは各自調べて下さい。楽しいハイキングコースでした。