ねぎカレーに翻弄される
夏に楽しく帝国ホテルに住んでから、しばらく経った。
のほほんと過ごしてた訳だけど、こんなあたしにも、何やらおめでたい運びが巡ってきまして。
いい人を見つけることができたので、!!、することにしました。
(自分のキャラに全く合わないので、ビビッてしまいここで書くのは控えますが、フツウに想像通りの言葉です)
なんだかありがとうございます。
で、そんなことをなんでこんなところで報告してるかというと本題はそこじゃなくて、なんと両家の顔合わせを帝国ホテルでやろうか、ということになったからです。
結婚なんてしたことがないのでよく分からないのだけど、本来だとお相手のご両親が、こちらの家に、ご挨拶にきてくれるもんなの、か?
いまはそういうのも少ないみたいだけど、きっと本来はそうなんだろう。
あたしのお相手はなんと京都出身の人だったので、そういうわけで京都にいらっしゃるご両親が、顔合わせのために関東まで足を運んでくださるということになった。
京都のご両親は、数十年前に新婚旅行で帝国ホテルに泊まった素晴らしき思い出があり、阪急交通社で足(飛行機or新幹線)と帝国ホテル宿泊(2泊)がパックになったお得なプランがあるので、それを使いたいとのこと。
ここにきて再びの帝国ホテル!
まあそういうことなら、なるべく移動が少なくて済むように、できることなら両家顔合わせを帝国ホテルでできれば、各所喜ばしいことになりますねえ。そうですか、どうしたんだろう、あたし前はこんなに帝国ホテルと縁がある人じゃなかったんだけど…。
まあいい、そういうわけで、さっそくランチがてら、下見に行くことにしました。
ぜんっぜん知らなかったんだけど、今回調べてみたら帝国ホテルには「ご結納・お顔合わせプラン」なるものがあって、会場は 宴会場(個室)または茶室「東光庵」 とのこと。
ああ~、茶室のある宴会場のフロアね、行ったよ行ったよ。
で、値段が…「4名様 190,000円 (1名様追加 28,000円)」
…!!!
ええっ、ほんとにこんなすんの? 無理だ…。なに、相場が分かってないけど、これみんなやるの?
お互いの親2人が存命していると、通常6人だよ? …246,000円!?
残念ながらセレブ婚でも何でもないので、他を当たることにする。しかもよくないのが、個室ってとこね。
まだ親しくもない6人で個室って、相当ハードルが高い。もっとカジュアルな、明るいイメージでさらっと終わらせたい。
その他もろもろの事情を総合した結果、1Fのパークサイドダイナーはどうか、ということになった。
パークサイドダイナーは、期間限定のねぎカレーを食べたところであり、朝のフレンチトーストを食べたところでもある。
もっと格調高いお店もたくさんあるんだけど、午後3時から始めたい、という別の事情があって、お高いお店は3時にはたいていやってないのだ。ほとんどのお店は2時とか2時半には一度閉めてディナーの準備に入ってしまう。
けど、パークサイドダイナーは、よく言うとものすごく上品なファミレス、という感じもあって、午後の時間もずっと開いてるし、大きく取られた窓から陽も入る。
そういうわけでそのお店にしたんだけど、ネットではその時間帯で予約を受け付けてないみたいだ。
仕方ない、電話してみるか、、、。
すみません、パークサイドダイナーって、お昼の時間の予約ってできるんですか? 3時とか。
「申し訳ありません。その時間はご予約をお取りしておりません」
ですよねえ、ネットの通りですよねえ。
諦めて電話を切る。ってことは、そこでやるには、30分くらい前に並んで、席を取っておくしかないってことだ。
窓際の席が取れたらラッキーで、取れない可能性も充分にあるなあ。
実はほかのお店、東京駅近くのステキレストランとかもあたってみたんだけど、やっぱり 顔合わせに耐えられるレベルのお店で3時にやってるお店ってないんだよなあ。
で、話が少し戻るが、お相手を連れて、この前の週末にランチがてら下見に行ってきた。現地に行けばもうちょっと情報があるだろう。
お相手はお店に入ったことはないので、どちらにしろ下見は必要だ。
週末、午後1時半、パークサイドダイナーはやっぱり人気で、20人くらいが並んでいる。
少しは慣れた手つきで、整理券を出す機械を操作して呼び出し番号の書かれた小さな紙を印刷する。
少なくとも30分はかかりそうだね…。
地下のアーケード街で開催中だった「スイーツアート展」なんかを楽しく流し見てお店に戻るけど、あと数組はいるみたいだ。
でもまあ、ここまで来たわけだし、並んでる時間にお店の人に訊いてみようということになった。
お店の前で並んでるお客さんの呼び出しとか、食べ終わった方々のお支払いをやってる若いホテルマンさんを捕まえて、
実はここで顔合わせを考えてるんだけど、予約はできないんですよね?と聞いてみた。
「そうですね、ご予約はお取りしておりません。」
結果は同じ。やっぱり無理らしい。
そうかー、ってことは、顔合わせで使いたい場合は、30分とか1時間とか前に席を取る感じですね?
「そうですね、ご予約は宿泊者の方しかお受けしていないので…」
え、宿泊者は予約ができるんですか!?
なんでそれを言わないのか? 電話した時にも「宿泊者なら予約できる」って言ってくれたらよかったのに!!
もう一度聞き直したけど、宿泊者なら本当に予約はできるらしい。
それは、旅行会社のパックで宿泊しててもいいんですか?
(うーん、あんまりリアルな話で若干恥ずかしくて聞きたくないけど重要なところだ。)
「それは大丈夫です」
ええっ、いいんじゃ-ん! 宿泊者いるよ! 京都からいらっしゃるお二人が!!!
素晴らしい…ありがとう、ご両親。
結果、無事に予約が取れました。
しかも、顔合わせをする旨をお伝えして、確約はできないけど、そういうことであればなるべくご希望の窓際を押えてみるようにする、とおっしゃっていただいた。
当然、予約の名前はお父さまのお名前を使わせて頂いた。
ありがとう帝国ホテル。そしてご両親。
ちょうど整理券の順番も回ってきたので、席に着いた。
数か月ぶりのパークサイドダイナーはやっぱり居心地が良くて、このお店の雰囲気は好きだ。
ねぎカレーはもうないけど、前に一度迷ったもう一つのメニューが、、、え?
ねぎカレーが、ある…?
メニューにねぎカレーがある。
「渋沢カリー ~初代会長 渋沢栄一にオマージュを込めて~」(2,900円)
昨年8月までの期間限定だったはずなのに。
しかも「深谷ねぎカレー」だったのに、名前が微妙に変わってる。
とりあえず自分の注文を決めて、店員さんに聞いてみた。
だってこれは聞かないわけにいかない。
ねぎカレーって、8月までの限定じゃなかったですか?
「はい、ご好評でしたので、レギュラーのメニューになったんです」
そ う な の ?
それ、当然だけどお知らせなかったよ…?
いや、素晴らしいことですよ、レギュラーメニュー。
一時は、こんなに美味しいのに知られてないんじゃないかって無駄に心配してたくらいだったからね。
しかしまずい、これは、ブログに書かなくては。
noteで帝国ホテル暮らしのブログをお知らせした友人たちから、「とにかくあのカレーがおいしそうだった」と何人かに言われたのだ。
そのたびに、いやああれは限定だったからさー、と説明を繰り返していた。
友人たちには直接知らせればいいけど、期間限定だといいながらなぜか次を期待してあたしにくっついていてくださってるフォロワーの方々にとにかく訂正をせねばならない。
ねえー! みなさーん、ねぎカレーがレギュラーメニューになってますー!
もし食べてみたかった人は、食べれるそうなのでぜひー!!
よかった、、、どうしてもこれだけはお伝えしたかった、、、。
こりゃブログって言うより手紙みたいになってるけど。
ということで、落ち着いて自分の注文をする。
3回目のねぎカレーにしようか、ちょっとだけ悩んだけど。
でも今日は、やっぱり前にカレーと悩んでやめてしまったやつにしよう。
で、ちょっと少ないので、お相手と小さめのパンケーキをシェアすることにした。
しばらくして注文の品が運ばれてくる。
ここで写真が撮りたかったんだけど。目の前にお相手が座っていると、いい感じの写真が撮れないことに気づいた。
そしてわたしはこの人に、ブログをやってますと言っていない。
いや、正確には、ふわーっっと言ったことがあるけど、ふわーっっとすぎてあんまり意識には残ってないようだから、そのままにしてあるのだ。
仕方ない、料理の写真だけにするか、って、普段は料理の写真もあんまり撮る方じゃないので、今日ばっかり撮ってるの不自然じゃないかって微妙に不安になりますが。
まあ撮る。ここは使命感ということで。
・たっぶりケールとヘーゼルナッツのサラダ 小松菜のチキンナンを添えて (2,000円)
・1ドル銀貨パンケーキ (1,400円)
わあ、ケールってのがなんか新しいよね。青汁で飲むくらいしか知識がなかった。
酢っていうかビネガーっていうほうが似合うような、さわやかな酸味があって美味しい。
ケールのザクザク感がすごく効いてる。野菜の苦みとかが嫌いじゃない人ならすごくいいと思う。
あたしはこれ好きだわー。普通のサラダは美味しい訳だけど、これと比べると、悪く言えば普通のは水っぽく感じるというか、このケールのサラダが、青い葉の味が濃くて、味に食べ応えがある。
しかも、これキウイがまざってんのね。
ほら、あたしキウイブラザーズにハマってから、前よりももっとキウイが好きだからさあ。
これもテンションが上がる。ビネガーと酸味の相性がいい。
お皿の右にある、小松菜のチキンナンも、あ、これ2枚になってるのか。ぱっと見1枚かと思ってた。
薄焼きで表面が少し焼き固めてあるのが、食感を楽しくしてくれる。小松菜の感じは、まあ言われないと分からないかもしれないなあ。でも美味しいので全然あり。
1ドル銀貨パンケーキは、雑に言うと、予想そのまんまの味がする。
小さいからいくらでも食べれちゃう気がするけど、銀貨にしては少し大きい気もする。モデルにしたのはどこの銀貨なんだろう。
ホテル暮らししてた時もちょっと気になってたパンケーキだったので、この機会に食べられて嬉しかった。
でも、小さくて薄いので、厚みがあってこそのふわふわ感がどうしても出てこないのね。食べてみたくて嬉しかったけど、実際食べてみたら、食べた感じがぺらっとしてるから、やっぱり厚みのある普通のパンケーキが食べたいな、ってことに あたしはなりました。
結果、大満足で、下見、という名のランチを終える。
この後は、ということで、せっかくここまで来たし、指輪の下見もしようか、と言ってくれたっていうかそういう流れに誘導してノってくれたので行ってきます。