ぼるレポ! #1 (9/27~10/3)
前置きの方は1つ前の記事で済ませたので、早速始めます。
入賞デッキ一覧
☆優勝デッキ
・赤単我我我 2
・赤白閃 2
・ジョー星ゼロルピア
・5C
・ヒャクメベン
☆ベスト4以上
入賞数だけ見れば【赤白閃】が抜けているものの、後述する通りこのデッキは週後半に大きく勢力を落としている。
従って現環境は【ジョー星ルピア】、【赤単我我我】、【5C】の三つ巴環境に他のデッキが続くという構図が展開されているとみて差し支えないだろう。
注目デッキ
本項は「その週に入賞数が大きく変動したデッキ」や「注目の新デッキ」を深掘りしていくが、初回ということで今回は環境ラインのデッキを一通りおさらいしていく。
☆ジョー星ゼロルピア (入賞数5、優勝1回)
母数の割にイマイチ勝率は伸び悩んだが、それでも赤白閃に次ぐ入賞数2位を記録した現環境最強のソリティア。
ジョー星ゼロルピアと銘打ってはいるが、その実態は【アナカラーゲンムエンペラー】と言ったところ。
《デドダム》、《ウォダラ垓》、《ヘームル・エンジオン》、《ジルコン》といったアナカラー基盤の誇る優秀な潤滑油で盤面を展開。
相手の行動はブロッカーの《ジルコン》や《エンジオン》から出てくるGRに加え、《ジョー星》や《セガーレ》といったメタカードで妨害。
頃合いをみて《ジョー星》と《ゼロルピア》を投下して一気に回しきる、或いはムゲンクライム4で《ゲンムエンペラー》を降臨させて制圧を目指す。
実際、ムゲンクライム4の準備は想像より遥かに早く、最早もう1つのメインプランと言っても過言ではない。ジョー星ゼロルピアのパッケージにばかり気を取られたが最期、《ジョー星》を展開すらされずにいつの間にか負けているのがオチ。
対戦する側は安易な《ジョー星ゼロルピア》を許さない対抗札、《ゲンムエンペラー》の降臨を妨害するための盤面除去札、そして自分の動きを通すためのカードをそれぞれ抱えるというシビアなハンドキープを要求され、そこに《エンジオン》のGRによる細かいハンデスが突き刺さって脱落というケースが少なくない。
リソース勝負に長けており、1度《デドダム》が回りだすととにかく粘り強い。現状はリソース勝負に付き合わない赤単等で押し込むのが有力な対策とされている。
ただし、性質上デドダムへの依存度が非常に高くなってしまっているのは難点。《とこしえ》を出されて《デドダム》をプレイ出来なければリソースが非常に細くなってしまうこともしばしば。
☆赤白閃 (入賞数6 優勝2回)
週前半では一気に勝ち星を稼ぎ、入賞数は堂々のトップ。9/27大会ではベスト4中3人が赤白閃を使用という驚異的な記録を打ち立てた。
が、《セガーレ》入りの【ジョー星ゼロルピア】の台頭と共に一気に向かい風が強くなり、10/1の惨敗を機に10/2以降は使用者すら消滅した。
筆者個人の感想としても、今アグロを握るのであれば【赤単我我我】なのかな、といった印象が強い。
☆赤単我我我 (入賞数4 優勝2回)
【赤白閃】と入れ替わるように入賞数を伸ばしたアグロデッキ代表。10/1~10/3の3日間のみで入賞数4を記録している。
元より「間に合いさえすれば」《ジョー星》が重めなデッキであり、《セガーレ》による速度低下が響くのではないかと危惧されたがなんだかんだ小型ごり押しで潰せてしまっているのが現状。
【ジョー星ゼロルピア】がサーチを削り(≒速度をやや落として)安定感を重視しているという傾向に小型ビートで4ターン目頃を目安に逃げ切るという戦略が上手くハマっており、《セガーレ》をあまり機能させずに戦えている。
流行ってしまえば受けの固いデッキに潰されるのがアグロデッキの常だが、そういうデッキは【ジョー星ゼロルピア】に食い潰されるという中々美味しい立ち位置。
「【ジョー星ゼロルピア】に攻略されてしまう」という最悪の事態にさえ陥らなければ、今後も環境での活躍が期待できるだろう。
☆5Cコントロール(入賞数3、優勝1回)
☆ヒャクメベン(入賞数2、優勝1回)
1度だけ【ドラサイ5C】の入賞がみられたが、以降は【ヒャクメベン】型が主流となっているためまとめて紹介する。
5Cも4Cも
・《デドダム》や《ブロンズ-1》、《アジサイ-2》といったカードでマナを伸ばす
・《ヒャクメ-4》や《ヘブンズ・ゲート》を起点に《グレイトフル・ベン》を場に出す
・《Vol-Val-8》や《シャコガイル》へと繋げてゲームを終わらせる
・《ディスタス・ゲート》や《S・S・S》、《ヘブンズ・ゲート》といった《アルモモ》に引っ掛からない受け札、《ジェ霊ニー》や《とこしえ》、《リツイーギョ》による妨害
といった大筋は変わらず、《火噴くナウ》や《S・S・S》等の火文明のカードや、《フェアリー・ミラクル》を採用するか否かといった差に留まっている。
従来の【ドラサイ5C】と比べると、ハンド消費の激しいムーブを無くしたことで細かく妨害を挟めるようになったのが強み。
特に《とこしえ》とハンデスによる合わせ技でアンフェアを押さえ込む動きは、部分的な【ダークネスコントロール】の再現とも言えなくはない。(【ダークネス】が細かく盤面を捌いて受けるのに対して、【5C】は盾でしっかり返すイメージ)
その際に中核を担うのが《ヒャクメ-4》であり、ササゲールもさることながらハンデスと受けを高いレベルで両立したこのカードがあるからこそ、本デッキは成立していると言っても過言ではない。
とはいえ、流石に【ジョー星ゼロルピア】対面はやや分が悪く現状ではあくまで三竦みに過ぎない。
所謂新アーキタイプであり、今回紹介したデッキの中では最も伸び代を残している。今後の動向に期待。
☆ダークネスコントロール(入賞数3)
そこまで負けていた訳でもないのだが、試合展開等を見ている限りではやや向かい風気味なのかなといった印象。
以前は【リースRX】を強く意識して《オニカマス》の採用も見受けられたが、今回入賞していたリストに関して言えば専ら《オニカマス》抜きが主流となっている。【ジョー星ゼロルピア】、【赤単我我我】、【5C】の何れにも《オニカマス》の勝利貢献度は低いため妥当と言えるだろう。
どうにもハンデスデッキとしてのお株を前述した【5Cヒャクメベン】に持っていかれてしまったのかな、といった印象は強い。差別化が必要とまではいかなくとも、意識すべき相手なのは間違いないだろう。
☆リースRX(入賞数2)
元より苦手な【ジョー星ゼロルピア】の躍進に加えて、その対策として母数を伸ばした【赤単我我我】との対面も不利寄りと、環境の変化に関してまるでいいことが無い。
【5C】対面に関しても《ジェ霊ニー》や《天門》のマークが厳しく、暫くは冬の時代が続きそうな印象。
メタゲーム予想
・【ジョー星ゼロルピア】、【赤単我我我】、【5Cヒャクメベン】の三竦みに関してはあまり崩れなさそう。
・【5Cヒャクメベン】はこの中で未だにテンプレが定まっていないという、長所とも短所とも取れる面が存在する。【ジョー星ゼロルピア】対面での勝率が安定すれば一人勝ちも狙えるだろう。
・その他既存デッキに関してはややこの3強に置いていかれてしまっている感があるが、【ダークネスコントロール】に関しては(6月末期の環境を見るに)この3つに食らいつけるポテンシャルを残していると考えられる。
当時よりも格段に強くなった【5C】や【ジョー星ゼロルピア】相手に立ち向かえるか注目。
☆次回