椎名林檎のギブス聴くたびに頭おかしくなってしまう
何すかこの曲。何なんすかね、この曲。
普段は結構そっけなく生きてる。好きな人にしがみついてすがりつくような真似はしたことない。これからも、したくない。音楽聴いてりゃ幸せだし。愛なんていらん。愛より金。とりあえずお金。お金貯める。お金なきゃ生きてけないし。愛はなくとも生きられるし。ぶっちゃけひとりが好き。全然寂しくない。
だがしかし、である。
この人格がぶっ壊れて、隠しておきたい別人格が顔を覗かせる日が定期的に訪れる。「確実にあたしが、あたしこそが、コートニーじゃない?」って日が、ある。
⭐︎⭐︎⭐︎
定期的に、椎名林檎のギブスにハマる。
この楽曲が持つ強烈なパワーによって、私は何百回でも理性を失い、人格をブチ壊されてしまうのである。そして「絶対にバレるまい」と普段はひた隠しにしてる別人格に一瞬で身体を乗っ取られる。コントロール不能。こうなると、数日間は元に戻れない。
この曲で歌われてる内容は、たぶん愛とか恋の範疇を超えてる。いや、思いっきり愛とか恋なんだけど。ラブソングではあるんだろうけど。なんていうか、ラブソングの枠に当てはめていいんだろうか、、もっとこう、人間の持つ根源的な孤独や寂しさを歌ってるんじゃないだろうか。「本能」に訴えかけてくる感がすごい。
この曲を聴くと私はどうなるか。
端的に言うと、頭がおかしくなる。恋したいな〜♪とはならない。恋なんてぬるい。すべてを捧げて一体化して最終的にブッ壊れたい。その為ならどうなってもいい。ほんとうに。どうなってもいい。むしろそうなれないなら生きてる意味ない。身体から愛しさがあふれて止まらなくてやりきれない。苦しい。もう嫌。ときめいたり、キュンとしたりもするけれど最終的に辿り着くのは「もう嫌」っていう、諦念と脱力感が混ざったような気持ち。この感情の行き場がない。人間にぶつけていい感情の大きさではない。もはや。
このブラックホールのような重たくてバカでかい感情を誰かにぶつけられるとして。どんな言葉を用いて相手に伝えればいいか、見当もつかない。行動で示すとすれば、猫と遊ぶみたいに気だるく、延々と叩いたりツンツンしたりするしかない。言葉ではとても伝えきれないから行動で示すしかないかもしれない。しかも相手のリアクションは不要かもしれない。無言で何時間も猫と遊ぶみたいにじゃれるしかないかもしれない。
嘘。正直、じゃれても意味ない。いちばん好きな人と結ばれたとしてもこの感情は消化できない。
さっきから何言ってるかわからないんですよ、自分でも。なぜならギブスを聴いてるから。ギブス聴いてたらそりゃこうなる。
はぁーーー。やってらんね。
これってつまりね、ギブスを愛してるんですよ。今の私が愛してるのは好きな人ではなく、ギブスなんですよ。
音楽に感情を乗っ取られた経験、ありますか?私は何度もあります。現に今も、乗っ取られたまま文字を打ってます。
現実に生きてる大好きな人たちへの愛を、音楽への愛が時に上回るような気がする。これを言いたかった。芸術が現実を超えてくる。音楽だけが私の理解者。don’t U θink?
これです、言いたかったのは。(どれだよ)
数日後、シラフに戻った私はきっと真顔でこれを読んでるんだろう。
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