居場所は近くに
この物語はフィクションです
俺は河田拓斗。高校二年生だ俺は今学校の屋上におり一人で景色を見ていた。すると
?:相変わらず一人何ですね。先輩
拓斗:お前も相変わらず来るんだな。正源司
こいつは正源司陽子。俺の後輩の一人だ。いつも俺が屋上で一人にいる時にやって来る
陽子:まぁ、先輩と私は半分幼なじみみたいなものじゃないですか~
拓斗:はぁ~何で師匠は俺に任せたんだ?
陽子:毎回思いますけど、何でお父さんの事師匠って呼んでるんですか?
拓斗:昔師匠に助けられた事があってな。それで弟子入りしないかって言われて、弟子入りした
陽子:お父さんが人助けね~まぁそれがあるから先輩に会えましたので!
拓斗:はぁ~早く教室に戻れ
陽子:何でですか!まだ来たばっかりです!
拓斗:俺は一人が良いの
陽子:はい・・・
拓斗:帰りには一緒に帰ってやる
陽子:良いんですか!やった~!じゃあ玄関で待ってます!
そう言って正源司はウキウキで屋上を去った
拓斗:何であいつに甘いんだろ?お前なら分かるか?すみれ?
チャイムが鳴り俺も教室に戻り授業を受けた。そして、午後の授業が終わり俺は玄関で正源司を待っていた
拓斗:はぁ・・・正源司の奴遅いな
正源司:ごめんなさい!遅れました!
拓斗:大丈夫。少し休んだら行くか?
正源司:いえ!大丈夫です!行きましょ!
そうして、俺は正源司と並んで帰っていた。すると正源司が
陽子:先輩・・・
拓斗:なんだ?
陽子:先輩って彼女いたんですか?
俺はその言葉を聞き立ち止まった
拓斗:何でそんな事を?
陽子:実は先輩の同じクラスの人に告白されて
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陽子:どうしたんですか?
ク:陽子ちゃん!俺と付き合ってくれ!
陽子:ごめんなさい!私には
ク:河田と関わらない方が良いぜ
陽子:何でですか?
ク:あいつは彼女を殺したからな
陽子:そんな事無い!
ク:じゃああいつに聞いてみな。それで嫌になったら俺の所にいつでも来ていいからね~またな
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拓斗:・・・
陽子:先輩。教えて下さい。先輩と先輩の彼女との間に何があったんですか?
拓斗:あれは、数ヶ月前
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拓斗:待ち合わせ場所はここで良いのかな?
?:だ~れだ?
拓斗:俺の可愛い彼女のすみれ
すみれ:正解!
俺には彼女がいたそれがこの宮地すみれ。すみれとは高校入学してすぐに仲良くなった。そして俺はすみれに惹かれ告白した。どうやらすみれも俺に惹かれてたらしい
すみれ:たっくん!今日はどこ行く?
拓斗:すみれと一緒に居られればどこでもいいかな
すみれ:もう~!何でそんなカッコいい事言えるの~///
拓斗:それはすみれが好きだから
すみれ:私もたっくんが大好きだよ!
こんな感じですみれとのデートが始まった。だがこの時あんな事になるとは思いもしなかった
すみれ:あそこのご飯美味しかったね!
拓斗:そうだな。でもすみれの手料理が一番美味しいかな
すみれ:ありがと!
俺達は仲良く話してた。すると前から黒いフードを被った男が前から来るのがわかった。すると、俺達を見つけた時こっちに走って来てナイフを取り出した
すみれ:危ない!
すると、すみれが俺の前に来た
グサッ
すみれ:うっ!
すると、男の人は逃げた。そしてすみれが倒れ、すみれを見るとお腹にナイフが刺さっていた
拓斗:すみれ!
俺はすみれに駆け寄り
拓斗:すみれしっかりしろ!誰か!?救急車!
すみれ:たっくん・・・大丈夫?
拓斗:すみれ・・・何で?
すみれ:私は・・・たっくんが・・・好きだから・・・だよ
拓斗:すみれ!死ぬな!
すみれ:楽しい・・・時間を・・・ありがと・・・
拓斗:すみれ!
すみれ:最後に・・・大・・・好き・・・
すみれは目を閉じた
拓斗:すみれ?おい!すみれ!すみれ!すみれーーーーーーーーー!
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拓斗:あの後救急車が来たがもう手遅れですみれは亡くなってしまった。それにすみれを刺した犯人はまだ見つかってない。その事件がきっかけに俺は皆からすみれを殺した人殺しとして扱われた
陽子:でも!すみれさんは先輩を庇って!
拓斗:それでも!俺はすみれを守れなかった。だから殺したも同然だ・・・
陽子:それは違います・・・
拓斗:えっ?
陽子:先輩は被害者の一人です!確かに先輩の中では守れなかったかもしれません。でも先輩は強くて優しい人です!
拓斗:正源司・・・
陽子:すみません。あまり言葉が出なくて。でも、先輩は何も悪くありません!
拓斗:ありがとな。正源司
俺は正源司の頭を撫でた
陽子:私はどんな時も先輩の味方です!
拓斗:そっか。なぁ今から師匠の所に行くよ
陽子:分かりました!
俺は師匠の所もとい正源司の家に向かった
師匠:拓斗くん?今日は特訓休みだが?
拓斗:お話があります。師匠
俺は師匠の前に座った
師匠:なんだい?
拓斗:俺はずっと一人かと思ってました。彼女が亡くなり学校でも居場所がなかった。ですが、ようやくわかったんです
師匠:何がわかったんだ?
拓斗:俺は師匠の娘、正源司陽子さんに助けられていた事を
師匠:ほうそれで?
拓斗:俺は師匠の娘、正源司陽子さんを好きになりました
師匠:フッ、君からその言葉を聞けて嬉しいよ
拓斗:えっ?
師匠:拓斗くん。私が何故君に弟子入りしないかと言ったか分かるか?
拓斗:いや、考えた事なかったです
師匠:それは、君の心が優しいからだ。優しい心を持つからこそ、強くなる事が出来る。だが、彼女が亡くなってからどうだ?君は彼女を殺した犯人に復讐する事しか考えていなかった。だから私も特訓を厳しくしていた
拓斗:そうだったんですね
師匠:今の君の目は復讐する目じゃない。陽子を守りたい目をしている
拓斗:師匠・・・
師匠:これからも陽子の事を任せたよ
拓斗:はい。師匠お願いがあります
師匠:何かな?
拓斗:手合わせお願いします
師匠:わかった。どれ程成長したか見させてもらうよ!
俺は師匠と手合わせをした。そして
師匠:強くなったな。拓斗くん
パチパチ
拓斗:正源司!?
陽子:先輩凄い!お父さんに勝つなんて!
拓斗:いや、今のは多分たまたまだよ
師匠:たまたまじゃない。君が強くなった証だ
拓斗:師匠。ありがとうございます
陽子:先輩。今日ご飯食べて来ますか?
拓斗:今日は姉さんがいるのでいらないよ。また今度ご馳走になる
陽子:そうですか。絶対に食べに来て下さいね!約束ですよ!
拓斗:わかった。約束
俺は正源司の家を出て自分の家に帰った
拓斗:ただいま
陽菜:おかえり~
この人は俺の姉さん河田陽菜。姉さんは仕事の都合上たまにしか家に帰らない。だが
陽菜:相変わらず遅いじゃないか拓斗。バツとして一日ギュッってするね!
このようにブラコンなのである。まぁ、すみれや正源司を紹介した時はよく可愛がっていたから良いんだけど
陽菜:拓斗?
拓斗:着替えさせて
陽菜:じゃあ、拓斗が脱いだものを
拓斗:させないよ!ゴツン!
陽菜:痛い~!姉に何するの!
拓斗:姉だからこそだよ
陽菜:何か良いことあった感じがする
拓斗:すみれがいなくなってから、俺には居場所がないって思ってた。でも、好きな人が居場所を作ってくれた事に気づけたからかな
陽菜:フフッ、きっと陽子ちゃんでしょ?
拓斗:はぁ、やっぱり姉さん怖いわ
陽菜:それは誰でも分かるよ~
拓斗:なぁ、明日正源司のプレゼント一緒に買いにいかないか
陽菜:良いよ。お姉さんに任せなさい!
そして、次の日姉さんと一緒に正源司のプレゼントを買った。そして登校日
拓斗:正源司、喜ぶかな?
俺は教室に入った。すると
ク:よう。河田
拓斗:何のようだ?
ク:お前に見せたいものがあってな
すると正源司が捕まっているのが見えた
拓斗:正源司!?
ク:おい。動くなよ
拓斗:何で正源司を!
ク:俺は陽子ちゃんに告白してフラれてね。それに陽子ちゃんはお前の事が好きなんじゃないかって思ってね。だから陽子ちゃんの目の前でお前を殺そうと思ってね!
俺はクラスメイトに殴られた
陽子:先輩!
拓斗:陽子を放せ
ク:嫌だよ!
拓斗:うっ!
陽子:放してよ!クラスメイトなんじゃないですか!
ク:残念。こいつの味方はいないよ
拓斗:正源司、大丈夫だ
ク:おらよ!
拓斗:うっ!
ク:お前に教えてやるよ。黒いフードを被った男は俺だ
陽子:そんな!
ク:すみれちゃんも俺の告白を断ってさ~お前が邪魔だから殺そうとしたのに庇うなんてな~
陽子:そんな!貴方のせいで先輩が傷ついたんですよ!
ク:そんなの分かってるよ。だからこそ、河田を痛めつけてるんだよ。アハハ
拓斗:アハハ
ク:あぁ?
拓斗:あー。もう復讐何かどうでもいい
ク:はぁ?
拓斗:陽子を返してもらおうか!
ク:強さは俺の方が強いんだよ!
拓斗:それはどうかな?
クラスメイトは俺を殴って来たが俺はそれを止めた
ク:何!?
拓斗:見せてやるよ。本当の強さを!
ク:黙れ!
俺はクラスメイトの攻撃を全て受け止めた
拓斗:どうした?その程度か?
ク:黙れ!
俺はクラスメイトを殴った
ク:うっ!何故だ!
拓斗:お前と俺の強さの違いを教えてやる。お前はただ力を振るうだけだが、俺は守りたい人を守る為に力を使う。皆だってそうだ!ただ力を振るうんじゃない。誰かの為に使うんだ!その思いがあれば誰でも変われる!
すると、陽子を捕まえてたクラスメイトが放した
陽子:先輩!
拓斗:陽子、大丈夫か?
陽子:はい!ってそれより陽子呼びになってます!
拓斗:嫌だったか?
陽子:いいえ!とても嬉しいです!
ク:ふざけるな!死ね~!
すると、クラスメイトが陽子に向かってナイフを刺そうとした
拓斗:陽子!
陽子:キャー!
グサッ
陽子:えっ・・・先輩!
拓斗:うっ・・・うぉー!
俺はクラスメイトを殴った
ク:うっ!
俺は後ろに倒れた
陽子:先輩!
拓斗:大丈夫か・・・陽子?
陽子:先輩!救急車と先生呼んで下さい!
拓斗:ごめんな・・・約束を・・・守れなくて・・・
陽子:嫌です!死なないでください!
拓斗:ハハッ・・・ありがとな・・・陽・・・子・・・
陽子:先輩!先輩ーーーーーーーーー!
先生:どうした!河田!
ク:アハハ、アハハ!
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陽子:先輩!しっかり!
あの後先輩は救急車で病院に運ばれ、手術室に入って行った
陽菜:陽子ちゃん!拓斗は!?
陽子:今手術室に・・・ごめんなさい😢
陽菜:ううん。拓斗のやりたい事だから
そして、手術が終わり病院の先生から
先生:手術は成功しましたが拓斗くんは今とても危ない状態です。もしかしたらこのまま目を覚まさないかもしれません
陽菜:そうですか・・・
陽子:そんな・・・
師匠:陽子!
陽子:お父さん
陽菜:初めまして拓斗の姉の陽菜です
師匠:陽子の父です。拓斗くんの容態は?
陽菜:目を覚まさず危ない状態です
陽子:先輩死なないで・・・
陽菜:信じよう?拓斗が帰って来るのを
陽子:はい
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拓斗:ここは?
俺は辺りが暗い場所にいた
拓斗:そうか俺は刺されたんだったな
?:たっくん?
拓斗:すみれ?
俺が振り向くとそこにはすみれがいた
すみれ:久しぶりだね
拓斗:本当だよ😢
俺はすみれに近づこうとした時
すみれ:駄目!
拓斗:何で!
すみれ:たっくんにはまだ生きて欲しい
拓斗:すみれ・・・
すみれ:確かに私はたっくんとあえて嬉しいよ。でも、今のたっくんには近くにいられない
拓斗:でも俺は!
すみれ:たっくん。私はたっくんが今幸せになって欲しいの。たっくんには陽子ちゃんがいるでしょ?
拓斗:すみれ・・・
すみれ:大丈夫!私はたっくんを見守っているから
拓斗:すみれ。俺はすみれと付き合えて良かった。ありがとうな
すみれ:私もたっくんと付き合えて良かった
拓斗:さようならだな
すみれ:待って!
するとすみれが来た
チュッ
拓斗:すみれ・・・
すみれ:私の最後のプレゼント
拓斗:ありがとうな
すみれ:たっくん!絶対に幸せになってね!
拓斗:あぁ!
俺はすみれと別れた
すみれ:フフッ、大好きだったよたっくん
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
陽子:先輩・・・
数日たっても先輩は目を覚まさなかった
陽子:先輩。目を覚ましたら私のお願いを聞いて欲しいです
拓斗:・・・
陽子:先輩・・・約束はどうしたんですか?
拓斗:・・・
陽子:拓斗さん!目を覚まして下さい!😢
私は指切りの形をした。すると拓斗さんの小指が動いた
陽子:拓斗さん!?
拓斗:うっ、陽子?
陽子:拓斗さん・・・😢あ、先生呼んで来ます!
私は先生を呼びに行った
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陽子が先生を呼びに行った。俺は周りを見ると病室にいる事がわかった
拓斗:奇跡が起きたのか・・・
すると、病院の先生が来て検査をした
陽子:一週間後には退院出来そうですって
拓斗:そっか、心配かけたな陽子
陽子:本当ですよ!
俺は姉さんと買ったプレゼントを見つけた
陽子:あ、気になったんですけど。見るの良くないんじゃないと思いまして
拓斗:開けて良いよ
陽子はプレゼントを開けた。その中身は
陽子:ネックレス・・・しかも名前がある!えっと?Takuto&Yoko・・・
拓斗:それは陽子。お前のプレゼントだ
陽子:それって・・・
拓斗:俺は陽子の事が好きだ。これからもお前の隣にいて守る。俺と付き合ってくれ
陽子:グスン😢
拓斗:陽子?
陽子:私も拓斗さんが好きです!これからもよろしくお願いします!
拓斗:おいで、ネックレス着けてあげる
陽子:はい!
俺は陽子にネックレスを着けた
拓斗:出来たよ
陽子が振り向いた時
チュッ
拓斗:陽子・・・
陽子:私のファーストキス拓斗さんにあげられて良かったです
拓斗:そうか、良かった
病室の前にて
陽菜:拓斗、良かったね。陽子ちゃんを幸せにするんだよ
そして、一週間がたち俺は退院した。どうやら、すみれや俺を刺したクラスメイトは逮捕され今は牢屋の中らしい。そして今俺は
陽子:拓斗さん。今日も一緒に食べましょう!
拓斗:全く、陽子は俺と食べるの好きだな~
陽子:良いじゃないですか!
拓斗:可愛い奴め~
俺の隣には手を繋いで歩いている陽子がいる。俺は陽子をこれからも守る。もう二度と大切な人を失わないように。これからも見ててなすみれ
すみれ:頑張ってね。たっくん
拓斗:!
陽子:拓斗さん。今・・・
拓斗:頑張ってねか・・・もちろん頑張るぞ!
陽子:私も拓斗さんを幸せにします!
拓斗:聞こえたかな?
陽子:聞こえたと思いますよ。それより速くいかないと遅刻しますよ!
拓斗:引っ張るな陽子!
fin