伊藤羊一先生から学んだ、人を動かせるプレゼン方法とは?
【100日後にスタートアップ起業日記その15】
こんにちは。しまゆずです。
現在、医療×AIテクノロジーのスタートアップを目指しています。
今日も起業日記を訪問していただきありがとうございます。
前回記事はこちら。
なぜこの連載記事を書くのか?
「始動」の目的は、Thinker to Doer - つまり、考えるだけの人から、実際に行動を起こす人を育てること。
私自身、これまで「いつか起業したい」と思いながらも、結局行動に移せなかった経験があります。きっと、この記事を読んでいるあなたも同じような経験をお持ちではないでしょうか?
「どの分野で起業すべきか分からない」
「失敗が怖くて一歩を踏み出せない」
「アイデアはあるけど、実現可能性に自信が持てない」
そんな方向けの連載記事です。
はじめに:コミュニケーションの本質的な間違い
私は医師として、また生成AIをテーマに1000回近く、プレゼンテーションをしてきました。でも、スタートアップの世界で必要なプレゼンテーション、とくにピッチは、まったく異なる難しさがあります。
そんな中、始動プログラムで伊藤羊一先生の講義を受ける機会があり、目から鱗が落ちる体験をしました。
※この内容は、伊藤羊一先生からいただいたスライド資料および講義に基づき、ご本人に許可を得た上でアウトプットしています。
その1:最も重要な気づき「聞き手が主導権を持つ」
実は、私たちの多くが勘違いをしています。
「上手に話せば伝わる」 「資料をきれいに作れば響く」 「テクニックを磨けば成功する」
しかし、伊藤先生が教えてくれたのは、まったく異なる視点でした。
コミュニケーションの主導権は、常に聞き手にある
聞き手は、以下の5段階で判断しているのです:
私たちがすべきなのは、この5段階を意識しながら、最終的に相手を行動に導くこと。
特にピッチとは、聞き手(審査員)に選んでもらう(行動をさせる)ことが目的です。
その2:AIDMAフレームワークで実践する
では具体的に、どうすれば人は動くのか?
伊藤先生が教えてくれたのが、「AIDMA」というフレームワークです。
比較的古くからあって、インターネットが普及してから割と死語になってきたマーケティングの用語ですが、ピッチに関してはシンプルで応用が効くフレームワークです。
1. Attention(注目):聴き手を迷子にさせない
スッキリ:14文字以内で言い切る
カンタン:中学生でもわかる言葉で説明 (TVのニュース番組は実際、このレベルで説明することとされているそうです)
あとは、言い切ること。
練習方法としては、文節ごとに間を開けてしゃべると言い切ることができるようになります。
2. Interest(興味・関心):ロジカルに考えた話で
「考える」、とは 知識・情報を加工して結論を出すことをいいます。結論がないまま話すのはNGです。
「ロジカルに」とは、 意味が繋がる話をすること。「ほにゃららだから、ほにゃらら」で論理展開をチェックしましょう。
結論と根拠を示すこと。結論には必ず根拠が必要です。「なぜなら」で繋げてみましょう。
その根拠は3つに絞ることがお勧めです。というのも、人間の短期記憶の限界は4つまでだそうです。なので、余裕を持って3つまでにしましょう。
3. Desire(欲求):いいね!と思わせる
右脳を刺激するため、ビジュアルで魅せることは有効です。
「想像してください」と問いかけることもいいでしょう。
過去→現在→未来のストーリーを描いて、時間軸で説明することで、現状の課題と未来への期待感が明確になります。
今回の講義では2007年のiPhoneの発表でスティーブ・ジョブズのプレゼンを例に挙げていました。
講義の後、あらためて見返すと、感動しますので、お勧めです。
4. Memory(記憶):覚えてもらう、キーワード戦略
提供するサービスを一言で表現できると相手の記憶に残ります。
覚えやすい言葉、つまりキーワードを入れること。
例えば、CMの「バイト探しは、Ind〇〇d~」とか、「ハイクラス転職なら、〇〇リ○チ」とか、いい例ですよね。
5. Action(行動):情熱と自信
これはプレゼンする側のマインドですが、あなたは本当にそのサービスが好きですか?熱量持って伝えられるか?が重要です。
もし、そこまでの熱量を伝えられる自信がなければ、とことん準備しましょう。徹底的な準備が自信を生みます。
まとめ:明日から使える3つのポイント
話す前に、必ず「聞き手は誰か」を考える
14文字で言い切れるメッセージを用意する
結論を先に語り、その3つの根拠と根拠を示す1つの具体例といった3部構成を組む
最後に:ピッチは「センス」ではない
「ピッチは才能だ」 「プレゼンは特別なスキルだ」
そんな思い込みを、私は持っていました。
しかし、伊藤先生の講義で学んだのは、ピッチは技術であり、訓練で必ず上達するということ。
いかがでしたか?これはピッチだけでなく会社内のプレゼンやセミナーなど、さまざまな場面で応用できます。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
それではまた次回!
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著者プロフィール
医療×テクノロジーのスタートアップを目指すDoer。2023年からAIに取り組み始め、現在は経産省主催のスタートアップ支援プログラム始動10期に参加中。この記事は、実際に起業を目指す中で学んだ知見を、同じ志を持つ仲間と共有したいという思いで書いています。