ZINEあじさい、2冊目をつくりました
稲刈りも終わって、やっとゆっくりこの夏をふりかえることができる時期になった。8月のZINE販売イベント「ふふふのZINE」に出品した、「あじさいvol.2」。実は、去年の10月末から着手していたものだ。ぎりぎり完成して、15冊ほどイベントで買ってもらうことができた。
ZINEをつくっている時間が長ければ長いほど、ときどきたまに不安になる。これを読んでよかったと思ってくれる人がいるのか…と。ただ、できた今は喜んで人に差し出せるものになったと言える。
今はこちらのネットショップから買えます。
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副題に、「わたしだけで生きていない」と書いた。偶然にも、あきちゃんとわたしが書いたエッセイの共通項にそれがあったからだ。あきちゃんのエッセイの中の、「一人で集めた大丈夫は簡単に消えてしまうこともあるが、誰かとつくった大丈夫は案外丈夫だ。」という文章がすごく好きだった。
すでに買ってくれた知り合いの何人かが、感想をくれた。そう、去年初めてあじさい1をつくったときもそうだったけど、このZINEは感想を言ってもらえることがなにより私の楽しみだ。どの言葉がその人の中に残ったのか、何を受け取ったのか、誰もが違うということがわかるからとても楽しい。どう受け取ってもらっても良いのだ。
だからここには、「私の」感想と、つくる過程のことをほんのすこし書く。読んだ方にはまた別の見方を知ってもらえるかもしれないし、まだ読んでいない方には、読みたいと思ってもらえるかもしれない。
ゲスト2人のエッセイのこと
前回は福井に住む友達にゲストとしてエッセイを書いてもらったが、今回はまた別の2人にエッセイをお願いした。1人は今年から新潟に戻ってきた同世代の女子、もう1人は名古屋で働く社会人2年目の女の子。2人とのつきあいはそれなりに長いけれど、「文章を頼む」というのはまたこれまでになかったコミュニケーションだった。前回と同じく、「この2人の感じていることを文章にしたものが読みたい!」という気持ちがあってお願いした。
「最近考えたこと、感じたことなんでも書いてもらえるとうれしい!」というあまりにふわっとした依頼に対して、忙しい中書いてくれた2人には本当に感謝している。そして、2人とも本当に素敵な文章を寄せてくれた。それぞれにお気に入りの部分があるけれど、それは来週のはらっぱラジオで話すことにする。笑
私は、言葉の裏にしっかりとその人の実感と視点があるような文章が好きだ。フリーテーマで文章を頼むと予想を超えたものが手元に来て、その人の感覚はきっと良いとわかっている人に頼んでそういう文章が読めて、この形式でゲストにエッセイを書いてもらうというのが最高の体験だということがわかった。2人には、この文章を書いた体験がどんなものだったかもぜひ聞いてみたい。
6ページ対談
対談も、前回同様2人のゲストを呼んだ。形式も前回とほぼ同じで、最初に紙に思い浮かんだ話すネタを書いてもらい、順番にどれを聞きたいか選んでいくというものだ。
「気になる日本語」「映画の話ができない」「介護と老後」「言葉のキャッチボール」など、どれもすごく盛り上がったし、ゲスト2人の視点にはっとさせられた。対談をしたときは、終了時間をオーバーしても話し込んでしまうほどで、とても楽しかった。
対談も、実際に話すときと文字おこしをするとき、編集した文章を読むときの3回楽しい。冬あたりにこの作業をしたけれど、何度もこの作業が元気をもらえる時間になった。
読む側の気持ちでいうと、私も普段から対談を読むのがわりと好きだ。特に、抽象的な難しめの話をする人の言葉は、対談の方が頭に入ってきやすい。大学3年生の時読んだ「評価と贈与の経済学」も、対談でなかったらあそこまでテンポよく読めたり感動したりなかったと思う。
ゲスト2人は、SNSをあまりやっていない2人で、自分の心の声や違和感をしっかり拾う2人。直接話すといつも良いなあ、と思う話をしてくれるので、対談への参加をお願いした。日常の中に、人生の中に、表立って話されたり見えたりしていること以外にたくさんのことがあって、その存在に気が付いたときにちょっとだけ立ち止まってしまう、そんなタイプだと勝手に思っている。でもその立ち止まれる力はとてもとても強い、と思う。
デザインのこと
これは前回からちょっとグレードアップした部分。友達のデザイナーにちょこっとだけ習って、素人の見よう見まねでやっていた前回よりも見やすくレイアウトやデザインをつくりました。行間や余白を広くするだけで、こんなに読みやすいのか!と目から鱗でした。
表紙・裏表紙のイラストは、前からすごくかわいい絵を描くなあ、と思っていた友達に頼みまして、やわらかなタッチで描いてもらいました。こういうことができるのが、ZINEづくりの楽しいところ。
糸での製本や、印刷部数、発送のときは、「大変だ・・・」と思うけれど、印刷された言葉たちを見た時のうれしさ、誰かから感想が来た時のうれしさを感じてしまうと、「またやろう」とついつい思ってしまいます。次は誰と何をつくろうかしら。
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