行くとこまで行った宮崎駿

・君どう観た。

・上記のラジオを2、3回聴いた後だったので、訳がわからない映画なんだなということを知った上で鑑賞。

・そもそも私はネタバレ全然大丈夫の民なので、予習していってよかった。

・以下ネタバレバレあり。






・観なくていいか、と思ってたんだけど、こないだNHKでやってたこれの特集を見て、駿があまりにも「パクさん、パクさん」言いながら作画をしていて、2018年からずーーーーーーーーーーーーーーーっと囚われていて、やばいなと思ったので、急に観たくなり観てきました。

・一言で言うとジブリの煮凝り

・オモコロウォッチでも言ってたけど、「駿の詰め合わせこれが俺の最後の力だーー!セット」映画みたいな感じ。

・ナウシカあり、ラピュタあり、紅の豚あり、魔女宅あり、もののけあり、千と千尋あり、ハウルあり、ポニョあり、風たちありみたいな感じ。

・マヒトは完全に自分なんだね。

・オモコロウォッチで恐山さんが言っていたように、第一次産業の従事者に対して「俺は何もしないで絵ばっかり描いて、それでいきている」というコンプレックスがすっごいんだろうなと思った。

・学校で打ち解けられないのも然り。戦争から逃げて(疎開)してきてこんなわけ分かんないことしてるのも然り。

・そういう人たちをある種醜く描いているのもなんだかんだそういう現れなんだろうなあ、と。

・次に女性の聖性を信じている感じあるな。

・子どもを孕む夏子は、あの城の中で最も質素で暗ーい部屋にいて祀られてるのは、処女失って、悪意を纏っているかもしれない1人の人間(石)を生み出すということかと。

・夏子の魔力?が弱っているのは、処女性が失われたからっていうのは、トンボに恋したキキが箒に乗れないみたいなのと同じかと。

・あとマヒトが必要に、「夏子さんはお父さんが好きな人だから。」っていうのもなんか関係ありそう。

・あの城の中で生み出されるのは「イマジナリー」でなければいけないというか。

・あと父親が完全に蚊帳の外で、女系の家族の話だったのは、魔女宅だなぁ〜と思った。

・マヒトにとってヒミ(ヒサコ)はお母さんではなく、好きな人なんだよね。その人に似ているナツコを取り戻したい、でもなぜそう思うのかわからない。その気持ちを解明していく映画、みたいな感じかと。

・最終、ヒミのことを女として、愛していることがわかった(納得できた)ので、夏子さんをお母さんと呼ぶことができたという。

・話変わってパクさんである大叔父との関係。

・パクさんはずーっとずーっと空想のカラフルな世界を作ってきて、それをギリギリの積み木(映画)を積み重ねることでなんとかやってきた。でも消費とか資本主義の象徴たるインコやペリカンたちがとにかく群がってきた。

・で、その塔を渡そうとする、ギリギリの最後の積み木を渡そうとする。

・でもら拒否するマヒト。

・パクさんは駿が引退したとき、映画監督に引退なんてないんだなんていうことを言ったとNHKで話していた。

・でもそれを裏切って、「パクさんアンタの塔は継げない、継がない。世界に戻る」っていうのがあのシーンに現れてるんじゃないか。

・たしかに、高畑勲の作品てどこか、「醜い」の部分を「現実」みたいな部分を完全に切り取ってるんだよなぁと。宮崎駿はそれが気に入らないんじゃないのかなぁ。

・あの党はパクさんの作品であって、それを持て囃してるのがインコたち。

・で、その世界と駿の世界を繋ぐのが、サギ男こと鈴木Pなんですよね。

・インコたちはこういうのに喜ぶんだぜ!ペリカンも生きていかなきゃなんだぜ!そういうのを観て、なお、私は自分の好きなイマジネーションで生きたい、ってなったマヒトにやれやれって着いていって、お世話してあげる鈴木P

・自分の作品の魂の部分と、自分の性癖というか求める母性像、女性像を掛け合わせまくった映画だった。

・いままではそれを上手にお話の中に溶け込ませて美味しくさせていただけど、それがもうできなくて剥き出しになったものを出してきた、みたいな。

・ちゃんと料理として何かを出すことができなくて、
はい、極上の卵かけ、と極上のたらこをつかったたらこごはん!あと生わさび削ったから!なに?ウチはこれでやらせてもらってますから!気にいんなければ帰んな!食わなくていいよ!
みたいな感じ。

・あと結局嫁のことは好きというより戦友とでも思っているんだろうな、と。

・おそらくキリコが戦友であり、嫁であり、結婚相手である。みたいな感じ。

・ヒミは理想の女であり、恋愛相手であり、初恋の人である。みたいな。

・いやーやべえな、駿。

・というか私たちがこういうふうに、駿を理解しようとしてあげているから、駿はつけあがるんだと思う。

・もう書けないのよ、いくら極上の卵があっても彼はもう美味しいオムライスは作れないのよ、卵かけご飯にしてでしか、我々を喜ばすことができないのよ。

・という映画だった。

・今度は金ローで会おうね、マヒト。

・あとキムタクをここで起用するのは、は?と思ったけど、彼の薄っぺらさを見抜いて、マヒトの父ちゃんにしたのかと思うと、よしよしと思うよ。

・早く首のDVD発売してくれ、発狂するぞ。

・映画みたら、ノートに書き散らかすの趣味かも。また書き散らかします。

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