雨の森の教室とサンチャオリン
今日は水曜日の森の教室でした。雨が強く降っていたので、いつもの川の側での活動はやめて屋根のある場所で焚き火をして過ごすことになりました。
夏から新しく来てくれている子がいます。自然が大好きな子で、これまでは川遊びや秘密基地作りなど、1人で自分の好きなことを黙々と作業して過ごしたり、みんなと遊ぶ時はの様子は穏やかで控えめな印象の子。
でも最近、少しずつ変化が見えてきました。鬼ごっこなどみんなの輪の中で遊ぶ機会が増えてくると、少しづつ「やんちゃ」な一面もチラホラ見えてきました(笑)
今日はちゃんバラごっこでもなかなかの強さを発揮したり、「自分もやりたい!」「こうしたい!」と声を上げたり。来るたびに少しづつ見えてくる、本当のその子の表情を見られるのが嬉しい。
朝、自宅を出る間際に、家にあったもので持ってきたパンケーキミックス。
2枚分しかない生地に「え!これしかないの??」となりつつも、ないものはないと5人で工夫して分けながらパンケーキを焼く作業が始まりました。道具もボールないので、「何で混ぜる??」から考えなくてはなりません。限られた道具、限られた材料。焼くための焚き火も自分たちでつけるところです。焚き火のための木や枝も森の中で集めるので、雨の日は全て濡れていて火をつけるのに数時間かかることもあります。大雨の中、濡れていない杉の葉を家の軒下から探してきて「貴重な乾いた杉っ葉!!」と大事に濡らさないように運んでくる。「全部一気に使わないで、あとで火が弱まった時にも足せるように一部とっておようよ。」と工夫も生まれる。
「雨で燃える木がない!」とも「チャッカマンがあれば!」と誰も言わない。雨でも火は火打石と石でつける。「あるもので何とかする」これが当たり前になっているのが森の教室。誰かがファイヤースターターで火をつけようものなら「森の教室ではこれはつけたことにならない!」と消して、「付け直そう!」と折角ついた火を消して付け直すこともります。森の教室の文化のようになっています。
「3番目に任せられないのは○○だな!」と新しく来た男の子の名前が出た時、その子の表情が印象的でした。「任せられない」と言われたのに、なぜか嬉しそう。もうすっかりずっと前から「仲間」だったような空気感。
今日はどんなパンケーキの時間となるのかと思っていたら、案の定、子どもたちは素敵な展開を見せてくれました。近くにあった金木犀を見つけた子どもが「金木犀入りの香りがするパンケーキを作りたい!」と提案してきました。オレンジ色のお花を入れて、鍋で練りながら作ったら、お餅のような不思議な食感に仕上がりました。
そして命名の時間に。中国のお菓子っぽいねという話から、「ラーが最後につくとなんだか辛そうだね。」「もっちりしてるからリンは使いたい」という会話を経て「サンチャオリン」が誕生しました!
さらに「中国1500年の歴史がある」という設定まで加わり、子どもたちの想像力は私たちの期待をはるかに超えていきました。次回はもっと美味しい「サンチャオリン」を作るそう。
こうして雨の日の森の教室は、新しいお菓子の誕生という素敵な物語で締めくくられたのでした。
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