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現代ベトナム雑貨をチェック「OHQUAO」
初訪 2020.04 更新 2022.07.29
ベトナム雑貨といえば、アジアンな雰囲気漂うプラカゴやバッチャン焼き、刺繍小物などが、長年愛されるベストセラー的存在。
定番雑貨と呼ばれるこれらも、時代とともに新しいデザインが登場するなどゆっくり進化を続けています。
そして、定番雑貨以外にも。スタイリッシュに変身した伝統工芸品や、海外のエッセンスを感じる洗練雑貨、現地のハーブやココナッツを使った自然派コスメなど…オシャレでモダンなベトナム雑貨が充実する昨今。
これらのアイテムがベトナム雑貨のイメージを、いい意味で広げてくれそうです。
OHQUAOについて
さて、実際にいまのベトナム雑貨をチェックするなら、オススメなのが今回のコンセプトストア「OHQUAO(オーワオ)」。特に文具好きな方、アートやカルチャーシーンに興味のある方にオススメです。
というのも、OHQUAOを設立したのはイラストレーターのサイモンファン(Simon Phan)と、コンテンツクリエイターのホアファム(Hoa Pham)という、文房具が大好きなクリエイターカップルだから。2017年の設立後、ステーショナリーをメインに製作しています。
オリジナルのアイテムは、バインミーやコーヒーなどのベトナムを象徴するモチーフに現代的な光を当てたものが多く、その裏にあるのは「紙製品を通じて人の交流を刺激したい」という思いだそう。
そんな交流のはじまりを表すような感嘆詞「Oh! Wow!」が店名の「OHQUAO(オーワオ)」の由来。「Quao」はベトナム語でワオと発音します。
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現在、ホーチミン市内に2店舗あるショップでは、OHQUAOのオリジナルアイテムをはじめ、国内のクリエイターが手がけたポスターやカード、ファッション雑貨などをセレクト。
ベトナムの "クリエイティブないま" が垣間見えるお店になっています。
現在、ショップは3区とタオディエンの計2店舗。まずは、2022年6月にオープンしたばかりのタオディエン店からご紹介します。
2区 ・ タオディエン店
近年、オシャレなショップが益々増加する、注目エリアのタオディエン地区。中心地1区からタクシーで20分ほどの場所に位置し、OHQUAOはメインストリート「スアントゥイ(Xuan Thuy)通り」の近くにあります。
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スアントゥイ通りから少し細い通りに入った場所にあり、散策ついでに立ち寄り可能な立地です。
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「リソグラフ」とは、近年海外のクリエイターからも注目を集める、理想科学工業の印刷技法。リソグラフを専門にした印刷スタジオ「Kho Muc Studio」がOHQUAOの3区店上階にあり、OHQUAO各店でリソグラフのポスターやステッカーを購入することができます。
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ベトナムの文化を感じつつ、版画のような風合いが楽しめるリソグラフの魅力にしばし触れてみては。
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こちらの店舗には、オンライン英語書店の「Paperbacks in saigon」「Sap bao nho」などがパートナーとして加わり、店内の洋書コーナーもグレードアップ。アート・カルチャー系の本が揃っているので、興味のある方はこちらも覗いてみては。
3区 ・ ファムゴックタック店
2020年の2月にオープンした1号店となるのが、こちらの店舗。
タンディン教会から徒歩約5分ほどの場所にあり、タンディン市場での買いものや南部料理バインセオと合わせて回るのもあり。
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↑ チュンクイン(Truong Quyen)通りからは、カフェ「Coffee Hut」の角を入った場所。
反対側のファムゴックタック(Pham Ngoc Thach)通りからは、58番地の路地を入ったところにあります。
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リソグラフは経済的で環境にもやさしいという利点があるそう
Kho Muc Studio
日本生まれの印刷技法「リソグラフ」を専門として扱う上階の印刷スタジオには、データを持ち込んで印刷することも可能。ワークショップも時折開催しているので、興味のある方はFBやHPをチェックしてみては。
さてそれでは、実際にどんな商品があるかいくつか見ていきましょう。
※随時商品は入れ替わるため、訪問時に商品がない場合もあります。
アイテムいろいろ
各ショップで存在感を放つのは、ポストカードがずらりと並んだコーナー。
デザインや紙質などクオリティの高いものが揃い、特にベトナムらしいアイテムはおみやげとしても人気です。
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上の写真の上部から時計回りに、
・ベトナム各地の街名がデザインされたポストカード(5万vnd/約290円)。街名ごとシールになったステッカータイプもあり。
・ベトナムコーヒー専用のフィルター”Phin”と、水玉グラスがかわいい切り抜きポストカード(6万vnd/約340円)。
・紙質や箔押し加工などこだわりが感じられる、ベトナムコーヒーのポストカード(8万vnd/約460円)。
ベトナムのポストカードとして約300〜500円は少々お高めですが、実際手に取ってみると、紙質や加工など細部まで贅沢にこだわっているのが伝わってきます。
ポストカードとして使うのはもちろん、インテリアとして壁に飾ってもかわいいアイテム。バイクやサイゴンビールなど、ベトナムらしいモチーフを取り入れた切り抜きポストカード “カットアウト”シリーズは、何枚も揃えたくなる愛くるしさです☟
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たとえば、こちらはベトナムコーヒーのお供、練乳缶をモチーフにしたデザイン。後ろにあるビナミルク社の練乳缶「Ong Tho」をモデルに、パッケージの主役である七福神の1人"寿老人"がファンキーに変身。杖についた瓢箪はベトナムコーヒーに代わり、連れている鹿たちもみんなちょっとチャラくなっています笑
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こちらは、2022年旧正月のときに発売されたお年玉袋(Bao Li Xi/6枚セット6万vnd)とショップバッグ。
季節柄のアイテムも含めて不定期で新しい商品が加わるため、何度行っても新たな発見があります。
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ベトナム国民にも愛されるタイガーバームがモチーフのミニポスター16万5000vnd(約980円)。アオザイや菅笠などベトナムらしいモチーフが上手に取りれられた、アーティストCella Marcyさんによるキュートな作品です。
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カラフルでキッチュな包装紙 1枚3万vnd(約180円)。
黒い包装紙のモチーフは、ベトナムのレトロな水玉グラス。
これでプレゼントを包んでもきっとかわいいですね。
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ベンタイン市場や聖母マリア教会など、ベトナムの観光名所をモチーフにしたブックマーク7万5000vnd(約450円)。
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ベトナム人のおよそ3人に1人。実に4割近くを占めるといわれる代表的な苗字「Nguyen(グエン)」をプリントしたTシャツ42万vnd(約2500円)。
これを着て街を歩けば、ベトナム人と楽しいコミュニケーションが生まれる、かもしれません。洗濯後も着崩れない丈夫な生地もポイント高しです。
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上のTシャツと同じブランド「DEADEND」のバンダナ36万5000vnd(約2160円)。
サパで作られた風合いあるコットンリネンの生地に、サイゴンでスクリーンプリントしているそう。藍色のインディゴVer.もあります。
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トラックの幌や店先のタープなど、防水シートを再利用するバッグブランド「Dong Dong Saigon」のアイテムも。
買い取ったシートを環境にやさしい素材できれいに洗い、一つ一つ手作業で裁断・縫製しているそうで、リュックやボディバッグ、財布やネームタグなどを扱っています。
商品には、かすかに防水シートの思い出(昔の傷)が残っている場合もありますが、元々丈夫な素材のため品質に影響しないわずかなレベル。製品は1年間の補償付きで、期間中は条件付きで無償修理にも対応してくれます。→詳しくはこちら(英語)
OHQUAOには、ギフトに使えそうなベトナム産飲料もいくつかあります。
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こちらはベトナム中部沿岸の街ビンディン省に伝わる発酵飲料を、モダンに進化させた「NEP(ネップ)」というドリンク。
もち米(Nep)と麹というシンプルな原料から作られた微アルコール(1度)の発酵飲料は、甘酒にも似た自然な甘みが印象的。軽やかな酸味もあって意外にも飲みやすく、炭酸水やライムのほかビールと合わせてもよいそうで、いつものビールとは一味違う風味が楽しめそうです。
ボトルやボックスのデザインもかわいいのでギフトにもよさそうなこの「NEP」500ml 16万8000vnd(約960円)。真偽は不明ですが、説明書によると、コレステロールを下げたり睡眠の質を上げたり、母乳の出をよくしたり…といろいろな作用があるようです。
ビンディン省の手作り発酵飲料
1995年頃のベトナム中部ビンディン省で、大晦日の定番ドリンクとして愛されていたのは、二ュンおばあちゃんがもち米を発酵させて作る発酵飲料。
オリジナルの味を維持しながら素材の品質を高め、伝統文化の価値を現代の人たちに伝えたいと生まれたプロジェクトがこの「NEP」です。
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こちらは、中部高原タイグエン(Tay Nguyen)に暮らす少数民族エデ族に伝わるお酒「ルウカン(Ruou Can)」。
コーヒーの産地としても有名な、ダクラック省の省都バンメトート(Buon Ma Thuot)の特産物として有名な民族酒です。
現地ではお酒の入った壺に細い竹の管を数本挿し、みんなで吸うというスタイルですが、こちらも現代版。きれいにデザインされた高級感のあるボトルなので、ギフトにもできそうです。
(製造しているのは、通常の壺酒も作っているバンメトートのY-MIEN社)
主な原料は先ほどと同じもち米ですが、数種の森のハーブが作り出す特有の風味が特長だそうです(アルコール度数は幅がありますが7〜16%)。
このルウカンだけは、タオディエン店のみの扱いとなるそうです。
ほかの2点(ネップと梅酒)はどちらの店舗でも販売中。 -2022.07現在-
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ベトナムの梅酒といえば、西北部ソンラ省の街モクチャウが有名ですが、こちらもそのソンラ省で作られた梅酒。
森で採れた梅を手作業で皮剥きし、丁寧に洗って瓶の中で1年以上かけゆっくり熟成。昔ながらの製法で防腐剤などは使わず、まろやかな旨みのある仕上がりになっているそう。お菓子箱のように開けるパッケージもおもしろいです。
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デザインブランドというだけあって、ショップバッグも個性的なOHQUAO。
プラカゴの柄や旧正月の梅・キンカンなど、ベトナムにちなんだモチーフがさりげなく取り入れられており、危うく紙袋欲しさに買い物してしまいそうになります。
ユニクロとのコラボTも
そして今年は、ユニクロとのコラボTシャツも制作。
ホーチミン市のショッピングセンター「サイゴンセンター」内にユニクロがオープンした際に、地元アーティストとのコラボとして、OHQUAOデザインの限定Tシャツ“UTme!”が発売されました。
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コロニアル建築の中央郵便局や、路上のプラスチック椅子など、サイゴンの風景をモチーフにしたポップな限定Tシャツは、キッズサイズもあります。大人39万9000vnd(約2270円)、キッズ19万9000vnd(約1130円)。
今回の限定Tシャツには、(OHQUAOのショップでポスターなどを扱っている)イラストレーターLys Buiによるデザインもあり、そちらはやさしい色合いでランドマークを描いたもの。
村上隆氏の制作アシスタントを務めたこともある、サイゴン出身のイラストレーターLys Buiにも注目です。
あとがき
OHQUAOのアイテムは、先述の2つのコンセプトショップのほか、ホーチミン市やハノイ、フーコックなどの一部の雑貨店やカフェでも取り扱いがあります。
商品数は限られますが、立ち寄りやすい場所でチェックできる場合もあるので、詳しくはこちらを覗いてみては。
気になるものがあったときに後で買おうと保留すると、結局そのまま見当たらなくなり、場合によってはブランド自体なくなってしまうことも多々発生する、ベトナム。これ!と思ったときには思い切って買ってしまうのが後悔しない秘訣。…という名の言い訳です。
■ ファムゴックタック店
住 58/12 Pham Ngoc Thach, Q.3
営 10:00〜20:00
休 なし
■ タオディエン店
住 19, Đường 38, Thảo Điền, TP. Thu Duc
営 10:00〜20:00
休 なし
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