あかんくなった日の話

久しぶりにメンタルがヘラヘラになってしまった。

明日も普通にエスキースのはずだった。
GWの間もエスキースは進めたはずなのに、授業前日になって私の前にあったのは白紙のプレゼンボードと白紙の図面、切り刻まれたスチレンペーパーだけだった。
4年にもなってまだ設計ができないのだ。


イヤホンを耳に刺さないと涙が止まらなかった。
「なんで建築やってるんだっけ?」「なんで大学進学した?」と疑問を投げかけ続け「貯金から休学金出して休学しようかな」と本気で考えた。
でも休学できないのだ、性格上。多分休学したら後悔する。

何か始めたものは最後までやらないと気が済まない主義なのだ。例えば習い事。どうしても都合がつかなくなったとか教室そのものがなくなるとか、「それはしょうがないよね」と第三者が思うような理由でしか辞めていないのだ。そんな私が「精神的に限界なので休学します」なんて口に出すのは不可能に近い。
それに「休学」だ。休んで離れることはできるけど、学士取得のためには復学しなくてはいけない。石橋を叩かずに歩けない性格なので人生設計もできていないうちに大学を辞める勇気もない。


ネットにあるうつ病診断はいつやっても「うつ病の疑いがあります」とでる。インチキかと思って自分が思ってない方の選択肢だけをチョイスしたら「異常ありません」と出たので本当にうつ病の疑いがあるのだろう。
うつ病を治すにはその原因から距離を置くのが一般的らしい。
私の場合なら大学と実家。
休学して実家を出ればある程度は良くなるに違いない。


なーんてことを考えていたら授業当日の朝7時になっていた。
授業に行くならあと4時間後に成果物を持って家を出なくてはいけない。
机にあるメンヘラの残骸を見て「これはサボるしかない」と思った。

設計の授業は過去に1度だけサボったことがある。
あれも確か初回のエスキースの時。アイデアが何も出てこなくていかなかったんだ。
結果としてあの設計課題はうまくいったし自分でも納得のいくものができた。


同期に「今日休むから何かあったらよろしく」とLINEして布団に潜り込んだ。
目が覚めたら家を出るべき時間はとっくにすぎていたしあと5分で授業が始まる時間だった。
だいぶ心が落ち着いた。 

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