ホワイトモカとダークモカ
2ヶ月ぶりにスタバに行く。
課題で疲れた脳に、甘さの原液のようなホワイトモカをぶち込むのだ。
「ホワイトモカのトールサイズください」
「上にソースはおかけしますか?」
「いや、そのままで」
「かしこまりました。540円です」
「iDで」
「iDですね」
ティントゥン
「確認お願いしまーす」
音もなくぬっと現れるお兄さん
あぁ、この子新人なんだ。
「540円、540円…。はいOKです。」
「レシートのお返しです。カウンターまでお進みください」
カウンター内でドリンクを作るお姉さん
「ダークモカチップフラペチーノ、トールサイズでお作りしていまーす」
あ、私の前に頼んだ人がいたのか。
1歩下がって辺りを見回したがそれらしき人はいない。
しかもお姉さんはなぜか私の顔を見ながら言っていた。
まさか
レシートを確認するとしっかりと「ダークモカチップフラペチーノ」と印字されている。
しくった
10:0で打ち間違えたお姉さんが悪いのだがレジで確認しなかった私も悪い。
それにホワイトモカにソースをかけるなんて、そんなナンセンスなことをスタバが提案するわけがないのだ。
「お待たせしました〜ダークモカチップフラペチーノで〜す」
目の前に置かれたフラペチーノ。
ここで「あの、ホワイトモカ頼んだつもりだったんですけど」と言えば
まずレジのお姉さんは怒られる。そして電子マネーの返金のやり方が分からなくてお兄さんが返してくれるだろう。
カウンター内のお姉さんは作り直し。
そしてフラペチーノは
捨てられる。
お姉さんから生み出されたフラペチーノに罪はない。
「ありがとうございます。」
フラペチーノを受け取り店を出る。
想定よりもちょっとビターな味を堪能しつつ家路に着く。