卒業(書き殴り)

御茶ノ水、模型材料の買い出し。4年前の冬にレモン画翠の前を横目に駿台予備校に通ったことを思い出す。A1サイズのレモン画翠の袋を持った私は無意識にセーラー服に身を包んだ高校生の私を探してしまう。

ついこの間まで、卒業制作を終わらせるまで、高校生の私に会ったら「建築には進んじゃいけない」と声をかけるつもりだった。
ずっと何かに追いかけられ、苦しめられた4年間だった。
「鉄腕DASHでやってた建築か農業か水産をやりたい」という理由で入学したこの学校は鉄腕DASHから程遠く、学校内にTOKIOなんていなかった。

「良いことが100個あっても嫌なこと1個で全部が悪く見えてしまう」誰かが言っていた。
建築が嫌だと思っていた私は設計が嫌だったのだと終わってから気がついた。
街並みや建物を見て、友達とああでもないこうでもないという時間は意外と楽しかった。全然違う専攻の友達にも建築や都市計画についてベラベラ喋るようになっていた。


星野源のオールナイトニッポンに心酔して腐っていた高校生の自分から見て納得のできる大学生活が送れた。あの頃の自分が満足するような生活をこれからも。

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