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習志野高校の応援 *3 古い楽器だからこそ ~アスリートを応援するって、どんなこと? #4
習志野高校の応援団で体験したことを綴る第3回目。
ちょっと目線を変えて、楽器について考えました。
スポーツをされる人は、シューズや道具に置き換えて読んでみて。
【おさらい】習志野高校の応援*2
「習志野さんは吹奏楽の名門校だから、きっと立派な楽器を使っているんでしょうね」
そんな声を聞きますが、本当のところ、どうなんでしょう?
甲子園でひときわ目立つ楽器「スーザフォン」
対戦校のアルプスからでも、ひときわ目立つ白いスーザフォン14本。ベル(傘みたいなところ)には
「N」「A」「R」「A」「S」「I」「N」「O」
「習」「志」「野」「高」「校」「シンボルマーク」のカバーが。
習志野高校応援団のトレードマークみたいに見えませんか?
後ろ姿を見ると、楽器の大きさがよく解りますね。
習志野が使っているFRP樹脂製のスーザフォンは約9.1kg。東邦の応援演奏をしていた大阪桐蔭さんが使っていた真鍮製だと12.5kgくらい。
自分たちで修理
アルプス席での移動の際に、目に飛び込んできたのがこれ!
テープで補強を重ねています。それも1回ではなく、補修を重ねているのが解ります。リペア(楽器の修理業者)の手に負えず、自分たちで対応するとこうなる。
この年季の入った楽器は、体の大きな男子部員が担当し、比較的新しめなスーザは下級生っぽい女子部員が担当していました。
やはり吹きこなすには、体力と技術が必要だからかもしれないし、先輩が率先して古い楽器を使っているかもしれないし、、、、なんだか、いろいろ考えされられてしまいました。
「古い楽器をメンテナンスしながら大事に使う」意義
メンテナンスをしながら大事に使う。それって当たり前のことですが、当たり前にできないほうが多くないかな?
日頃から丁寧なメンテナンスをすれば、傷みが出始めると気が付くし、傷みが単なる経年劣化なのか、それとも無理な使い方や姿勢によるものなのか、使っている人なりに気付いて対策を考えるのではないかな?
そうした日々の積み重ねが、演奏者として、またはアスリートとしての成長に繋がるというのが持論です。
習志野高校のスーザフォン担当において、代々大事に手入れしながら使っていくという「心の伝達」ができているからこそ、選手の力を十二分に引き出す応援演奏ができ、その演奏を聴いた人の心をわしづかみにするように感じられました。
偶々楽器の話になりましたが、スポーツであれ、何であれ、「道具を大事に使う」ことは、他者と競い合うときの優劣につながっていると思っています。
習志野高校の応援 *4に(つづく)
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