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うちのパパっ子を『ママでも可っ子』にする活動

今朝は、パパっ子の長女が「おかあさんがいい」と言った。

階下で次女の着替えを手伝っていたら、寝室から長女が降りて来ない。
夫が「おかあさんがいいって言われた」と言うが、次女のパジャマを脱がし、保湿し、服を着せていて動けずにいた。

しばらくしても長女は降りて来ないので、夫が再アタックしたが「おかあさんをよんできて」と追い返されたと、スゴスゴとやってきた。

長女は、この頃、ほんのり風邪気味だ。

弱った時は、期間限定のママっ子。
そんな長女の姿を見て、超絶ママっ子の次女は、あっさり「すーちゃんのおとうさん」とパパ派に転向していった。ありがたい、けれど、さみしい。


◇◇◇
「おとうさん、おちゃ、いれてー」とパパっ子の長女が呼ぶ。
夫は、換気扇の下でIQOSを吸っていて、動かないので、私が行った。

お茶を入れようとしたコップにスッと手を被せ「おとうさんがいいって、いったの」と、3歳児とは思えぬ貫禄でおっしゃる。
「あなたは呼んでないわよ」とピシャリ。姑かなにかか。

うっわ。誰が入れようとペットボトルの茶の味は変わらないでしょうよ!とは思うけれど、そんな正論はぶつけない。

むしろ。
「っっえー!!!お母さんじゃダメなの?」
「お母さん、お父さんよりも美味しくお茶が入れられると思うんだけどなー!!!」
「ゆーちゃんのコップに、お母さんが!お茶、入れたかったなー!!!」と大袈裟にアピールしてみる。

娘達は、ニヤニヤ笑い出す。

「仕方ない…お父さんが良いんだもんね…お父さん、呼んでくるね。お母さんが入れたかったけれども…ッ!」と、捨て台詞的に言い残し背を向けると「おかあさん、いれて」と言ってくれる。

こちらもニヤリ。

子どもの意見を真正面から受け止めることも必要だとは思うけれど、私は「お父さん」にはなれないので、譲歩してもらう為に『なんかオカンがオモシロイ』と思ってもらって、遊びの延長で、結果的に大人の思う壺に収まったという活動をこの頃は目指している。

時々、超本気で「おとうさんがいいっていってんの!」って、怒られるけれど。

それでも『はーい、お父さんだよー』って、野太い声で似てない物真似をして、更に火に油注ぐとこまでやる。(時間的&心理的余裕があればね)
そして『子どもをからかうな』って、夫に叱られるけども。(私を叱るより早く動けばいいのにね)

「お父さん」か「お母さん」か、って、本人にしてみれば大きな問題(?)なのかもしれないけれど、ぶっちゃけ、別にどっちでもいいじゃん。って。
いや、本人の本気の悩み(?)をそんな風に軽々しく言ってしまうのは、申し訳ないのだけれど、別にどっちでもいいじゃん。

「別にお母さんでもいっか」って思って、笑ってくれたら嬉しい。
そして「おとうさんがいいのに!」って怒っている娘も可愛いから、ついふざけてしまう…。

ふざけついでに、『お母さんがいかにお父さんより優れているか』について、プレゼンしてみたりもする。

「お母さんは、お父さんよりも多分『可愛い』です」
「お母さんは、美味しいご飯を作ります」
「お母さんは、娘ちゃん達のことが大好きで、その気持ちは誰にも負けません」
「お母さんは、実は魔法が使えます」←嘘つくなし。




◇◇◇
先日、テニスコートに友人が、もうすぐ2歳になる子を連れて来ていた。
ママがテニスをしている間、パパが娘ちゃんをずっと抱っこしていたけれど、とってもママっ子で、喉が枯れるくらい「ママーー!!!ママがいいーー!!」と泣き叫んで、最終的には地面に腹這いで転がってジタバタしていた。

それを見て、全く無関係の通りすがりの男性が『ママがテニスしていて可哀想だね』と声をかけていた。

心がヒエッとする。

「いっぱい泣いて、可哀想だね」ぐらいに留めて欲しい。
別に、ママがテニスするのは自由でしょうよ。と思う。
ついでに言うと、パパは自由にテニスしていても、何も言われないのよね。と思ってしまう。

そんな外野の意見はさておき。

「パパじゃイヤ」と泣く娘の相手を決して放棄しなかった、友人パパを心から偉いと思った。

「ほら。ママが良いって」って、すぐ受け渡してくるパパいるじゃない?

なんて言う、私もそちら側だった。
「お父さんが良いんだって」と夫に渡したり、「お父さんが良いなら、お父さんのところ行っておいでよ」と言い放ったり、酷い時には「いいもん、お母さんはテニス行っちゃお」と出掛けたりして、大人げの無さを散々披露した。

でもそんなことを続けても『やっぱりお母さんがいい』とはならないし、どうせダメなら、せめて10回に1回ぐらいは『まぁ、今回はお母さんでもいいか』ぐらいにならないかな?と思って、いかにお母さんがアナタを抱っこしたいかを力説する方針に変えた。

「アナタは呼んでないわよ」ピシャリ。から、
「またアナタ、仕方ないわねぇ」と苦笑して受入れて下さるレベルを目指す。デビィ婦人か。

ふざける母の面白さを理解できるくらいに、娘が成長したのも相まって、かなりの頻度で『まぁお母さんでもいいか』ぐらいになってきている。

弱っている時は「おかぁしゃん…」となる長女を見ていると、実はママっ子の妹に譲ってあげて、普段はパパっ子で居るんじゃないかな?なんて、色眼鏡で見てしまったりもする。


◇◇◇
先日のママっ子次女ちゃん。

「すーちゃん、おいでー」と夫が両腕を広げてしゃがむと、トテトテと駆けてきて、ぼすん。と収まった。
ぎゅう、と抱き締められる腕の中で「……おかあさんが、よかった」と、ポツリ。

可愛くて、ひどい。

この次女が、私が不在の夜に「おかあさんが、よかった」と泣くのに対しては、夫は「お母さんがいいよねー」「でも今は、お父さんしか居ないねー」と正論で、真正面から対応しているらしい。おふざけゼロ。

それはそれで、別に過ちではないと思っている。
次女は切り替えが早い性質だし、長女に対する私のようにふざけると、恐らくだけど十中八九、逆効果。

そして何より、ママっ子のままでいてくれ。と、夫は思っているから、パパへの乗り換えの御案内も、特にしない。

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