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銘柄分析 ゼリア新薬(4559)
今回目標株価を自身で設定し、その上昇率が高い銘柄をいくつかピックアップし、分析を進めていこうと思います。
1.会社概要及び事業内容
会社名:ゼリア新薬工業株式会社
所在地:東京都中央区日本橋小舟町10-11
設立:1995年12月
資本金:65億9,339万8,500円
従業員数:1,777名
2.事業内容
医薬品、医薬部外品、動物用医薬品、農薬、工業薬品、試薬の製造・販売および輸出入
化粧品、健康食品、酒精飲料、清涼飲料、食品添加物、飼料、肥料、衛生雑貨、医療機器、健康機器、衛生設備機器、美容器具、測定機器、分析機器の製造・販売および輸出入
前各号に附帯関連する一切の事業
3.売上・収益
ゼリア新薬の売上、収益は以下の通りです。
![](https://assets.st-note.com/img/1736674867-vSPgclnEaQ7uLTsOZK24h1Vx.png?width=1200)
2年連続、売上および利益の安定的に増加
引き続きディフィクリアが大きく伸長し、業績を牽引
また、アサコールも前年同期伸率11.5%、エントコート・アコファイドもプラスに転じました。
4.株価
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170216519/picture_pc_3a25708472fcf4235abfe3a631f9cc75.png?width=1200)
日足を見ると、高値と低値で上下にラインを引けると考えました。
下限のラインでは2,225円前後・上限のラインだと2,550円くらいになると判断しましたが、2025円を割り、まだ下がりそうです。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170216599/picture_pc_6d67ade4a5628061316908e9aec124c8.png?width=1200)
月足でも下限のラインを引きました。
日足のラインで反発した場合、そこが底値だと判断して購入しようと思いますが、ラインを割った場合はトレンドの転換が起こったと考え、月足のラインで反発を見たいと思います。
追記:後者になりそうです。
テクニカルにおいても、MACDが月足・日足にて下降中なので、いったん様子見しようと思います。
4.業績予想
2024年度下半期見通し
医療用医薬品事業
海外市場が引き続き好調に推移し、期初の想定を上回る見込み
国内市場では、高カリウム血症治療薬のZG-801(ビルタサ)について年度内の販売を見込むコンシューマーヘルスケア事業
ヘパリーゼ群:最需要期を迎え、引き続き好調に推移
10/1 ヘパリーゼWシャイン新発売
皮膚用薬「プレバリンαクイック」シリーズの育成
高カリウム血症治療薬のZG-801(ビルタサ) 国内製造販売承認取得
非吸収性の陽イオン吸着ポリマーで、主に結腸管腔でカリウムを吸着し、カリウム排泄を増加させることで、高カリウム血症患者の血清カリウム値を低下させる薬剤
また、研究開発費が38.8%増加、広告宣伝費16.2%増加でさらなる成長が予想される
中期経営計画(2023-2025年)
経営目標
連結売上高:900億円
海外売上高比率:50%以上(達成済み)主要方針
①欧州における継続的な市場育成
アサコール、ディフィクリア
②アジア地域の市場拡大
ゼリア新薬:製品輸出拡大
ベトナムFTファーマ:新工場建設、製品輸出拡大
②アジア地域の市場拡大に関し、2024/11/27にTillotts PharmaとPioneer Pharmaとの中華人民共和国におけるマーケティングおよび流通にて契約を締結しました。
中国はアジアで最もIBD発症率が高い国の一つで、アサコールの中華人民共和国内での流通およびマーケティングに関する独占契約を結んだことで、アジア戦略の足掛かりになると考えます。
5.他社比較
杏林製薬
アサコールと同様に潰瘍性大腸炎に作用するペンタサを国内で販売している企業
2024年3月期実績 2025年3月期予想
売上高 1,195億円 1,234億円(3.2%)
営業利益 62億円 65億円(4.8%)
当期純利益 55億円 50億円(-9.1%)
営業利益率:5.2%(ゼリア新薬:9.88%)
ゼリア新薬とは違い、国内での新薬販売を主としている持田製薬
2024年3月期実績 2025年3月期予想
売上高 1,028億円 1,060億円(3.1%)
営業利益 58億円 75億円(29.3%)
当期純利益 45億円 56億円(24.4%)
営業利益率:7.1%(ゼリア新薬:9.88%)
似た効用を持つものの国内販売を主とする杏林製薬と比較すると成長率・営業利益率ともにゼリア新薬の方が強いことがわかります。
6.懸念事項
中期経営計画にある、アジア地域の市場拡大がどうなるか
上述したように2024/11に中国でアサコールの販売契約を締結したが、その効果がどれくらい、いつ表れるのか。
ベトナムFTファーマの新工場建設が予定されているが、予定通りに進むのか。新薬である高カリウム血症治療薬のZG-801(ビルタサ)の売れ行き
ゼリア新薬は海外での販売に強みがあると判断しているが、ビルタサは国内販売となっている。