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記事紹介:アレルギー体質の方への影響はどうだったのか?コロナワクチンによる副反応

今日は下記の記事と紹介されている論文を考えたい。

この記事では以下の論文を引き合いに出して、アレルギー体質の人の新型コロナウイルスワクチン副反応を論じている。

「Distinct Adverse Reactions to mRNA, Inactivated Virus, and Adenovirus Vector COVID-19 Vaccines: Insights from a Cohort Study on Atopic and Non-Atopic Subjects in Brazil」(Vaccines 2024, 12, 408.)

記事でもある通り、アデノウイルスベクターワクチンであるChAdOx1を投与されたアトピー患者は、非アトピー患者と比較して、筋肉痛、発熱、悪寒などの副作用がより多く報告されている。逆に、RNAワクチンを投与された非アトピーの人では、アトピーの人に比べて頭痛がより頻繁に報告された。核酸ワクチンではないCoronaVacは副反応の報告自体が少なかったようである。

また、記事の著者は個人の経験として、ワクチンの種類を問わず、コロナワクチンを接種した多くのアトピー患者さんが症状悪化を経験しているとコメントしている。日本で接種されているのは基本的に核酸ワクチンだと思われるため、核酸ワクチンの免疫系活性化がアレルギー反応を促進する可能性が高いという従来通りのリスクが体感されているのであろう。

短期的な副反応、特に発熱や筋肉痛は免疫系の過剰な活性化に伴う現象が殆どである。そして、核酸ワクチンが引き起こすそれらの反応については免疫の活性化が起こりやすい人ほど重くなる可能性が高い。そのため、アレルギー体質の人は相対的にその様なリスクがあると考えられるだろう。核酸ワクチンは既存のワクチンとは明確に異なる免疫活性化機序を有しており、上記の通り、短期的な副反応だけ見ても、その免疫学的リスクは明白である。また、より重要な長期的な免疫系疾患リスク、特に自己免疫疾患についても同様であり、アレルギー体質の人は要注意である。

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