巡礼16日目 to アストルガ(autobús)はじめてミサに参加する
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静けさを味わいたくて
レオンで2泊して休憩するつもりでいたけど、なんとなく(都会というか、賑やかな場所が)今の気分ではなかったのと、旅程が結構ギリギリだな、と感じたのとで、思い切ってきょうもバスに乗ってしまえと、さらに先のアストルガに向かうことにした。バスターミナルに向かう途中、教会が開いていたので入ってしばらくベンチに座る。誰もいなくて(誰かがいても)超静かで、ここまでのいろんなことを思い返したり、この時間がなんか好きなんだよな~と思う。
教会を出て真昼の暑さの中を歩いていると、バスターミナル手前でファーマーズマーケットをやっていた。野菜やフルーツがたくさん、そのなかにスイカを見つけてテンションがあがる。食べたい!でも一人じゃ大きすぎて無理だよなあ・・・通り過ぎて、バスターミナルの売店でフルーツシャーベットを購入して食べた。思えばここまでずっと暑いな。アフリカ大陸からの熱波の影響ときいたけど、いつになったらもうちょっと涼しくなるんだろう?
アストルガでは、目星をつけていたアルベルゲへ。さすがに見たことない人ばかりだな(二日連続でバスに乗ったので行程がズレた)・・・受付の列に並んで、ほかの巡礼者の人達がそれぞれに知った人とおしゃべりしているのを眺める。この感じも新鮮で結構好きなんだよな。知った人に会っておしゃべりしたり、声を掛け合ったりするのも好きだけど、それとはまた違った楽しさがあった。
チェックイン後、ベッドセットを済ませてすぐにシャワーを浴びる。バス移動でロクに歩いてないけど、もう汗でペタついちゃったよ(アルベルゲは基本的にエアコン無)。10分(5分?)足らずのシャワーで心身ともにさっぱりして、夜というよりは昼に近い時間帯でパスタを作って食べた。テラスで街を一望しながらの食事はいい気分だな〜やっぱり外で食べるの大好き。
その後は「時間もたっぷりあるし、大聖堂をみようかな!」と思って外出したのだけど、買い出し(いつも通りスーパーを念入りに物色)している間に閉館間際になっていてガッカリ。「縁がなかったわ~。」あきらめて宿に引き返そうとしたら隣に教会を発見、ドアが開いていたので入ってみる。
「ここの教会、人がたくさんいるなあ、めずらしい~。」なんて思いつつ、いつも通り適当にベンチに座ってまったり。・・・「!!」ミサが始まった。びっくりしたけど、厳かなムードの中をひとり立ち上がって出ていく勇気もなく、そのまま参加して、周りの人の様子を見ながらできるところは真似てみる。お話があり、歌があり、祈りがあって、と一連の流れのあと、参列者がそれぞれに近くの人と握手したり抱き合ったりしている。たぶん、隣人を愛せよ、というものではないかな?と思う。
私は、部外者(私は自分をそう思っていた)が邪魔になったらいけないと、会釈したり挨拶するにとどめたけれど、「神様ってきっと部外者とか邪魔とか思わないよな〜。」って思ったら、なんか急にハッとなっちゃって。「ヤダ、ダサい〜私!」自分の判断(?)のケチくささに、心の中で照れ笑い。神様からしたら、きっと「どうぞお好きに。」って話、この心の声もトンチンカンなんだろうな・・・ってさらに脳内でツッコむ。神様、「ハイハイ。」って優しく笑ってくれていますように!
新鮮な驚きと、なんだか妙に心惹かれるものを感じて、この日以降わりとたくさんミサに参加したのだけど。今回同様、知らずに入ったら始まったケースあり、誘われて参加するケースあり。教会の規模、神父さんの雰囲気もそれぞれ、参加者も全然違っていて(巡礼者向けのミサもあれば、地元の高校生?大学生?ばかりのミサもあった)、「人に個性があるみたいに、ミサにもカラーがあるんだなあ。」と感じる。式次第に微妙な違いはあるものの、私が参加したミサでは、「隣人を愛せよ」の風習(?)は毎回あった。なんかいいな、と思う。
帰り道、「なんだかまっすぐ宿に戻りたくないなあ・・・」と、アルベルゲ横の庭園に立ち寄った。ベンチに座って街を一望しながら、陽が暮れていくのをただボーっと眺めて過ごす。遠くに赤茶色の屋根が並んでいるその上を、たくさんの鳥が飛んでいる。空気の膨張するみたいな音の中に、誰かの声がうっすら聞こえる。・・・たっぷりと心地よい静けさを満喫して、頭?心?と一緒に身体(体温)もほどよくクールダウンしたのか、宿に戻るとすぐに眠りについた。
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