巡礼8日目 toサントドミンゴデラカルザダ(20.8㎞)紅の豚かサンテグジュペリか
👣Nájera - azofra - cirueña - santo domingo de la calzada
まいにちドラマ
あさごはんをたべて7時過ぎに出発、もう大半の人は出発していた。みんな早いなあと感心しながら、私はどうにも起き上がれないので当初目標にしていた6時出発にこだわるのはやめた。朝焼けがあいかわらずきれいだな。
足のむくみがだいぶ良くなって、ここ数日に比べて随分歩くのがラクになっていたのでホッとする。過ぎていく景色を眺めながら無心で歩いていると、後方からカレンがやってきた。同伴していたヘレンは昨日帰国したとのことで、ここからは一人だそう。英語、最初より聴き取れているような後退したような。話がわかったりわからなかったりしながら、おしゃべりしつつしばらく一緒に歩く。
私の右側を、真っ赤なピカピカの飛行機(紅の豚みたいな)が麦の穂を撫でるように飛んでいった。あたり一帯が波打つ麦畑という映画のような光景に歓声をあげていると、飛行機はUターン、今度は私の左側ほんとうにすぐ近くをすごい勢いで引き返してくる。なぎ倒されるんじゃないかと身をすくめていたら、操縦士の人が笑顔でサムズアップしていた。何とも言えない感動、体が震えるような。サンテグジュペリを思い出す。ピレネーで鷲(鷹?)の飛翔に感動したけれど、飛ぶってすごい。かっこいいな~
昨日の休息が効いたのか、いいペースでサントドミンゴデラカルザダに到着。ファミコンとかで、疲労のたまった選手や戦士をやすませるとパフォーマンスが上がるけど、それと同じだなーと思う。他の巡礼者の人たちがすごい快調なペースで歩いてるのは、体力?馬力?が違うんだと思いきや、まあまあの人がここまでに1〜2日の休憩日を挟んでいたとのこと。そうだよなー、やっぱり休憩は必要だよ・・・もともとの計画では休み無しで毎日歩くつもりだったから、これからは身体と相談しながら適宜予定変更しよう、と思う。
サントドミンゴデラカルザダの街に入ってすぐ、急にトイレに行きたくなって慌てる。数日前に初の青空トイレ(S)をキメていたから、人気のないネイチャーならなんとかなる自信はあったけど、さすがにここはマズい!どこかバルでランチ休憩するか?それとも早足で街を抜けて・・・トイレのことしか考えられなくなって、勢いで目にはいったアルベルゲに駆け込んだ。
ホッ、助かった〜!しばらくトイレでボーッとしながら、(アルベルゲの)おじさんなんだかいい感じだったなー、ここに泊まろうかな?と思う。余裕のあるうちにできるだけ先に進んでいたかったから、ほんとはもう一つ先の街まで行くつもりだったのだけど。結局そのままチェックインして、真昼間にシャワーを浴びた。
「お昼何食べよう?きょうはビール買って飲もうかな!」爽快な気分でシャワールームを出ると、また(3度目)韓国人の父子に会ってびっくり。ほかの韓国人の男性もいて、みんなで夜ご飯を食べましょうということに。待ち合わせの約束をして、私はいつものスーパー巡りをしに街へ出た・・・のに、ほぼすべてのスーパーがお休み(たぶん日曜だった?スーパーは日曜休みの場合が多かった気がする)。あいていたフルーツショップ?でバナナとトマトしか買えず、ウロウロしている間にバルなどもシエスタにはいってしまった。結果、アイスクリームとビスケットでランチ・・・子供のころなら絵本とかで見て憧れるメニューなんだけど。
夜ごはんはアルベルゲ近くのレストランで。その時にいろいろなアドバイスをもらう。私の歩く速度だと帰国までに予定している行程が難しいので、ところどころバスを使うつもりだという話をしたら、ブルゴスまでの道のりをバスに乗るのも一案ということだった。ふーんと思いつつ、夜寝る前に自分の旅程を見直してみる。
7月頭~徒歩でフィニステーレとムシアに行くことにしていたのだけど、巡礼者もぐっと減るエリアで宿自体が少ないみたいだったので、すでに予約をとっていた。ここの予定はFIXで、その前までにサンチャゴについて、できれば体力回復もかねて2晩ほどステイしたい。うーん・・・と先々の街のリストをチェックしてみると、確かにブルゴスまでバス、いいかも。あしたは歩いて、あさってバスに乗ろう、と決める。