フェムテックに萌える
齢(ヨワイ)44。
壮年と中年のはざまに差し掛かるイイオンナの年齢であるが、もう子供を産む事はないだろう。
それでも、名残惜しい気持ちにさせるのは、女の月のものが規則正しい周期を刻むから…?
とはいえ、生理期間が不快でない女子は稀なのではないか。
排卵からきっかり2週間後にやってくる
厄介なお客様の到来日は、憂鬱な1週間の始まり…
ドラッグストアの棚には、迷うほどのナプキンが並ぶ。オーガニックコットン。
スポーツタイプ。
可愛いパッケージや香りを選ぶのは楽しいが。
手作りの布ナプキンを長年愛用しては
いるものの、生理の重い2日位はドラッグストアで調達した安心なやつを使う。
上野千鶴子氏の「オニババ化する女たち」には、昔のおんなは生理の経血を調節する力を持っていたと、書かれていたのを思い出した。
それが本当なら切に身につけたい技術ではあるけど。
以前より気になっていた吸水型サニタリーショーツを買ってみた。
「ベア」というショーツを初めて知った時は、ちょっと懐疑的だった。
それがあっという間に注目されて、グンゼやアツギや、ユニクロ、3coinsなどなどあらゆるメーカーから製品がリリースされるようになった。
わたしは、リネとフランデランジェリーのものを選んで試したところ、思わず感嘆の叫びを上げた。
心の中で。
肌に触れる面はサラリとして、綺麗な状態で不快感がない。
そして生理期間を忘れてしまうくらいの安心感。
トイレのたびの取り替えの手間がなく、ゴミも出ず、身も心も軽やかだ。洗濯も簡単。
しばらく水につけたらするりと汚れは取れる。
これがフェムテックか、と社会の進化と革命を自宅のトイレで感じた瞬間だった。
そういえば、以前ドラッグストアで買物中、男性がナプキンコーナーで立ち止まりなにやら悩んでいたところ、たまたま知り合いの女性に遭遇し、「妻に頼まれて生理用品を買いに来たが、どれを選んでいいのかわからない」というような相談をしていた。
女性の健康問題が、じつにオープンになったものだと感心した出来事だった。
小さな意識改革が、世の流れを変えていくのだな。