傷は癒えない

私には消えない傷があります。

物理的なものと、見えないもの。


私が高校2年生の時のウィンターカップ予選。相手に引っ掻かれた二の腕の傷は、2年弱経った今も消えていません。


そして、その約2ヶ月後。

私の2推しがグループを脱退しました。

それももう、1年半が経つのですね。時間が過ぎるのは早いものです。それほどの時間が経っても、心の傷は癒えません。


人のメンタルというのは案外強いもので、今ではソロ活動をしている2推しとそのグループを両方追うことができています。


当時はあまりのショックに授業中なのにもかかわらず散々泣いて、感情がまとまらないためにツイッターで嫌だ、悲しいと叫ぶこともできず、ただただ呆然としていました。


あれから、1年半。

少しは癒えるだろうと思っていた傷は、治ることを知らず事あるごとにじくじくと痛みます。本当に、小さな事で。

当時同じグループのファンの友達がいなかった私も、今では彼個人のファンの方とも知り合うことができています。皆さんそれぞれ自分の中でケジメをつけ、うまく折り合いをつけていらっしゃって。本当に尊敬しています。


みんなで話して、聞いて、笑いながら彼の話をするんです。私も、偶にその中に入ったりして。


でも時々、ふと悲しみが襲います。


今、彼がここにいたらどんな音楽が作られていたのかな。どんな活動をしていたのかな。彼は、どんな気持ちで彼らを見ているのかな。彼らは、どんな気持ちで彼をみているんだろう。当時、何を話したんだろう。何を思って決断を受け入れたんだろう。1人で、寂しいだろうな。残された彼も、兄弟たちも。


答えの出ない問いほど、悩み続け、考え続けることの辛いものはありません。


ずっと、こんなことばかり、1年半、考え続けています。


彼らも、彼も、もう人前に立って、それぞれの道を歩んでいる。


強いな、と思います。


でもきっと、時々、立ち止まって考えるんです。

ああ、あいつらは、あいつは、何をしているのかな。って。


そうであって欲しいです。


私のような1ファンが、そうであるのだから、彼らはもっと深い傷を負ったはずなんです。

彼らには、見て見ぬ振りをして欲しくない。向き合って、最後には、いつか、また、9人で笑い合える未来が来るといい。それが、私たちには見えないところだとしても。


私には、この癒えない傷と一生付き合っていく覚悟ができているから。