小さくなった母
母が先日60歳還暦を迎えた。
私は現在海外にいるので直接お祝いできなかった。
それに重ねて最近少し言い合いをして
その後2ヶ月ほど連絡をとっていなかった。
私が海外に移住するにあたってこの数年は紆余曲折の波乱万丈だった。
母がいつも相談に乗ってくれていたのだが
ここ最近は、この先の見えないあまりの長く続いている
耐久レースみたいなこの状況に私の精神状態は限界だった。
そしてそれを支える母も限界だった。
海外で暮らして成功するには
試練はつきものだともちろんある程度は覚悟していたが、
度重なる予想外の変更や状況、自分の人生の重要な局面なのにも関わらず、
ある程度運に身を任せなくてはならないもどかしいストレス。
人間窮地に追い込まれると視野が狭くなるとは本当のことのようだ。
白か黒か0か100か
世の中にはグレーも1−99もあるのに。
話が逸れてしまったが、
母の還暦のお祝いの写真を家族に送ってもらった。
それをみたとき
胸が痛くなった。
明らかに疲れている顔と目の下のクマ
こんなに母が小さく見えたのは初めてだった。
人生にはどうにもならず四方八方を塞がれる時がある。
そんな時でも自暴自棄にならず小さく差し込む光に向かって
ゆっくりでいいから少しづつ前に向かって歩くしかない。
早くこの長くて暗いトンネルを向けて両親、祖父母そして家族に
孝行したい。