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12月第2週〜鳥取県立博物館〜

はじめに

 毎週旅行をしていると言うと大概はお金について聞かれる。この回答としてはお金を使う能力の乏しかった大学1~3年のときの私に感謝して使わせてもらっているとなる。ではそんな私がなぜ今年はお金を使えているのかというとそれは切符を生やしてから考えているからだ。乗りたいやりたい欲望にはある程度従順に。その結果が今回の旅行の島根鳥取行きに繋がった。だってキャンセル待ちに成功してしまったのが悪い。

東京▶︎鳥取

 そんなこんなで乗り込んだのは寝台特急、サンライズ出雲。瀬戸に比べて長時間乗ることが出来るので朝はのんびりと起きることができる。目覚ましに怯えなくていい朝はそれだけで価値があるだろう。実際起きたときには電波が入らず、どこにいるのかも分からなかったので窓の外から情報を得るためにぼーっと雪景色を見る時間が続いた。雪も海も気軽に眺めることが叶わない土地に住んでいるのでとても貴重だ。
 米子で在来線に乗り換えて鳥取へ向かう。道中では日曜日というタイミングもあり、御厨駅でチケットチャレンジが入ったが無事に1公演席が確保できたのでうきうきのスタートとなった。

鳥取県立博物館

 鳥取駅から近くにある鳥取県立博物館。ここは大学生まで無料なので有難い。中は古さを感じるものの内容が見やすく子供向けだがなんでもあるという感じだった。自然史から歴史に繋げるのは順序としても興味を持ちやすいうえに、違いはあるけれど同じものの流れであることが伝わる。なにより展示室の中にオオサンショウウオの飼育スペースがあったのが良かった。どこに居たのか私には分からなかったがその存在がとても好みである。生体展示はまず無いのでこれはこの博物館の大きな特徴だろう。

外観
オオサンショウウオ


 歴史系も古いながら丁寧に作られているといえる展示であった。その土地に歴史があると感じる重要な要素のひとつに偉人があるが、それをほぼ無しに宗教の流れや時代の波にどうのまれたかだけで歴史を語っていた。これは十分に深みのある土地である証拠だろう。
 特別展は絵金についてであった。この間の四国旅行で見た記憶のある文化だったことを思い出せ、知識の繋がりを感じられて楽しかった。撮影可能エリアは実際の祭に寄せて提灯のようなライトで作品を照らしている。ここでは本当に行われている祭の映像も流れているので音というリアルな要素が増えて臨場感が増していた。広さのある博物館でしか出来ない展示方法である。

絵金の作品

おわりに

 タダで入らせていただいた代わりにしっかりミュージアムショップでお金を落とさせてもらった。手に入れたお手頃価格のラスクをもぐもぐしながら旅行は続く。今回は自分の身近の範囲が増えたことを感じられたいい旅行回であった。

130円のラスク

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