【断髪小説】愛の約束(2)通り魔事件
2023年1月20日。
愛は過去へと戻っていた。
「どうして過去に戻ったんだろう?夢?現実?本当にここが過去なのか試す必要がある…。学校でアヤにも聞いてみよう。」
愛は学校へと向かった。
学校へと向かう最中に、なんだか、視線を感じた。振り返ると、そこには誰もいなかった。
(気のせいかな?…。アヤに、早く話さなくっちゃ)
愛は学校に着き、クラスの自身の席に座ろうとした、その時。
「あ~い~!
ねぇねぇ、愛~!」
「アヤ!」
「愛~!会いたかったよぉ~!さわさわ♪やっぱりたまらないね~、愛のロングヘアーは~♪」
アヤが愛のロングヘアーに頬を寄せて、髪の毛を撫でてる。
「会いたかったって、昨日も会ったでしょ!
ねぇ、アヤ、今日って2023年1月20日?
なんだよね?」
「すりすり…すりすり…。良いのぉ~♪たまらんのぉ~♪って、え?何言ってるの?2023年1月20日だよー。どうして?」
「夢…を見たの。今が2023年7月20日の夢…。そして、ユメが…。
ううん、そうだよね、夢だよね。戻ったなんて事ないよね…。」
「ん?戻った?ふむふむ、要するに、愛は7月20日を過ごしていて、何かの拍子に1月20日に戻ったと。それが今って事?なのね。」
愛はコクリとうなづく。
「でも変だよね…過去に戻るなんて…。」
「うーん、じゃーさー、1月20日、今日さー、何が起こるか覚えてる?愛の言う通りのことが起こったら、夢じゃなかったって事じゃない?」
「確かに…。1月20日…。確か、この町で通り魔事件が起こった日だったような。詳細は覚えてないけど、確か…」
ゴンッ!!
ジョキ!!
「え!?」
愛に誰かがぶつかってきて、愛の髪の毛の毛先の部分が少し切られている。
犯人はそそくさとその場を後にした。
「愛!大丈夫!?怪我は!?」
「う、うん、大丈夫…。だけど、髪が…。」
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