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第4回fuzzカップ観戦記ベスト128A

fuzzカップ本戦。いよいよ開幕です!
刺激的かつ繊細な赤入り協会ルール順位点トーナメント。
(非公式)観戦記を書いていこうと思いますので、よかったら読んでみてくださいませ。

初戦となる5月17日ベスト128A卓は、
下石戟さん
御崎千結さん
長澤茉里奈さん
須田良規さん
以上の4名の対戦です。
fuzzカップはトーナメントのシステム自体がおもしろいので、打ち手が誰でもおもしろいのですが、いきなりA1リーガー2名登場です。
これはもうおもしろくないわけがありません。
御崎さんも第2期関西雀王
こんな凄すぎるメンツに囲まれた長澤さんの心境は、

それは震えますよねと思ったのですが、実際には堂々たる打ち回しでさすがでした。

素晴らしい大会を提供していただきましたfuzzカップスポンサーの『株式会社fuzz』様。
選手が座っている椅子をご提供いただいている『COUGAR』様。
選手が飲んでいるピンク色のドリンクをご提供いただき日本プロ麻雀協会とパートナー契約を締結させていただいている『ピンクイオンアスリート』様。
いつも大変ありがとうございます。感謝申し上げます。

以下、本編。
以下、出場者は敬称略。


1回戦(下石-須田-長澤-御崎)
この試合のみならず、今後のfuzzカップの波乱の展開を予感させる超大物手のぶつかり合いが開始早々に起きる。

長澤が積極的に3つ仕掛けて1000-2000をツモアガって迎えた東2局。

ハネ確

絶好のドラのカンチャンを引いて、長澤がハネマン以上確定のリーチ。
この時御崎は三暗刻赤1の6400をカン2索でテンパイしていたが、

スッタン

六萬を引いていきなり四暗刻単騎のテンパイとなる。
御崎は1索切りリーチ。
安目4索ツモでも3000-6000から。高目3索ならもちろん8000-16000だ。

fuzzカップ開幕2局目でいきなり役満が飛び出すかと思われたが、須田が下石の切った①ピンをチーしてイッツードラ1でテンパイ。
手詰まった下石の切った九萬にロンの声は長澤と須田。
頭ハネで須田の2900のアガリとなった。
結果として下石と須田で長澤と御崎の超大物手を封じた形になった。

御崎のスッタンは不発だったが、このあと大物手のツモが相次ぐことになる。
東2局1本場は須田の4000オール。
配牌からあった2索をタテ引き狙いで手に留め続けて、狙い通りの技ありの親マン。

長澤は東3局にホンイツ白中の4000オールをツモると、
南1局は裏1でこの4000-8000。44400点でトップに立つ。

苦しい配牌の多かった下石は、東4局と南3局に二度の一発ツモで、3000-6000と2000-4000。

東4局
南3局

御崎は4800(3900+900)と4200(3900+300)を出アガり、放銃もなかったが、マンガン以上のツモを5回浴びたダメージを癒すには至らなかった。

オーラスを迎えて点棒状況は以下の通り
1着 長澤 39900
2着 須田 27300
3着 下石 22100
4着 御崎 10700
須田はトップまで6400以上直撃かハネマンツモ条件。
下石は2着まで5200だが、御崎の連荘によるラス落ちにも警戒が必要。
御崎はアガるのみ。

オーラスの結果は、須田がこの4000-8000一発ツモ。

ダマでも出和了8000、ツモ3000-6000だが、場況が良く、他家から16000を考えリーチにいったとのこと。一発と裏でバイマンになる。

須田の大逆転でマンガン・ハネマン・バイマンの乱れ飛んだ1回戦が終わる。
ポイントは以下の通り。

御崎は長澤とトップラスを決めれば勝ち上がり。
下石はトップを取れば勝ち上がり。
長澤は下石トップだと敗退。勝ち上がり条件は複数あり。

2回戦(長澤-御崎-下石-須田)
2位通過ポジションが目まぐるしく入れ替わる。

東3局。御崎は第一ツモで中を重ねて、直後に出た1枚目をスルー。
第二ツモで三色確定。即リーチ。

これに中で飛び込んだのが長澤。
御崎はこのあがりで自らはトップに立ち、長澤をラスに落とす理想的な形。
通過ポジションが長澤から御崎に移る。
長澤→御崎

南1局
下石が御崎からホンイツ南西の8000をロン。
下石がトップに立つ。
通過ポジション
御崎→下石

南2局
長澤が御崎から8000をあがり、トップの下石まで600点差に迫る。
御崎はかなり厳しくなる。

南3局
須田が1000-2000をツモ。
下石の親被りで長澤が400点差でトップに立つ。
通過ポジション
下石→長澤

僅か400点差のトップ争い。あがった方が勝ち上がり。
熾烈なオーラスの攻防に筆を進める前に、A1リーガーの見事な選択を紹介する。
まずは東3局の須田の守備。

親の下石がこの12000のテンパイを入れてヤミテン。
無理をする必要のない1回戦トップの須田は南北に手をかけずに①ピン・③ピンを外し、下石のテンパイ直後に⑦ピンを捨ててこの形。

危険牌の先切りということではここで3索が選ばれてもおかしくないところだが、須田の選択は前巡と同じ⑦ピン。完全に降りた。
このあと下石は③ピン空切りでリーチといくが、流局となる。

下石は2回戦を通してことごとく選択を当ててきていたが、総決算あがり競争の2回戦オーラスは選択の連続。

配牌

配牌から難しいが、ここは②ピンを選択。

ここでは五萬。

ここは⑨ピン。

ダブドラの赤5索。

上家の御崎は中張牌をバラ切りしており、解説の浅井雀王は「三色のところが鳴けると思ってないですね」と。
下石の選択は3索1索落とし。

三色を見切ってタンヤオ・ピンフ狙いの九萬。

このあと上家から6索が鳴け、⑧ピンツモで決着。
最終局面での難しい選択を連続正答。
長澤もタンヤオのイーシャンテンになっており、下石が足踏みすることがあれば、勝敗はどうなるかわからなかった。

というわけで第4回fuzzカップの開幕戦は、A1リーガーの2人。
須田良規下石戟が勝ち抜いた。
須田はオーラス逆転の1回戦トップのリードを手堅く守り、下石は序盤手が入らず苦しみながらも最後にきっちりまくってみせた。

今回は見逃しや差し込みなどの技が出る場面は見られなかったが、スッタンテンパイあり、バイマン・ハネマン連発あり、猫の目通過ポジション展開ありと、非常に面白い試合だったのではないだろうか。
来週からの試合もご期待いただきたい。

ご視聴くださった皆様、ありがとうございました。
選手の皆様、お疲れ様でした。


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