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三越伊勢丹における接客DX - Twilio SIGNAL 2022

2022年11月3日~4日に開催されたTwilio社のグローバルイベント Twilio SIGNAL 2022において「三越伊勢丹における接客DX」という講演をおこないました。動画はイベントページにて公開されています(ユーザー登録の上、ログインが必要です)。

350年前からお買い物にイノベーションを起こしてきた三越伊勢丹

▲越後屋呉服店の様子

1673年、三越伊勢丹の前身である越後屋が創業。越後屋は「店前現銀無掛値(たなさきげんきんかけねなし)」というスローガンを掲げ、呉服の販売を訪問販売から店頭販売に切り替え、多くの一般市民を対象とした店頭での接客をはじめました。
当時の接客にイノベーションを起こしたのです。

三越伊勢丹における接客DX

三越伊勢丹では百貨店の強みである「接客」に「デジタル」を掛け合わせることで最高の顧客体験を実現したいと考えています。この接客DXにおける重要なポイントが次の3つです。
- 予期せぬ出会い:たくさんの商品から適切な選択を支援
- いつでも、どこからでも:店頭でも自宅でも、好きな場所から買い物
- いつまでも覚えている:次のお買い物で、より高品質な接客を

▲「接客DX」とは?

これらを実現するために靴のパーソナルフィッティングサービスYourFit365やリモートからの接客・決済をおこなう三越伊勢丹リモートショッピングアプリを開発しました。

三越伊勢丹リモートショッピングアプリの開発

▲三越伊勢丹リモートショッピングとは?

三越伊勢丹リモートショッピングは、どこからでもチャットやビデオ通話を通じて店頭の販売員による接客が受けられるサービスです。来店できない遠隔地のお客様だけではなく、平日にアプリで商品の候補を確認し、週末の来店を時短ですませる、という使い方をされるお客様も入らっしゃいます。また、接客の履歴をメモとして残すので、その後の接客品質の向上にもつながっています。

▲初期開発は3か月

三越伊勢丹リモートショッピングは2020年4月、コロナ禍の中に開始。10月に内部リリース、11月にサービスリリースを実現しました。
初期開発は3か月というスピード開発でした。

スピード開発を実現させた体制と技術

▲チーム体制とコミュニケーションの様子

開発チームは全員がフルリモート環境で、スクラムで開発を行いました。プロダクトオーナー1名、サービスデザイナー1名、エンジニア約16名というチームです。アジャイルを採用したことで社内からは「なんだかよくわからないが、ものすごいスピードで改善されていく」という声もありました。

▲なぜTwilioを採用したのか

三越伊勢丹はソフトウェア開発の会社ではないため、チャットやビデオ通話はDX実現の手段として割りきり、Twilioの技術を導入しました。結果、スピード感のある実現が可能になったと考えています。

まとめ

今回はTwilioのイベントということでTwilioを中心に紹介しましたが、DXの推進にあたっては外部のツールを上手につかっていくことが重要です。ただ、それは単にサービス(SaaS)を使うと言うよりも、エンジニアにとって使いやすいツール(PaaS)を使うことが重要だと考えています。
TwilioのSDKには多くのAPIが用意されていますが、当初は一部だけの利用から開始し、要望にあわせて機能を改善していっていきました

他にも開発に関する情報をnoteで発信しております。ぜひご覧ください。

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